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ちっちゃな黒猫の話。
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1:
せぇ
なぁなんで?
どこに行ったン?
いつも一緒だったじゃん
嬉しい時も悲しい時も
あんたゎ何にも言わずに
側にいてくれたよな。
あたしゎあんたの顔を見ただけで
あんたのふわふわの毛をなでるだけで
心が温かくなるのを感じてん。
なぁチビクロ
なんであんたが先に死ぬん?
人を幸せにするあんたが。2005-11-17 17:26:00 -
601:
せぇ
1、2歩歩いた時、突然、何も言わずにキョンがあたしの手をにぎった。
『何?!きもいねんけど!笑』って、あたしは相変わらずのかわいくない態度で、キョンの手を振りほどこうとしたけれど、だけど彼女はその手を離さなかった。
キョンの思わずの行動に、あたしはやっと気が付いて、キョンの目線の先を追う。
手に汗がにじむ。震える指で、キョンの手を握り返した。2006-08-06 19:58:00 -
602:
せぇ
…−仁だ。2006-08-06 20:00:00 -
603:
せぇ
さっき通り過ぎてしまっていたメイン掲示板には、新学期、新しいクラスを知らせる紙が張り出されている。
そしてその掲示板の前に、彼の姿はあった。2006-08-06 20:01:00 -
604:
せぇ
校門から、少しだけ続く桜並木道。
桜満開の季節は終わり、道行く学生の、靴に踏まれた花びらは汚い。
あの別れの日に舞い落ちてたきれいな桃色の花びらも、今日の泥の付いた茶色の花びらも、同じ桜の花びらなのに。
姿は、みじめに変わるばかりで。
…−それはまるで、恋愛みたいだと思った。2006-08-06 20:02:00 -
605:
せぇ
…−彼は、まだあたしに気付いていない。
2006-08-06 20:03:00 -
606:
せぇ
掲示板を見る仁の横顔に、微かにあの笑顔を見た気がした。
変わらない姿。たった数週間会っていないだけなのに、すごく久しぶりに顔を見た気がする。やけに眩しくて、思わず目をそらすけど、だけどすぐに視線は彼に戻る。
全身から、溢れだすようで恐かった。あたしの気持ちが。2006-08-06 20:05:00 -
607:
せぇ
『…痛ッ。』ギュッと、握ったままだったキョンの手を、あたしがますます力を込めて握ったせいで、キョンはその言葉と同時に少しだけ顔を歪ませた。『あ、ごめん』と思わずキョンの方を向く。涼しげな顔に戻して『平気』と笑う彼女を見て、あたしはすぐにまた視線を彼に戻した。
2006-08-06 20:07:00 -
608:
せぇ
『あ…。』
それが丁度、自分のクラスを確認したのか、彼がゆっくりこっちを向いた瞬間だった。
目と目が合う。2006-08-06 20:08:00 -
609:
せぇ
一瞬だけ期待した。彼が、あの癖のある笑顔で、あたしの名前を呼んでくれることを。
だけどその期待虚しく、目線はすぐに逸らされた。
彼は真っすぐあたしの方へ歩いて来て、それからすぐに通り過ぎていった。
そしてそのまま、あたしの後ろにある校舎入り口に消えていった。2006-08-06 20:09:00 -
610:
せぇ
震える膝をなんとか立たせて、あたしは一つだけキョンに聞いてみた。
『なぁ…人ってな?すれ違うだけで、こんなドキドキするもんなん?』
キョンは、少し間を開けてから、『人によるんちゃん?』とだけ言った。2006-08-06 20:10:00