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貴方の隣
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85:
毎日シンの事ばかり、考えたりは、していなかった。日々、過ぎて行くのに、毎日あんたの事ばっかり考えていない・・・。
一度、あんたを諦めようした時に、あんたを忘れる技術を、身に付けた。
でもな、忘れられる時は、ほんの一瞬やねん。2006-01-28 14:17:00 -
86:
飽きっぽい性格の、シン。私の事なんか忘れて、新しい女でも作っているやろうな。
あんたは、待つタイプじゃないよ。私が、一番良く知っているから。
こんな事を考えると、ぎゅっと、胸が締め付けられて苦しくなった・・・。2006-01-28 14:20:00 -
87:
「振られてもた・・・。」
友達に報告をする。この子は、シンを好きになった時も、別れた時も、いつも傍に居てくれた。彼と、付き合った時も、応援してくれていた。
シンと、よりを戻して欲しそうな事も、たまに呟いていたけど・・・。
「失恋パーティーやな。今から、みんなに電話する。飲みまくろうな。」2006-01-28 14:26:00 -
88:
笑いながら、言ってくれたから、気が楽になった。
その日の夜。みんなしてVIP扱いだった。
「姫。迎えに来たぞ。」
いつもなら、あそこまで、来てとか言うのに。笑ってしまった。2006-01-28 14:30:00 -
89:
「何笑ってるねん?笑うなや。お前振られてんで?」茶化しながら言う、みんなも、笑っていた。
気が休まった。
振られた事は、彼に失礼だけど、悲しくなかった。私の中には、いつもシンが居たんだと、また再確認した事が、悲しかった。
あんたは、もう隣には、居ないのに。私の体全部、あんたでいっぱい・・・。何処におるん?何してるん?2006-01-28 14:35:00 -
90:
そんな事を考えるだけで、平凡な毎日は、過ぎていった。
私は、夜の仕事を辞めて、パチンコ屋でコーヒーワゴンの仕事をしていた。
その日。早番だったから、友達と遊ぶ約束をしていたので急いで着替えて、店を出た。
シンと一番仲良い、公一の車が止まっていた。なんで居るのか分からなかったが公一も一緒に遊ぶのかな、と思っただけで済んだ。足早に車の方に行くと、公一は、私に気が付いて、窓を開けた。2006-01-29 20:48:00 -
91:
どうしたんと聞くと、公一は、連れて行きたい場所がある、と言った。
「遊ぶ約束してるから、公一も一緒やと思ってたわ。電話しなあかん。」
私が言うと、先言っておいたから、大丈夫やから車に乗れ、と言われた。
疑いながら、車に、乗り込んだ。2006-01-29 20:54:00 -
92:
公一が迎えに来るなんて、滅多に無い。それより、ありえない。誕生日か振られた時か・・・。
公一が、連れていきたいと行った場所に辿り着く迄、何かあったかなとか、考えた。
三十分ぐらい走っているのに、止まる様子は、ない。何度聞いても、公一は、機嫌良く、鼻歌を歌っているから、イライラしていた。2006-01-29 20:59:00 -
93:
やっと、着いたらしい。周りを見ると、広場みたいな所やった。何処か聞いても公一は、笑っているだけだった。
公一が車から降りたから、私も、後を追うように降りて、歩いた。
白い建物に、入った。教会の様だった。公一に、告られるんちがうか、と思ったけど、そんな事は絶対が付くぐらい無いな、と考え直した。
中を少し歩いたら、あんたがおった。
あんたは、人を驚かせるのが、本間に好きやったよな・・・。驚かされて、たまに本気でむかついても、あんたは子供みたいにへらへら笑ってたから、許してしまっていた・・・。2006-01-30 00:01:00 -
94:
驚いて、何も言えないでいると、シンが公一にありがとうなと、言っていた。
あんたは、付き合っていた頃から人の話あんまり聞いてなくて。私が、興奮しながら、先輩が結婚式を挙げた時の話しをしても、雑誌読みながら、相槌を打っているだけやった。
「あそこの教会で、式挙げたらしいねん。行ってみたいな。」2006-01-30 00:05:00