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Last story..
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1:
名無しさん
通り抜けた風が
肌を突き刺し…
思わず目を閉じた。2005-11-29 10:03:00 -
21:
名無しさん
『あたしで良かったら。』
…
晴れて【恋人同士】になった私達。マキも祝福してくれて、大人数で遊んだり、二人きりで遠出したり本当に楽しかった。
2005-11-29 11:58:00 -
22:
名無しさん
付き合ってから数週間が経ち、明日はバレンタインデーだった。
付き合いたての彼氏との、初めてのイベント♪という事で、私は朝から気合いが入っていた。
今日の夜から、亮佑に会う予定だったので一日早いプレゼントにしようと思い、慣れない手つきで一生懸命ケーキを作った。2005-11-29 12:03:00 -
23:
名無しさん
「ちょっと、焦げたけど…まぁいっか。気持ちやん。気持ち!」
ガトーショコラにしては、ちょっと色が木炭に近い気がしたが、変な一人納得で包装だけは、思いっきり可愛くした。
夜に二時間かけて亮佑が迎えに来てくれて、またまた二時間かけて…渋滞に巻き込まれながらも、亮佑の家に向かった。2005-11-29 12:09:00 -
24:
名無しさん
家の近くで食事を済ませてから、家に着くと二人でテレビを見ながら、たわいもない話をしていた。
『なぁなぁ、外、雪積もらへんの〜?』
雪が見れると思って期待していた私は、いじけるように言った。
「雪な〜。もう2月やからな。ピークは12月末〜1月やで。車動かんくらいめっちゃ積もってたわ。」
亮佑は、長めのタバコに火を点けながら言い、部屋の隅にあったヒーターのスイッチを入れた。
2005-11-29 12:17:00 -
25:
名無しさん
『なぁ〜んや。ざぁ〜んねんっ。』
膨れっ面で言う私を見て、
「来年は、ホワイトクリスマス一緒に過ごそうな。」
と、亮佑は私の頭をポンポンと撫でて優しく言った。
『うん…』
ドキっとした。2005-11-29 12:22:00 -
26:
名無しさん
ヒーターで体が暖まってきた頃、ふとガトーショコラの存在を思い出して、『あ!』と叫んだ私は、急いで紙袋の中から中身とは似つかわない可愛い箱を取り出した。2005-11-29 12:26:00 -
27:
名無しさん
『これなぁ、作ってん!』
キョトンとする亮佑に、私は変に自信満々に言う。
「え、マジで?…俺に?」
亮佑は、やっと状況を飲み込んで、驚きを隠せない表情で聞いた。
『うん、バレンタインやから。ケーキやねん。食べてくれる?』
私が言うと、亮佑は「もちろんやん!」と言って箱を丁寧に開けた。
2005-11-29 12:30:00 -
28:
名無しさん
中から、木炭の固まりが。いやいや、美味しそうなガトーショコラが見えた。
『ちょっと、焦げてんけど…』
私がそう言うと、
「めっちゃ旨そうやん!食べていい?」
と、亮佑はフォークを走って取りに行き、三口分くらい一気に口に入れた。2005-11-29 12:34:00 -
29:
名無しさん
口を動かす間、私が不安そうに眺めていると…
「コレマジうまい!!ミナって、パティシェ!?」
亮佑は、目をキラキラさせて言った。
『え、マジで?』
パティシェは、明らかに言い過ぎだろ、と思ったけど、私も一口食べてみると、見た目よりも焦げ臭い味はなく、初めて作ったにしたらガトーショコラっぽくなっていった。2005-11-29 12:38:00 -
30:
名無しさん
喜ぶ亮佑の姿を見て、私も嬉しかった。
「真剣、嬉しいわ。ほんまに、ありがとうな!」
と言う亮佑に、私が笑顔で『どういたしまして』と言うと、亮佑は、私の目を見て優しく微笑んだ。
「ミナ、好きやわ。」2005-11-29 12:42:00