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〜幸せの見つけ方〜
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1:
優羽
このお話はノンフィクションです?
2005-11-19 15:21:00 -
22:
優羽
『アンタがハッキリしやなお母さんも困惑するわ。まずはアンタがどうしたいか言わな…』『あんな…どうしたいかの前に、アタシその前にお母さんに言わなあかん事があんねん、動転しやんと聞いてほしい。』改まると私は続けた。『私は家出てからずっと風俗で生きてきたってこと先に謝らないといかん。オカンに気付かれてたのが気まづくて…でもお金のない生活が嫌で…貧乏が嫌やった。でもこんなん話したら、オカンが傷付くやろ?だから言えんかった。でもお金はいっぱい入ってくんのに、寂しさだけは埋まらんくて、働いたお金は全部ホストに消えてもた。どうしようもないほどのアホやろ?でももう風俗やめようって思ったん。だから店の借りも返したら辞めようって思ってたん。そしたら……その矢先やねん…妊娠したんが…辞めることにばっか気ぃとられて避妊の処置が出来てなかったん。せやから、この子の父親は誰か分からんのや。分からん子産めんって思ってたけど、なんやエコー写真みたら…母性が沸いてきて、産みたいなぁって……産みたいなて…お…思った』…ちゃんと言えた…。
2005-11-19 19:52:00 -
23:
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あぼ~ん -
24:
優羽
お母さんはしばらく黙ってた。そりゃ久しぶりにかかってきた娘の電話で、親が1番聞きたくないことを聞かされたら…黙ってしまうのも無理ないし…。
『やっぱ黙ってしまうよな…ごめん、今まで迷惑かけてきたから、いきなりこんな話聞かされても、、期待裏切るだけやんな…ごめん…やっぱ一人で解決するわ…ほんまごめん…じゃ…きるわ』一人で気が動転して何を口走ってるんだろ…。電話を切ろうとした瞬間だった。『ちょっと待ちなさい。』『え?』『アンタ…明日休みなん?』『…うん』『じゃあ…明日帰ってきなさい。タクシー乗ってきたらええから。着払いでな、お母さんが払ったるし。それに……なんや電話じゃよう分からんわ』電話ごしで、お母さんがハハハっと笑ってる。優羽の気持ちをお母さんなりに和ませてくれてるんだろう。『まぁ自分をどれだけ責めても、逃げてしまいたくなることはあるわ、人間やねんから全てに正当に立ち向かうなんて…そんな器用な人なんておるんかなぁ?とお母さんは思うんやけど…まぁ明日は何も深いこと考えやんと帰っておいで、もう遅いからお母さん寝るわ。あんたも早く寝なさいや。』『うん…おやすみ…』2005-11-19 20:10:00 -
25:
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あぼ~ん -
26:
優羽
一晩が明けて、ちょっと遅めに目が覚めた。胃からくる気持ち悪さをおさえてお風呂に入り、化粧をして準備を整えた。タクシーに乗り込み…向かうは4年ぶりの実家。(お土産買ってこうか…)4年ぶりともなれば、なんだか手ぶらでは帰りにくかった。通りがかったお店でケーキを買って、再び実家を目指す。どんな顔をして会えばいいんだろう…鏡を見ては(少しケバすぎたかも…)と反省したりと気分がコロコロ変わって自分でも収集がつかなくなっている。車は優羽の気持ちを無視して目的地を目指し続けている、交差点を左折して、次の角を右に曲がって…真っ直ぐ行ったら………
2005-11-19 20:21:00 -
27:
優羽
その瞬間、優羽の目尻が下がった。目には優羽が嫌う、あの素直な暖かい液体が溢れだしてきた。自宅前の駐禁の標識の下で、寒そうに手に息を吹きかけて立っている人物、私が乗るタクシーを見付けるなり優しい笑みを浮かべている…4年も会っていなかった歳月のせいか、少し年をとったようにも見えた。…………お母さんだ。私は涙が止まらなかった。
2005-11-19 20:30:00 -
28:
優羽
タクシーを降りると、お母さんは上から下まで私を見渡した。『なんや、やっぱ都会に出たせいかな…アンタ垢抜けしたなぁ』と嬉しそうにニコっと笑った。母がこんな顔で笑う人だってこと、私は自ら作り上げた拒絶感から今までずっと忘れていたのかもしれない。私もニコっと微笑み返すと心なしかお母さんの目にも涙が溢れているように感じた。懐かしい部屋に上がると、何も変わっていない光景に懐かさを感じた。『まぁ座りぃよ。話始めよか…』母と向き合い本題に入った。
2005-11-19 20:39:00 -
29:
優羽
『まずは昨日の電話で内容は分かったよ。ごめんなぁ…アンタにはえらい虚しい生活させてしもぅて…。んで…お腹の子どものことやけどな…お母さんなりに考えてみたんや。親の立場を放任してきた私からすると、今更アンタには母親ぶったことは言えんのやけど…今回は見送った方がええと思うねん…』申し訳なさそうに母が私に伝える、母なりの配慮が見え隠れする言葉を私は素直に聞いた。母の言葉を頭に入れた後に私は続けた『私は…産みたいと思った。でも…産んだらアカンような気もするねん。父親もおらんし…責任とられへんかもしれへん…。自分の自己満や罪償いで産んでも…それは自分の自己中心的な考え方にならへんやろかって……子どもを幸せにできるやろかって…。周りはシングルでも産んでる子いてるけど…上手くやれてる子もおれば…放棄しとる子もおる…私やったらどないなるんやろうって…ウチは結婚願望はもともとないけど……もしかしたら私もいつかは結婚するかもしれん…だから今だけを見据えて考えるんはどうなんやろうってずっと考えてた…綺麗事だけでは生きてかれへんって……よく分かったから』これが私の包み隠さない正直な気
2005-11-19 21:04:00 -
30:
削除削除されますた
あぼ~ん -
31:
優羽
母は聞き終わったあとしばらく黙って『しばらく家にいなさい…仕事も行かなくていい、借りたお金はお母さんの貯金から払います。』『駄目やん!もう貸し借りしいひんって決めたんやもん!』『優羽…これは貸し借りとちゃうよ。お母さんはこんな守り方しか出来へんから。あんたがそう変わってくれただけで、お母さんどんだけ嬉しいか…。ほんまに申し訳ないなと思うんなら、これから頑張って、いつか幸せに巣だった姿をみせてくれればいいんよ……な?』ねぇ、お母さん…。それはあまりに甘すぎない……?こんなにも最低な娘なんだよ…?絶縁されるかと思ってた。でも今なら分かる…アナタの気持ち、ほんの少しだけ母親になった今なら…。真面目に生きていくって何よりも難しいし面倒だって思ってた、だから……逃げてばかりきたけど。身近すぎて見えてなかっただけ【やれば出来ないことはない】って…母さん、いつだってアナタがちゃんと証明してくれてたよね。
2005-11-19 21:22:00