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Last story..
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1:
名無しさん
通り抜けた風が
肌を突き刺し…
思わず目を閉じた。2005-11-29 10:03:00 -
16:
名無しさん
『そういう亮佑クンは、うまくいってるん?』
話をすり替えるように亮佑に問い掛ける。
「あー…」
私の質問に、困ったような顔で苦笑う。
「俺も、微妙やで。」
それだけ言って、亮佑はジョッキの残りの三分の二を飲み干した。
マキから聞いていた。この頃、亮佑にも彼女がいた。写真も見してもらったが、肌が白く、小柄で可愛らしい女の子だった。2005-11-29 11:32:00 -
17:
名無しさん
「まぁ、俺は今、気になってる子がおるから。その子をもっと知ってから、自分の気持ちに整理つけたいと思ってるけどな。」
そう言った亮佑は、こっちを見て少し笑った。
『そっか。』
私も、つられて笑顔になってしまったが、それは亮佑の《気になってる子》がたぶん【私】なんだと、心のどこかで気付いてたからなんだろう。2005-11-29 11:38:00 -
18:
名無しさん
その後、たわいもない話をしながら飲んで、亮佑の「二次会二次会〜♪」という妙なノリで何時間かカラオケに行ってから、帰った。
2005-11-29 11:40:00 -
19:
名無しさん
その日を境に、メール、電話のやり取りも前以上に増えて、見た目とギャップのあるマメな亮佑に、だんだん魅かれていく自分がいた。2005-11-29 11:44:00 -
20:
名無しさん
何度か、二人きりで遊んで出会ってから、二ヵ月くらい経ったある日、亮佑からメールが来た。
「彼女と別れた。本気でミナの事、好きやから、俺と付き合ってくれへん?」
突然だったので、驚いたけど、素直に嬉しかった。
私も、彼氏とは別れてしまっていて、気になっていた亮佑からの告白に、断る理由なんて無くもちろんOKした。2005-11-29 11:54:00 -
21:
名無しさん
『あたしで良かったら。』
…
晴れて【恋人同士】になった私達。マキも祝福してくれて、大人数で遊んだり、二人きりで遠出したり本当に楽しかった。
2005-11-29 11:58:00 -
22:
名無しさん
付き合ってから数週間が経ち、明日はバレンタインデーだった。
付き合いたての彼氏との、初めてのイベント♪という事で、私は朝から気合いが入っていた。
今日の夜から、亮佑に会う予定だったので一日早いプレゼントにしようと思い、慣れない手つきで一生懸命ケーキを作った。2005-11-29 12:03:00 -
23:
名無しさん
「ちょっと、焦げたけど…まぁいっか。気持ちやん。気持ち!」
ガトーショコラにしては、ちょっと色が木炭に近い気がしたが、変な一人納得で包装だけは、思いっきり可愛くした。
夜に二時間かけて亮佑が迎えに来てくれて、またまた二時間かけて…渋滞に巻き込まれながらも、亮佑の家に向かった。2005-11-29 12:09:00 -
24:
名無しさん
家の近くで食事を済ませてから、家に着くと二人でテレビを見ながら、たわいもない話をしていた。
『なぁなぁ、外、雪積もらへんの〜?』
雪が見れると思って期待していた私は、いじけるように言った。
「雪な〜。もう2月やからな。ピークは12月末〜1月やで。車動かんくらいめっちゃ積もってたわ。」
亮佑は、長めのタバコに火を点けながら言い、部屋の隅にあったヒーターのスイッチを入れた。
2005-11-29 12:17:00 -
25:
名無しさん
『なぁ〜んや。ざぁ〜んねんっ。』
膨れっ面で言う私を見て、
「来年は、ホワイトクリスマス一緒に過ごそうな。」
と、亮佑は私の頭をポンポンと撫でて優しく言った。
『うん…』
ドキっとした。2005-11-29 12:22:00