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【おじいちゃん】

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  • 1:

    あゆ

    2003年12月15日
    大好きなおじいちゃんが天国へと旅立ちました。
    もうすぐ1回忌。
    気持ちにけじめをつけたくて、おじいちゃんへの想いをこの小説にたくします。
    (旧掲示板コピペ)

    2006-01-02 01:57:00
  • 38:

    次の日朝1番の飛行機に乗って帰った。飛行機にのる寸前にパパにおじいちゃんの様子を聞いた。おじいちゃんをこれ以上苦しめたくないから延命治療はしてないらしい。相変わらず意識のないままだそうだ。おじいちゃん、頑張って、あと2時間後には到着するから、だから死なないで。そう願った。こんな時に限って飛行機が遅く感じる。1分がすごい長い。早く、早くおじいちゃんに会いたい。飛行機の中では心が落ち着かなかった。 伊丹空港に到着した。すぐにパパに電話した。

    2006-01-02 02:45:00
  • 39:

    「おじいちゃん、さっき亡くなった。」 いやーいやー、あゆは人目をはばからず泣き叫んだ。『おじいちゃん苦しまなかったん?』「大丈夫。眠るように死んでいったから」その言葉だけが唯一の救いだった。一番下の妹が病院についた瞬間息をひきとったらしい。妹を待ってたかのように。

    2006-01-02 02:46:00
  • 40:

    伊丹から実家に着くまではなぜかおかしいぐらいに冷静でいた。 とゆうより何も考えれなかった。ただ車窓から景色をぼーっと眺めていた。
    実家に近づく頃心臓がドキドキしてきた。あゆは身内がなくなるのは初めて。とにかく緊張した。 そして実家に着いた。玄関からお線香の匂いがしていた。恐る恐る仏間に入った。そこには顔に白い布をかけられたおじいちゃんがいた。布をめくると安らかな顔をしたおじいちゃんがいた。顔をさわるととても冷たかった。おじいちゃんの体に抱きついて泣くだけ泣いた。いっぱい話かけた。でも返事はない。

    2006-01-02 02:47:00
  • 41:

    何度呼んでも返事はない。悲しくて悲しくて涙がとまらない。3時間近く泣き続けた。父に泣くなと怒鳴られた。みんな悲しいけど我慢してるねん。子供もおるねんから、しっかりしろ!と。

    2006-01-02 02:48:00
  • 42:

    家族であゆだけ最期に立ち合えなかった。自分を責めるしかなかった。
    夜は線香をたやしてはいけない。家族が交替で起きていた。あゆはふと、おじいちゃんが介護ベットで生活していた部屋に入った。 涙がとまらなかった。ライターと封があいてるタバコ、そしておむつの袋。ずっとつけてた時計も置いてあった。ここでおじいちゃんはどんな事を考えて過ごしてたんだろう?色々考えるとまた泣けてきた。おじいちゃんがまだこの部屋にいる気がした。おじいちゃんの匂いがした様な気がした。
    翌日はお通様。

    2006-01-02 02:49:00
  • 43:

    朝から葬儀屋さんが来てたんたんと祭壇を作ってゆく。家族みんなの希望で1番豪華な祭壇にした。遺影はまだ元気だった頃に妹が撮った写真を使った。たくさんの人がお悔やみに来てくれた。おじいちゃんの偉大さを改めて思い知った。 お葬式の朝 棺におじいちゃんを入れた。足袋を履かせる時足を見たらきれいになっていた。奇跡みたいだった。これで天国では歩けるね、おじいちゃん。

    2006-01-02 02:50:00
  • 44:

    棺の中にみんなでたくさんたくさんのお花を入れた。そして蓋がされた。両親が霊柩車にのり、家族や親戚はマイクロバスで焼き場に向かった。バスの中はシーンとして誰も喋らない。とうとうおじいちゃんを焼かないといけない。遺骨を見るのはひまりだけで十分やのに。
    いよいよ最期のお別れの時が来た。みんなおじいちゃんの顔を見て話かけてくれた。あゆはただ泣くだけ。しっかりとおじいちゃんの顔を目に焼き付けながら。おじいちゃんを火葬している間に、親戚のおじちゃんに言われた。「おじいちゃんはあゆの事ものすごいかわいがってたからなあ。

    2006-01-02 02:51:00
  • 45:

    あゆが生まれておじいちゃん、さらに優しくなったぞ。俺にはあんな厳しかったのに、あゆの前ではいつも笑ってたな。おじいちゃんはあゆの事ずっと守ってくれるからな、だからおじいちゃんが亡くなった事きちんと受けとめろよ。すばらしい人生やったからな。」確かにそうだ。おじいちゃんの死は受けとめなければいけない現実。長女のあゆがしっかりお見送りしないといけない。泣いてばかりじゃおじいちゃんが悲しむ。自分で自分に言い聞かせた。
    予定より早く係の人が呼びに来た。おじいちゃんの火葬が終わった。奥の部屋に入った。

    2006-01-02 02:52:00
  • 46:

    そこには骨になったおじいちゃんがいた。妹があゆに抱きついて泣いている。あゆはじっと我慢した。でも、おじいちゃんの骨を箸で拾って壺に入れおわった瞬間、おさえてた涙があふれ出た。失神するかと思うぐらい泣いた。みんなが骨を入れ終わって火葬場をあとにした。お葬式が待っている。お葬式はものすごい人だった。誰が誰かわからない。たくさんの人がおじいちゃんの死を悲しんでいた。父が喪主として挨拶をする前にあゆが家族を代表しておじいちゃんに手紙を読んだ。

    2006-01-02 02:53:00
  • 47:

    『おじいちゃん、83年と10日お疲れさまでした。』
    何でおじいちゃんがこんな苦しんで亡くならないといけないか今でもわかれへん。
    こんなにもたくさんの方々に慕われていたおじいちゃんには似合わない亡くなり方やん。
    あゆはもう神様がいるとゆう事を信じる事はないでしょう。 おじいちゃんとの思い出は数えきれなくて、もらったものは多いけど返したものは何もないね。おじいちゃんごめんなさい。
    何度ゆっても謝りきれへん。たくさんかわいがってくれたのに、たくさん、心配や苦労かけてばっかりやったね。

    2006-01-02 02:55:00
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