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ちっちゃな黒猫の話。
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1:
せぇ
なぁなんで?
どこに行ったン?
いつも一緒だったじゃん
嬉しい時も悲しい時も
あんたゎ何にも言わずに
側にいてくれたよな。
あたしゎあんたの顔を見ただけで
あんたのふわふわの毛をなでるだけで
心が温かくなるのを感じてん。
なぁチビクロ
なんであんたが先に死ぬん?
人を幸せにするあんたが。2005-11-17 17:26:00 -
11:
せぇ
川沿いにある一番近いコンビニに行くことにした。品揃えゎ悪いけど、雨のなか遠い所まで歩いていくよりはマシだった。目的のコンビニ前の橋を渡ろうとした時、丁度夕方見たカゴバックを見つけた。雨のせいで増えた川の流れに今にも流されそうだった。『何百万も入ってたりして〜』夕方聞いたキョンの言葉を思い出した。『そんなわけないよな』『ありえへん』だけど、妙な胸騒ぎがした。
2005-11-17 18:50:00 -
12:
せぇ
あたしは、自分で言うのも何だけど、日常生活において熱くなることがあまりない。周りの同級生みたいに何かあるごとに騒いだりしなかったし、大きな声で喜んだり、泣いたりしたこともなかった。だから、失恋したばかりでもこうしてお腹も空くし、そりゃ悲しかったけど、泣くほどでもない。だから、こんなにも胸騒ぎがしたのは、ホントに初めてだった気がする。
2005-11-17 18:56:00 -
13:
せぇ
『あっ…』また少し水カサが増えたのか、カゴバックがゆっくりと動きだした。『溺れる…!』何が、かゎわからない。だけど漠然とそう思った。それから、人目も気にせず傘を捨てて、土手への階段を急いで降りた。
2005-11-17 19:00:00 -
14:
せぇ
カゴはもう流されかけていた。それと同時に沈みそうで、あたしはとにかく走ってカゴバックを川からすくい上げた。お金が入ってると思ったわけじゃない。だけど、何も入ってないとは思えなかった。
2005-11-17 19:02:00 -
15:
せぇ
カゴバックを抱きかかえて、取りあえず川から離れた。土手の階段の上のほうへ座りこんだ。膝から下は川につかって感覚がないし、全身雨でびしょ濡れだった。季節は真冬。12月上旬で、とにかく馬鹿みたいに寒くて、体は病気みたいに震えてた。だけどあたしはそんなことすら忘れながらカゴバックの紐をほどいてふたを開けた。
小さな小さな黒猫が一匹、あたしと同じくらい震えていた。2005-11-17 19:09:00 -
16:
せぇ
ねぇチビクロ。
最初アンタを見たとき
あたしは普通に
カビの生えたパンかと思ってん(笑)
だけどよく見るとまだ目も開いてない仔猫で、ホントに小さくて。
なんかのオモチャみたいに震えるアンタを、素直に守ってあげたいと思った。2005-11-17 19:13:00 -
17:
名無しさん
続きみたい?
2005-11-17 19:41:00 -
18:
せぇ
名無しさんありがとう?
実話やから見てってなぁ?2005-11-17 20:05:00 -
19:
せぇ
カゴバックの中にはホニュウビンとビニール袋に入った粉ミルク、ボロボロのタオルと、冷たくなったホッカイロ。雨と川の水で、にじんで読めなくなった手紙見たいなものが一緒にいれてあった。多分ミルクの作り方とか、仔猫の育て方とかが書いてあったんだと思う。段ボールにまとめて何匹も入れて、ごみ捨て場に置いて行くバカよりはよっぽどマシな飼い主なんだろうけど、川の近くに置くのはかしこくない。危うくこの小さい猫ゎ流されて死ぬところだった。
2005-11-17 20:12:00 -
20:
せぇ
それからタウンページで片っ端から近くの動物病院に電話をしたけど、時間は夜の11時近くで、どこにかけてもつながらなかった。あたしはテンパりすぎて、普通の緊急病院に電話をかけて、『猫ですか?!』って電話の受付につっこまれて、『猫じゃアカンの?何でやねん、死にそうなのに!』とか言ってた。今考えたら馬鹿なことしたなぁ(笑)
2005-11-17 20:32:00