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ちっちゃな黒猫の話。

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  • 1:

    せぇ

    なぁなんで?
    どこに行ったン?
    いつも一緒だったじゃん
    嬉しい時も悲しい時も
    あんたゎ何にも言わずに
    側にいてくれたよな。
    あたしゎあんたの顔を見ただけで
    あんたのふわふわの毛をなでるだけで
    心が温かくなるのを感じてん。
    なぁチビクロ
    なんであんたが先に死ぬん?
    人を幸せにするあんたが。

    2005-11-17 17:26:00
  • 561:

    せぇ

    またあたしは静かに立ち上がると、拭っても拭っても止まらない涙をまた拭って、もう一度下へ降りようと部屋を出た。
    階段を降りて、キッチンへ向かう。マグカップに水をいれようとしたけど、量が足りそうになかったから、冷蔵庫からペットボトルごと持ち出して、もう一度部屋に戻ろうと体の向きを変えた。

    2006-07-09 21:55:00
  • 562:

    せぇ

    ボトッ−
    2リットルのペットボトルは、軽く床を振動させるくらい重かった。衝撃でグシャリとつぶれた横の部分から、水がこぼれる音がする。


    そこには、あたしの後ろを追ってきた、チビクロの姿があった。

    2006-07-09 22:02:00
  • 563:

    せぇ

    ここ一週間、あたしは見えない何かに、ずっと問い掛けてばかりだった。

    何であたしが?
    何でこうなったん?
    何があかんかった?

    2006-07-10 01:35:00
  • 564:

    せぇ

    誰に聞いてるのかなんて、あたし自身でもわからない。だから、誰も答えてなんてくれなかった。



    だけど、今この瞬間は−…

    2006-07-10 01:38:00
  • 565:

    せぇ

    ねぇチビクロ
    なんで?
    なんであんたは、
    そんなにも−…

    2006-07-10 01:40:00
  • 566:

    せぇ

    毎日泣いていたせいで、まぶたは常に腫れていた。そして涙で滲んでいる今、視界は極端に狭く暗かった。
    だけど不思議とはっきり解る。
    茫然と立ち尽くすあたしに、ゆっくりと、真っすぐに、あたしに近づいてくるチビクロの姿。

    2006-07-10 01:47:00
  • 567:

    せぇ

    あたしの足元まできた彼女は、いつもと変わらず、甘えてくる。あたしの右足と左足の間に体を突っ込んで、頭をあたしの足首に擦り付ける。そして、ゴロゴロとノドを鳴らす。


    そう、いつも通りなのだ。あたしは、あんなことをしたのに。彼女を傷つけた、張本人なのに。

    2006-07-10 01:54:00
  • 568:

    せぇ

    あたしは思わずチビクロを抱き上げた。チビクロは何の抵抗もしないばかりか、あたしの頬に自分の鼻を擦り付けて、相変わらずのどを鳴らす。
    ふあふあの毛は、何よりも心地よかった。
    そして改めて、あたしが何日も彼女に触れてなかったことを思い出した。

    2006-07-10 02:01:00
  • 569:

    せぇ

    涙がこぼれて、チビクロの顔に落ちた。あたしはあわててそれを拭ってから、自分の顔も手のひらで拭いた。

    だけどその行為は、チビクロのせいでまたすぐ意味がないものになってしまった。

    2006-07-10 02:04:00
  • 570:

    せぇ

    ねぇチビクロ。
    励ましてくれてるの?


    チビクロは、涙を拭ったあたしの指先をペロペロと舐め始めた。あたしの手を両手で掴んで−…丁度ミルクをあげてたあの頃みたいに。何度か、あたしの顔に視線を変えながら−…。

    2006-07-10 02:10:00
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