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ちっちゃな黒猫の話。

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  • 1:

    せぇ

    なぁなんで?
    どこに行ったン?
    いつも一緒だったじゃん
    嬉しい時も悲しい時も
    あんたゎ何にも言わずに
    側にいてくれたよな。
    あたしゎあんたの顔を見ただけで
    あんたのふわふわの毛をなでるだけで
    心が温かくなるのを感じてん。
    なぁチビクロ
    なんであんたが先に死ぬん?
    人を幸せにするあんたが。

    2005-11-17 17:26:00
  • 307:

    せぇ

    仁はその笑顔のまま、ちょいちょいと降りてくるよう手招きした。あたしは急いで玄関に向かう。なんで?なんでいるの?

    2006-04-13 23:19:00
  • 308:

    せぇ

    −ドキドキしながらドアを開いた。夕焼けのオレンジ色を背中にあびながら、彼の髪の毛は、あの日と同じ色に染まっていた。

    ねぇ仁、
    好きだよ。

    2006-04-17 01:21:00
  • 309:

    せぇ

    『入って?』自然と言葉が出る。月末の締日で、ママは家にいなかった。別に、変な意味でいったんじゃない。だけど、そのことを忘れていたわけじゃ決してなかった。
    『いいの?』彼はまた、あの笑顔で笑った。最近わかったことがある。彼はうれしい時や照れている時に、必ずこうして笑うこと。

    2006-04-17 01:26:00
  • 310:

    せぇ

    その笑顔に、下心がないのはなんとなくわかった。『だって寒いじゃん。』そういったあたしに、彼は意外に靴をきっちりとそろえて、合図を返した。彼の大きな靴の隣に、ちょこんと並んだあたしのローファーが、やけに小さく見えて、印象的だった。

    2006-04-17 17:19:00
  • 311:

    せぇ

    『階段上って、突き当たりの部屋やから。コーラとお茶、どっちがいい?』『…ビール』『(笑)…わかった。』短く会話して
    −これが当たり前のように
    彼は二階へと歩いていった。あたしはキッチンへ入って、冷蔵庫からママのビールを取り出しながら、顔がにやけるのを感じた。だってなんか、カップルみたいやん。

    2006-04-17 17:25:00
  • 312:

    かぁ

    2006-04-18 17:41:00
  • 313:

    名無しさん

    http://ezrk.jp/r/jump.php?z=siru2&u=olojg

    2006-04-18 17:54:00
  • 314:

    名無しさん

    329

    2006-04-18 19:44:00
  • 315:

    せぇ

    あたしはビールとお茶を両手に持って二階へと上がった。自分の部屋なのに、ドアを引く手が軽く震える。中に入るのを少し戸惑っていると、中から仁の笑い声が聞こえた。

    2006-04-18 22:18:00
  • 316:

    せぇ

    なんとなく、そっとドアを開けて部屋を覗いた。予想どおり、彼はこれ以上ないくらいの笑顔でチビクロとじゃれていた。いつものクールな顔とは違う、優しい顔。あぁ、初めてあった時も、この顔を見て好きになったんだっけ−…。

    2006-04-19 00:49:00
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