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153:
なんとなくしかわからないが、太陽と雲を描いていたのだ。
『しょら、しゅき〜☆しょら〜☆』と蒼が言う。私は、もう言葉にあらわす事ができない程、嬉しくて嬉しくて仕方がなくて、感動で涙がでた。
『蒼〜―☆上手〜☆めちゃくちゃ上手やで〜☆』と私は、蒼を褒めた。蒼は、大喜びし、空を消してまた何かを描きだした。2006-04-21 00:11:00 -
154:
蒼は何回も描いては消し、描いては消しの繰り返しをして、その度に私に見せてくれていた。
蒼は凄く嬉しそうに描いていた。蒼のこんなきイキイキとした表情を見るのは、手術をする前以来だ。そんな蒼を見ていて、私も凄く楽しかったし嬉しかった。
そうやって蒼と過ごしていると、お昼になった。2006-04-21 00:16:00 -
156:
今日も、蒼の体の事もあってお昼はお粥だった。
私は、蒼が食べる気がおこるように、一口食べて『蒼☆めっちゃおいしいで☆』とゆうと、蒼は笑顔で『あ〜ん☆』と言ったのだ。私は、スグに蒼の口にお粥をはこび、食べさせてあげた。
最初は、笑顔で少しずつモグモグと食べていたが、5分もしないうちに食べなくなり、また吐いたのだ。2006-04-21 17:33:00 -
157:
私は、蒼の背中をさすってあげた。
吐き終わった蒼は、凄くしんどそうな様子だった。本当は、しんどいはずなのに、それなのに蒼はスグに笑顔になり『マーマ―☆』と言って、私にアンパンマンのおもちゃを渡してきたのだ。
遊んでほしさに――・・・2006-04-21 17:35:00 -
158:
蒼は、絶対にしんどそうな顔や、しんどくて苦しくてだす涙など、一切みせないのだ。
たまにグズったりするけど、スグに泣き止むしグズってもあまり涙をみせる事もない。本当は、痛くて誰よりも辛くて苦しいはずなのに、蒼はいつも笑顔だ。まだ子供なんだし、まだ1歳なんだから、いっぱい泣いたりいっぱいグズったりいっぱい甘えたらいいのに、蒼はしない。蒼は、蒼なりに気を遣っているのだろうか――・・・心配かけない為に、一切表情にも態度にもださないのだろうか――・・・
もしそうだとしたら、私は胸が痛くて苦しくて、情けなかった。2006-04-21 17:37:00 -
159:
蒼にそうさせてるのは、私――・・・私があまりにも頼りなさすぎて、泣き虫で、弱すぎるから――・・・
私は、ひたすら自分を責め続けた。母親なら、愛しい我が子の為に何をしてあげなあかんのか――・・・母親なら、愛しい我が子にどうしてあげなあかんのか――・・・
改めて、考えさせられた。2006-04-21 17:40:00 -
160:
それから私と蒼は、アンパンマンのお人形やお絵描きボードなどで遊び、蒼はお昼寝をした。
私は部屋から出て、部屋の外のイスに座りお茶を飲んでいた。
そして、《千羽鶴》を織っていた。すると、看護婦さんが来て『蒼ちゃんの為にですか??☆』と聞かれ『はい☆』とゆうと『私にも織らせて下さい☆』と言われ『ありがとうございます☆蒼も、喜びます☆』私はそう言いながら、看護婦さんに折り紙を渡した。2006-04-21 17:43:00 -
161:
私と看護婦さん2人で織っていると、また看護婦さんが来て『私にも織らせて下さい☆』と言って、加わってくれた。
次第に看護婦さんはいっぱい集まってきてくれ、看護婦さん数名と、私で《千羽鶴》を織っていた。仕事があるのにもかかわらず、蒼の為にいっぱいの看護婦さんが集まってくれ、たくさんの鶴を織ってくれた。
私はその看護婦さん達の気持ちが凄く嬉しく、ありがたいと思い、心強かった。2006-04-21 17:46:00 -
162:
これだけ蒼の事を想って応援してくれている人達がたくさんいるのだから、蒼は必ず助かる――・・・必ず元気になる――・・・
そう強く思った。2006-04-21 17:48:00 -
163:
2、3時間程看護婦さん達は一緒に鶴を織ってくれ、仕事に戻っていった。
私は、蒼が起きるまでひたすら織り続けた。夕方になる頃、先生が蒼をみにきてくれた。
『ん??鶴ですか??』先生が聞く。『はい☆蒼の為に織ってるんです☆色んな方に織ってもらったんで、効果は絶対あります☆私はそう信じています☆』と私がゆうと『そうですか〜☆じゃあ、私にも織らせて下さい☆いいですか??☆』と先生に聞かれ『ありがとうございます☆』と言い、先生に折り紙を渡した。2006-04-21 17:50:00 -
164:
先生は、蒼が起きるまで織ってくれるとの事で、蒼が起きるまでいっぱいの鶴を織ってくれた。
『先生!!蒼ちゃん目を覚まされました☆』と看護婦さんが言いにきた。『先生、ホンマにありがとうございました☆』と私は先生にお礼を言い、先生は蒼をみにいった。2006-04-21 17:53:00 -
165:
私は、先生に蒼をみてもらっている間に、片付けをしていた。
先生が出てきて『蒼ちゃんの傍にいってあげて下さい☆』と先生が声をかけてきてくれ、私はおじぎをし蒼のもとへといった。2006-04-21 17:55:00 -
166:
蒼は寝起きのせいか、少し元気がなかった。
『蒼、しんどいん??大丈夫??』と声をかける。でも、蒼は何も言わないまま少し笑っていた。蒼は起き上がる事なく、しばらく寝たままだった。
凄く心配でたまらなくて、少し恐かった。10分ぐらいすると、蒼はだんだんと元気がでてきて、起き上がった。2006-04-21 17:56:00 -
167:
『蒼??無理しなくていいんやで??しんどかったら、ネンネしときや??』と私がゆうと『アンパンマン☆』と、いつもの笑顔の蒼になり、私の手をひっぱり握ってきた。
『蒼はホンマにアンパンマンが好きやな〜☆どれで遊ぶの??☆』とゆうと『これ〜☆』と蒼がさしたものは、やっぱりお絵描きボードだった。
『じゃあ、またお絵描きしよう☆蒼が描いたやつ、またママに見せて☆』とゆうと、蒼は笑顔で『あい☆』と言った。2006-04-21 18:00:00 -
168:
蒼が何を描こうか考えてると『蒼〜☆今日も元気やな〜☆』と、慶太が来た。『パパ〜☆』蒼は嬉しそうに、慶太をむかえた。
『蒼〜☆パパ寂しかったわ〜☆』と慶太は言い、蒼の手を握った。『あっ!!!☆』と蒼は言い、いきなり何かを描きだした。私と慶太は笑って見つめ合い、蒼が描き終えるのを、待っていた。
しばらくして『あい☆』と、蒼は描き終えた絵を私達に見せてきた。『どれどれ〜―☆』私と慶太は蒼の描いた絵を見る。『――蒼―――・・・』私の声は震えてしまった。2006-04-21 18:04:00 -
169:
蒼は、私と慶太を描いてくれたのだ。丸の中に点々と線しか描かれてなかったけど、私と慶太は自分達だと、思い込んだ。
『蒼――☆これ、ママとパパ??☆』私は声を震わせながら聞いた。『うんっ☆ママ、パパ☆』決して元気な声とは言えないが、ちゃんとハッキリと蒼はそう言った。
『――蒼〜―・・☆――ありがとうね―☆』私はそう言い、蒼の手を握り締めた。2006-04-21 18:07:00 -
170:
そして、記念にその絵と一緒に、看護婦さんに写真を撮ってもらった。『ママとパパの宝物やわ――☆大事にするな、蒼―☆』と言うと、蒼は満面の笑みをしていた。
私は、色んな蒼を撮りたくて、ちょこちょこ蒼を撮っていたのだ。実は、蒼が初めて空の絵を描いた時も、ちゃんと撮っておいていたのだ。
デジカメは、蒼でいっぱいだった。2006-04-21 18:10:00 -
171:
笑ってる蒼―すねてる蒼―寝ている蒼―遊んでいる時の蒼―色んな蒼がたくさん。
慶太が『いっぱいになってきたから、明日現像にだしてくるわ☆――蒼、楽しみにしとけよ〜☆』と言って、デジカメをカバンの中になおした。
そうやって私達3人で楽しく過ごしていると、時間になってしまった。私はいつもの様に、蒼を寝かせ『また明日ね☆』と言い、病室を出た。看護婦さんと先生がいたので、頭をさげ病院を後にした。2006-04-21 18:12:00 -
172:
家に帰ってきて、ご飯の支度をして、2人でご飯を食べ、私達はまた鶴を織りだした。
私達は、蒼の事を喋りながら楽しく会話をし、鶴を織っていった。
深夜まで織り続け、お風呂に入り私達は寝た。2006-04-21 18:16:00 -
173:
蒼の容態は、悪くなる事もなければ良くなる事もなく、蒼の容態は変わらないまま闘病生活をおくって、1ヵ月が過ぎた。
1ヵ月を過ぎて、蒼の容態はほんの少しだけども、良くなっていってた。私は、蒼の為にもっと頑張らなくちゃと思い、寝る間もおしんで蒼の傍にいたり、鶴を織っていたりしていた。2006-04-21 18:19:00 -
174:
最近、テレビでアンパンマンがするようになって、蒼はアンパンマンに毎日夢中だった。
私は、蒼と一緒に見ながら、アンパンマンの歌を歌ったり、アンパンマンを見ながらはしゃいだりしていた。現像された私達3人の写真も、蒼のベッドの上に飾っていた――・・・
私達は、この様子だと蒼は早く退院できるんじゃないかと、期待していた。先生も『少しずつですが、蒼ちゃんの容態は良くなってきてます☆退院を目指して、頑張りましょう☆』と言っていた。2006-04-21 18:22:00 -
175:
私達は嬉しくて嬉しくて、たまらなかった。蒼が退院する事を待ち望みながら、蒼が退院したら何をしてあげようなど、気のはやい事を考えていた。
想像するだけで、胸がワクワクしていた。蒼と一緒に家でご飯を食べられる―蒼と一緒にお出かけできる―蒼と一緒にお風呂に入れる―蒼と一緒に寝れる―そんな事ばかり考えていた。
早く蒼が、我が家に帰ってこれますようにと――・・・2006-04-21 18:24:00 -
176:
蒼は日に日に良くなっていってるような感じがして、嬉しかった。
毎日顔を見ているが、毎日見ていても顔色や、容態などが良くなっていってると、なんとなくわかるような感じがしていた。
蒼と一緒にアンパンマンを見たり、お絵描きして遊んだり、毎日そうやって過ごしていた。2006-04-21 18:26:00 -
177:
でも、完璧に容態は良くはなかった――・・・
やっぱり病気のせいや、薬や治療のせいであまり食事はとれていなかった。ご飯を食べても、よく吐いていた。それでも、蒼は日に日に元気になっていってた。心配だけど、蒼の元気になっていく様子をみていたら、その不安も少しはやわらいでいた。
そして、とうとう蒼の2歳になる誕生日の1ヵ月前になった――・・・2006-04-21 18:28:00 -
178:
今年は家でお祝いをしてあげる事はできないが、先生が病室でお祝いをしてもいいと許可をだしてくれた為、私達は蒼の誕生日計画をし、楽しみだった。
蒼喜んでくれるかな〜??☆ビックリするかな〜??☆とか、考えていた。
そして、そんなある日の事だった。2006-04-21 18:29:00 -
179:
朝、いつも通り蒼のとこへ行くと、先生が優しい笑顔で私を待っていてくれた。
『おはようございます―☆あの、どうかされたんですか――??』と聞くと『今日はだいぶ容態がいいので、今日だけになるかもしれませんが、蒼ちゃんを抱っこしてあげる事ができますよ☆』
先生のこの言葉があまりにも嬉しすぎて、放心状態になってしまった。2006-04-21 18:32:00 -
180:
『大丈夫ですか??』と先生に聞かれ『あ――ありがとうございます!!!』とゆうと『早く蒼ちゃんのとこへ行ってあげてください☆もう起きて待ってますよ☆』と言われ、蒼のもとへと急いだ。
『あっ!!それと、もし容態が悪くなったりしたら――・・・』と、先生に言われ『はい、わかってます――・・・』と私はこたえて、おじぎをし蒼のもとへいった。2006-04-21 18:34:00