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奇妙な話 短編集
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1:
H
昔みなさんがきいたことあるような話を少し手を加えて書いていきます
2006-03-28 09:51:00 -
80:
名無しさん
ポツポツ…。 雨が振ってきたのだ。 「嘘でしょ!天気予報では一言もそんな事言ってなかったじゃない!」 「菜々子さんそんな事ゆってる場合じゃないすよ!とりあえずあの喫茶店入りましょ!」 小走りに二人は駅前の今にも潰れそうな喫茶店に向かった。
2006-04-14 06:55:00 -
81:
名無しさん
カランコロン。 「いらっしゃいませぇ…」お通夜かよ!とつっこみたくなる声。 声の主は何だか気味の悪いおじいさんが。客は一人もいなかった。
2006-04-14 06:57:00 -
82:
名無しさん
略ばっかりすいません??
2006-04-14 06:58:00 -
83:
名無しさん
かなり強い雨足。まるで夕立にあったような。 菜々子とあっちゃんはびしょびしょになりながら席についた。 「信じられない。」菜々子は相当苛立っている様子。「まぁちょうどノドも乾いてましたしハハ、休憩タイムとゆうことで。」 あっちゃんはまんざらでもなさそうだった。
2006-04-14 07:01:00 -
84:
名無しさん
「もお頭きた!ここまで来たからには帰らないからね!止むまで何時間でも待ちますからね!いい?あっちゃん!」菜々子は強く言い放つ。 「ハハ…まあ自分は付き合いますけど。。」今は逆らわないほうがいい。彼なりに空気を読んだ。
2006-04-14 07:04:00 -
85:
名無しさん
「あんたらK崖へ行くんだねえ…。こりやぁ死者の怒りの雨だなぁ。ふふ」 突然おじいさんが気味の悪い笑みを浮かべこう呟いた。一言も崖へ行く事には触れていない。 まぁ若い男女がこんなへんぴな所に来るのはそれしかないか。菜々子は気味が悪いながらも普通に振る舞った。
2006-04-14 07:08:00 -
86:
名無しさん
「えぇ。観光ではないですけど。」と菜々子。 「分かってますよ。あなたはライターで彼は付き人さんといった感じですなぁ。いやぁあんたね、今日は危ない。死者が出る日はいつもこんな雨が降る。あっ新しい死者が出るとゆう意味ね…」と、おじいさんは意味深な発言。菜々子はどんぴしゃりと的を獲ているおじいさんに驚きを隠せなかった。
2006-04-14 07:13:00 -
87:
名無しさん
「まぁ。私がライターとまで見破られて。すごいですね。」 「あんたみたいなのがよーく来るんです。。若い集はわしの言うことには聞く耳持たんがいつもこれだけは言うんです。死者の挑発に乗ってはならん…とね。」そう言い残すとおじいさんはゆっくりとカウンターに戻って行った。
2006-04-14 07:18:00 -
88:
名無しさん
菜々子は不安の色を隠せなかった。本当は菜々子だって恐い。だけど後にはひけない意地があった。こんな仕事一つ出来ないで、なんて思わせたくないし言わせたくない。もう完璧に菜々子の意地だけでしなかった。
2006-04-14 07:22:00 -
89:
名無しさん
あっちゃんは携帯で誰かと話をしている。 「え?あぁ電波わりぃな。三本たってるのになぁ。また掛ける!」と言うと携帯をしまった。 「菜々子さん、俺ら結構やばいんすかね?ハハ…」不安そうにあっちゃんは呟いた。あの能天気なあっちゃんまで。。そう感じざるを得ないこの状況。最悪な状況。「大丈夫よ。待ちましょう。」菜々子がそう言うとしばらく沈黙が続いた。
2006-04-14 07:27:00 -
90:
名無しさん
そのことばが本心でないことくらい、いくら能天気なあっちゃんでも分かった。菜々子の表情を見ればそんなの誰もが一目瞭然だ。 強気な菜々子はどこにも居ない。 嫌な空気が流れる。聞こえるのは激しい雨音だけ。
2006-04-14 07:31:00 -
91:
名無しさん
「菜々子さん止みましたよ…」菜々子はいつの間にか眠っていた。再度あっちゃんに起こされた時には、もう辺りはうす暗かった。 「よし。行くわよ。」 菜々子は仕事顔に戻る。さっきまでの弱気な菜々子はもういない。 「お客さん本当に行くんですねぇ…タクシー呼んどきましたから。お気をつけて。。」
2006-04-14 07:37:00 -
92:
名無しさん
意味深な笑みを残しおじいさんは姿を消した。 あっちゃんは泣きそうな表情を浮かべていた。 菜々子はあえて明るく振る舞った。 「今日これが終わったら何でも好きな物ご馳走するわ?食べに行きましょう。焼肉でもしゃぶしゃぶでも考えておきなさい。」
2006-04-14 07:42:00 -
93:
名無しさん
「無事に帰れるんすかね…ハハ…。」あっちゃんの声には力がなかった。「何言ってるの!さあ仕事仕事!」菜々子は自分に言い聞かせているようにも聞こえた。キキィ━。 タクシーがついた。 「お客さん乗って乗って!K崖までだってね?」 「はい!今乗りますー!!さ、行くわよ」菜々子はあっちゃんを誘導しタクシーに乗り込んだ。
2006-04-14 07:48:00 -
96:
名無しさん
↑ありがとうございます??うれしい
2006-04-14 08:36:00 -
97:
名無しさん
「いやぁこんな天気の日にしかももう暗いっちゅーのにお客さん正気ですかい?」タクシーのおっちゃんは苦笑いでこう言った。 「ええ。まあ。」 菜々子とあっちゃんはそれどころではなかった。愛想良く振る舞うなんてとても出来なかった。 「まぁ気をつけてな!帰りも呼んでくれたら迎えいくしな!ほい名刺渡しとくで。」菜々子は名刺を受け取る。
2006-04-14 08:40:00 -
98:
名無しさん
おっちゃんの優しさ、明るさ。菜々子は少し気分がまぎれた気がした。 「ありがとう。」とだけ呟いた。 二人を乗せた車はどんどん人気のない田舎道へと進んでいく。辺りの風景を見ているだけでも不安が募る。ようやく崖が見えてきた…。
2006-04-14 08:43:00 -
99:
名無しさん
菜々子は息を飲んだ。 何だこの一帯は。。 ことばでは言い尽くせないが一言で言うとやばい…。いくつも群れをなす崖は遠くの方まで続いている。 この辺り一面がまるで別世界のよう。異空間。そのことばがぴったりの様な気がした。 「この辺で止めますで?」タクシーは静かに止まった…。
2006-04-14 08:48:00 -
100:
名無しさん
「心配無用ですって!なんの為の特殊カメラだと思ってるんすか!」と撮りながらあっちゃうは言う。 「失敗は許されないんだから。二度とこんなとこ来たくないってば。冗談じゃない。」菜々子は一人呟いた。強烈なこの場所は頭をひねらなくてもどんどん文章が浮かんでくる。まとめるのが大変なほど。この恐怖を伝えたい一心で菜々子は執筆に没頭した。また、あっちゃんもひたすらに撮り続けていた。
2006-04-14 09:03:00