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ちっちゃな黒猫の話。
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1:
せぇ
なぁなんで?
どこに行ったン?
いつも一緒だったじゃん
嬉しい時も悲しい時も
あんたゎ何にも言わずに
側にいてくれたよな。
あたしゎあんたの顔を見ただけで
あんたのふわふわの毛をなでるだけで
心が温かくなるのを感じてん。
なぁチビクロ
なんであんたが先に死ぬん?
人を幸せにするあんたが。2005-11-17 17:26:00 -
201:
せぇ
仕事にいかなきゃいけないので、一旦ここで切ります。また休憩の時にでも書けたら書きます。
みなさん、読んでくださってありがとうございます。これからもあたしと、チビクロの成長を見守ってて下さい?2006-02-15 14:51:00 -
202:
せぇ
あたしが泣きやむのまっている間、キョンママは赤ちゃんをなだめるみたいに、あたしの背中を撫でてくれていた。すごく心地よくて、あたたかかった。
あたしが落ち着いてから、キョンママが話しだした。『重いんじゃないよ。せぇちゃんはやっぱり、愛情が深いだけや。やけど、やり方間違えたらあかんで。見返りを求めへんのが、本間の愛やねんから。』2006-02-15 17:27:00 -
203:
せぇ
見返リヲ求メナイノガ
本間ノ愛−…。2006-02-15 21:23:00 -
204:
せぇ
キョンママと別れてから、あたしはすぐにベットに寝転んで、ひたすらこの言葉を繰り返した。思い返すとあたしは−。
何の見返りもなく、人を愛したことがなかった。2006-02-16 01:24:00 -
205:
せぇ
かすかに聞こえる、一階の大時計の鐘が二時を告げた。もう寝な、明日も学校や。
『おやすみ、チビク…』
静かな部屋に、あたしの声だけが淋しく浮かんだ。あぁ、チビクロはいないんやったっけ…。そう思うと、あたしはなぜかまた泣けた。零れ出る涙を拭うことも、瞬きすらもせず、ただ茫然としながら、チビクロがいないことを静かに受け入れようとした。2006-02-16 01:35:00 -
207:
せぇ
結局その日は眠れなかった。チビクロがいないこの部屋は、ひどく冷たい気がした。考えないように意識すると、今度はしょーちゃん達との思い出と、『重い』って言葉ばかりが浮かぶ。
チビクロと出会う前は、どうやって眠ってたんだろう。もう、思い出せなかった。2006-02-16 03:34:00 -
208:
せぇ
いつもと同じ支度をして、いつもと同じ時間に家を出た。眠たいわけじゃない。だけど胃がキリキリ痛くて仕方なかった。だけど不思議なもんで、朝になると気分が変わって、あれだけ考え込んだ色んな問題は、答えもでないまま、頭からなくなっていた。
2006-02-16 03:43:00 -
209:
せぇ
だけどやっぱり、頭はうまく働かなかったみたいで、あたしは、お昼休みになってから、キョンが学校に来ていないことに気付いた。チビクロのこと、色々聞きたかったのにな…。
あたしは大抵毎日、キョンとお昼を食べる。だけど今日はキョンが学校にいない。普段ならクラスの子達のグループに入れてもらうけど、この日はなんとなし誰とも話す気になれなくて、あたしは一人になれる場所を探した。2006-02-16 03:50:00 -
210:
せぇ
…すぐ、屋上のてっぺん。あの場所を思い浮かべる。今日もいるかな。
2006-02-16 21:58:00