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〜幸せの見つけ方〜

スレッド内検索:
  • 1:

    優羽

    このお話はノンフィクションです?

    2005-11-19 15:21:00
  • 42:

    削除

    削除されますた

    あぼ~ん
  • 43:

    優羽

    無言を埋めるように、一方的に話していると、つい自分のことまでも話してしまっていた。彼は超がつくほどの話下手なのだけど、かなり聞き上手である。見た目はガッチリ、金色の肩まである髪を1つに束ねて、サングラス。ルックスだけとると、かなりコワモテそうなのに、サングラスの奥にある瞳は優しい光をおびていて、安心感があった。見た目だけはマジメで、チャラチャラ何を考えてるか分からんようなバカリーマンよりもよっぽど人としてのモラルがあった。

    2005-11-21 11:47:00
  • 44:

    優羽

    たまに、目線が腕に向いていたのは分かってた。けど、それに特に触れずに何も聞かずに接してくれていた。『それ何?何?』って興味シンシンにきいてくるような、いつもの人達とは違ってた…持ってる雰囲気も。だから全てを含めて、彼に『優しいね』っと笑いかけると、そんな時ですら、そんなことないよって言うみたいに首を降る彼が尚更新鮮だった。心を開いた彼は私に安心したのか自分のことも静かに話してくれた。名前はゆうじ、昼職とバンドマンの二足のわらじをはいていて、趣味はバイクだとゆうこと。あとは……住まいが東京だとゆうこと、今回は昼職の社員旅行で大阪を訪れたんだそうだ。こうやって話に徹してくれるのも『会社の人の付き合いできたから話できるだけで充分だよ』と言う。申し訳ないから、お風呂で汗を流してあげることにした。ジンジンと痛みながら脈うつ腕を堪えて。サッパリした彼は『あ…ありがとう』って私につたえた、『ありがとう』って…当たり前だと思ってたけど、滅多に喋らない彼の低く落ち着きのある声で言われると、とても素敵な言葉な気がして嬉しかった。

    2005-11-21 12:04:00
  • 45:

    削除

    削除されますた

    あぼ~ん
  • 46:

    優羽

    客つきが悪い曜日をいいことに、仕事の時間も構わずに話し込んでた、名前もあだ名で呼ぶまでに親しくなった、話は明け方近くまで続いた。レコーディングを控えた彼は数時間後には新幹線で東京へ帰る。『ゆうちゃんにコレあげるよ』と私が彼に差し出したのは犬のキーホルダー、顔だけやたらデカくてカワイイと人気があったもの。ちょうど種類違いを2個持っていたから、1個を彼に渡した。『縁があればまた会えるし、いつかバイクに乗っけてよ★それにレコーディングうまくいきますようにって…お守りやから』と笑うと、彼も笑顔で受け取ってくれた。CDが出来たら報告したいと言うので、私の携帯の連絡先と当時住んでたマンションの住所を渡した。その数時間の中の最初で最後のキスをして、笑顔でさよならをした。これが私と祐ちゃんの出会い。お客さんだと思ってたのに、彼と過ごしたあの日の事は、今でも鮮明に覚えてる。

    2005-11-21 12:26:00
  • 47:

    優羽

    (懐かしいなぁ…)と手紙を何度も読み返しながら1年前を振り返る私。そう、変わらずにいるという彼のメッセージは、彼には売れても変わらずにいてほしいとゆう私の思いからだった。『ゆうちゃん…ゆうちゃんは変わらずにいてね』『…うん、分かった』と、1年前の別れ際のキスの後に指切りをして約束しあった大切な約束なのだ。覚えてくれてるのも嬉しかったなぁ…。『変わらずにいます……かぁ……』私はあれからどれだけ変わっただろう…今更だけど自分に問掛けてしまう。けれど、彼に伝えよう、私の1年分を。風俗をやめたことも子供をなくしたことも、今現在の私を。

    2005-11-21 12:38:00
  • 48:

    優羽

    【ゆうちゃん、お元気ですか?優羽です。携帯の番号とアドレスが変わりました。住所も変わりました。とゆうのも、私、風俗の仕事から足を洗いました。今は地元に帰っていて、なにもなく4年ぶりの穏やかな暮らしを満喫しています。ゆうちゃんには色々また私の身に起こったことを聞いてもらいたいです。また連絡してください。寒くなってきたので風邪ひかないでね。では。優羽より】…送信。打ち終わったあと、自分がこんなにマメな事をするなんて思わなかった……と自分自身に1番驚いた。これでも一応はA型の細胞で出来た私。けれどA型だといえば周囲からエラくビックリされるくらい無頓着なのである…私も自分をA型だなんて思えない、ちなみに人からみた私はB型かO型…。でも彼の人柄が、そんな私をコマメ人間にさせてくれてるんだろう。時間が経っても彼は、私の中で恋愛にも何にも属さない不思議な人だった。

    2005-11-21 13:00:00
  • 49:

    優羽

    メールを送信した翌日の昼に私の携帯がなった。爆睡していた私は着信で目が覚めるとショボショボした目で届いたメールを確認した。(あっ。ゆうちゃんだ)【メールをくれてありがとう。新しい連絡先も教えてもらえて嬉しいです。ちゃんと登録しておくね。優羽ちゃんから仕事を辞めたと聞いて安心しました。僕はもうじきCDが出来そうです。優羽ちゃんを思いながら精一杯叩きました。はやく優羽ちゃんに届けたいです。ゆうじより】このやりとりから、急速に距離が短くなった。口下手聞き上手なゆうちゃんはメールだと言葉多めに伝えてくれる。バイク仲間とお花見へ行って桜が綺麗だったこと、ライブの報告や感想、私を思いながらステージに立っているとゆうこと。鈍感な私ですら時々、意味を追求してしまいたくなるような言葉もあったりして。色んな面が見えかくれして楽しかった。

    2005-11-21 13:19:00
  • 50:

    優羽

    本当によくメールをした。大阪と東京の天気の違いとか…、星が綺麗とか…今日は何の星座が良く見えるだとか…。離れていても同じ空を見ているとゆうことが実感できた、今はどんな小さなことにも感動できる、涙が自然に溢れてしまう、そんな私が居る。ちょっと前までの私なら、自分の見た目を構うばかりで、泣くとき以外は空を見上げることも、星座を話すことも、道端に咲いた花の事も何とも思わなかったし、こんな話を男としても『引くから〜』の一言だけだったと思う、都会で身についたものは教養も何もない、自分以外は人を見た目や当たり障りないもので判断する【そんなもの】だけ。そんなものだけで【自分が1番解る・出来る】人間だって勘違いしてたから。でもそれがなければ、街に埋もれてしまいそうだったのは事実。純粋さだけでは生きてけなかった。でも、ちっぽけなのにプライドの塊だったな…あの頃の私は…。2月の終りの空を見上げて深い溜め息をついた。

    2005-11-21 13:45:00
  • 51:

    優羽

    3月になり、まだまだ寒さ続いていた時の事。ゆうちゃんはバンドの合宿で、とある湖畔に滞在していた。時期にも関わらず向こうでは雪がすごいらしく、そんなことをメールしあっていた。【大阪は天気はどう?】『こっちも雪ならいいんやけど、雨やから楽しくないわ〜。それにしても段々人恋しい季節になってきたねぇ』【うん…そだ。優羽ちゃんは今彼氏いるの?】『いないよ〜。ゆうちゃんは彼女は?』【いないよ。】『ふ〜ん…好きな子はおるん?』【うん………優羽ちゃん】おいおい…なんでこんな話の流れになっとるんや〜ろかと思わず自問してしまった。なんとなくメールしてた流れやったのに…、ウチが今見とる携帯の画面には【優羽ちゃん】と名前が入ってる…紛れもない私の名前が。我にかえると『え〜〜〜〜〜』っと叫んでしまった。オカンがよっぽどビックリしたのか、めっちゃキレてやった。それには構わず、バクバクと体に悪げなくらい元気に動く心臓には悪いけど『いつから?』と送信してみた。数分後また返信がきて、そこには【初めて会った日から。ずっと好きだった】って入ってた。こんな学生みたいな純粋な経験は久しぶりだったので、

    2005-11-21 14:06:00
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