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【おじいちゃん】

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  • 1:

    あゆ

    2003年12月15日
    大好きなおじいちゃんが天国へと旅立ちました。
    もうすぐ1回忌。
    気持ちにけじめをつけたくて、おじいちゃんへの想いをこの小説にたくします。
    (旧掲示板コピペ)

    2006-01-02 01:57:00
  • 18:

    メイクの専門学校は予想以上に難しかった。メイクなんて一切させてくれず、デッサンやデザイン画の繰り返し。絵には自信あったあゆよりも上手い子はたくさんいた。 初めて人に負けを認めた。 初めての挫折。選んだ道を間違えたのかと思った。1ヵ月後 水商売を始めた。ただ興味があったから。学校に行きながらの仕事はとても辛かった。
    ある日… あゆは原付に乗っていて交通事故にあった。 この事故はあゆの運命を変えた。 意識不明の重体 こうテレビや新聞に出た。

    2006-01-02 02:24:00
  • 19:

    普通の人なら絶対に死んでいる事故。 頭蓋骨骨折、脳挫傷、脳内出血、頸椎捻挫、歯槽骨欠損、上顎骨骨折、全身打撲、などたくさんの怪我をした。1ヵ月間寝たきりの生活を送った。とにかく辛かった。たくさんの人がお見舞いに来てくれた。 みんな最初驚いてそして泣く。あゆは不思議だった。その意味がわかったのは車イスに乗って一人でトイレに行って鏡を見た時。あゆは失神するかと思った。目のまわりは真っ黒のうちみ。口角には目立つ縫いあと。鼻は曲がってる。ホラー映画に出てきそうな顔をしている。

    2006-01-02 02:24:00
  • 20:

    くっきり二重だった目は腫れとむくみで一重になってる。あゆの顔はこんなんじゃない。 涙も出なかった。加害者が許せなかった。 会社のトラックに乗っていて急いでて信号無視をしてあゆに突っ込んだらしい。あゆは体を10メートル飛ばされ頭から落ちた。原付はひねったように曲がっていた。現場の道路は血まみれだったらしい。この事故で1番腹をたてたのはおじいちゃん。おじいちゃんはすぐに弁護士を手配して加害者側とあゆの接触を一切断ち切ってくれた。 入院は6ヵ月に及んだ。

    2006-01-02 02:25:00
  • 21:

    今まで苦労させて、そのうえ交通事故で心配かけたから学費と在学中の生活費は自分で出したかった。入試まで勉強しながら、風俗の仕事に足を踏み入れた。できるだけ貯金する為にわりきった。親や姉妹、何よりおじいちゃんの顔が見れなかった。罪悪感でいっぱいだった。家を出て一人暮らしを始めた。実家にはお盆とお正月以外帰らなかった。とゆうより帰れなかった。 その頃からおじいちゃんの体の調子はおかしくなっていた。 眼底出血とゆう日本には治療法のない病気でだんだん視力が落ちていき右目を失明した。

    2006-01-02 02:27:00
  • 22:

    左目の視力も低下し、失明も時間の問題だと言われた。あゆは目が見えるうちにいっぱい色んな所に連れて行ってあげたかった。でもおじいちゃんは外出を嫌がった。プライドが許せなかったんだろう。それでもおじいちゃんを頼ってくる人は多かった。 しばらくして あゆは妊娠し、結婚した。看護婦の夢を捨ててお腹に宿る命を選んだ。おじいちゃんはとても喜んでくれた。「看護婦はいつでもなれる。でもあゆのお腹におる子供は今しか産めない。」できちゃった結婚とゆう順序の違う結婚でも怒る事なく祝福してくれた。

    2006-01-02 02:28:00
  • 23:

    結婚式は白石家のしきたり通りした。家で打ち掛けを来て式場に来れない人に披露する。玄関の前で親に挨拶をし、式場まで迎う。支度ができあがってすぐにおじいちゃんの所に行った。涙が止まらなかった。おじいちゃんは「きれいやなあ。おじいちゃん嬉しいわ。絶対幸せになれよ。あゆは南條家に嫁に行くんや、白石を捨てる覚悟でいかなあかんで、わかったか?」そう言われた。あゆは「わかりました。おじいちゃん、今までありがとうございました。おじいちゃんの孫で幸せでした。愛結華とゆう名前をありがとう。」そう言って頭を下げた。

    2006-01-02 02:29:00
  • 24:

    式では泣きっぱなしだった。あゆもおじいちゃんも列席してくれたみんなも。たくさんの人に祝福されて1日が終わった。今日こうしてこの日が迎えられたのも両親はもちろんの事おじいちゃんがいたから。大切なかけがえのないおじいちゃんが。感謝してもしきれない。おじいちゃんが大好き。

    2006-01-02 02:31:00
  • 25:

    この時お腹にいた長女ひまりが亡くなった事は【こんなママでごめんね】に書いてるので省略させていただきます。

    2006-01-02 02:31:00
  • 26:

    あゆが沖縄に来て半年後、おじいちゃんは入院した。初期の咽頭癌だった。すぐにかけつけたあゆに「遠くからわざわざ帰ってこなくていいねん。おじいちゃん大丈夫やから。早く帰れ」と、言った。手術すれば大丈夫と聞いて安心して帰った。その後、退院したおじいちゃんは前のように元気になっていた。あゆは毎日おじいちゃんとの電話をかかさなかった。2度目の妊娠、出産で曾孫を見せる事ができた。おじいちゃんはそれはもう喜んだ。かわいがってくれて紗華と杏愛の写真を部屋に飾っていた。二人の子供の名前の字はあゆからとっている。

    2006-01-02 02:33:00
  • 27:

    おじいちゃんがつけてくれた名前を残したかったからだ。それにも喜んでくれた。海輝が産まれた頃、またおじいちゃんは入院した。今度は肺癌。これも初期だったので助かった。 お盆に実家に帰った時、夜中、おじいちゃんの咳をする声が響いていた。慌てて行って見ると、洗面台にうずくまって青白い顔をしている。洗面台は吐血した血で真っ赤になっている。すぐにパパを呼び救急車で病院に運ばれた。胃癌。そう医師に言われた。

    2006-01-02 02:33:00
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