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〜幸せの見つけ方〜

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  • 1:

    優羽

    このお話はノンフィクションです?

    2005-11-19 15:21:00
  • 51:

    優羽

    3月になり、まだまだ寒さ続いていた時の事。ゆうちゃんはバンドの合宿で、とある湖畔に滞在していた。時期にも関わらず向こうでは雪がすごいらしく、そんなことをメールしあっていた。【大阪は天気はどう?】『こっちも雪ならいいんやけど、雨やから楽しくないわ〜。それにしても段々人恋しい季節になってきたねぇ』【うん…そだ。優羽ちゃんは今彼氏いるの?】『いないよ〜。ゆうちゃんは彼女は?』【いないよ。】『ふ〜ん…好きな子はおるん?』【うん………優羽ちゃん】おいおい…なんでこんな話の流れになっとるんや〜ろかと思わず自問してしまった。なんとなくメールしてた流れやったのに…、ウチが今見とる携帯の画面には【優羽ちゃん】と名前が入ってる…紛れもない私の名前が。我にかえると『え〜〜〜〜〜』っと叫んでしまった。オカンがよっぽどビックリしたのか、めっちゃキレてやった。それには構わず、バクバクと体に悪げなくらい元気に動く心臓には悪いけど『いつから?』と送信してみた。数分後また返信がきて、そこには【初めて会った日から。ずっと好きだった】って入ってた。こんな学生みたいな純粋な経験は久しぶりだったので、

    2005-11-21 14:06:00
  • 52:

    削除

    削除されますた

    あぼ~ん
  • 53:

    優羽

    もう風俗をしていた私ではないし、広い視野をもてるようにもなったし、落ち着いたし、背伸びなしで少しは大人にはなったと思う。けれど、ゆうちゃんの気持ちは嬉しいけど、私が彼の釣りあいがとれる女なのかって考えると、首をかしげてしまう。それ以前に、もう恋はしないって思ってたから。ゆうちゃんのことは好きなんだけど、恋愛的なものなのか何に属する好きなのか…本当は良く分からない。でも嫌いじゃない。かといってソノ中間でもない……決定を下すには自分自身があまりにも曖昧すぎてよく分からない。けど、【私も好きだよ】と答えた。多分これが私の気持ちだと思ったから、曖昧な部分は、どんな形であれ自然に埋まるだろうって思ったから。…と。かなり悩んで考え抜いたのに彼からは【ありがとう】の一言だけ、返事が返ってきた。ゆうちゃんの天然ぶりには慣れてきてたけど……。あまり深い意味はなかったのかな?

    2005-11-21 14:26:00
  • 54:

    名無しさん

    2005-11-21 14:35:00
  • 55:

    優羽

    『ゆうちゃん…ゆうちゃん…これは付き合うとかの好き?』【…うん】なんか良く分からない始まりかただけど、私には恋人が出来たらしい。「心を痛めるほどの失うものがあれば得るものが必ずある、きっと幸せを導いてくれる」と子供とサヨナラするときに、母さんが私に言った。手放したものと引き替えだったのは、彼のことだったのかな。迷信みたいな事を、少し信じられるようになった。

    2005-11-21 14:37:00
  • 56:

    優羽

    後から聞けば、ゆうちゃんは気持ちを伝えられるだけで充分だったらしい。付き合うとかの次元になるとむしろ自分の方が優羽にふさわしくないじゃないかと思ってたみたい…本当に今時珍しいくらいの謙虚で健気な人だ。それからは、ちょくちょく電話もしだすようになった。初めての電話は、電話に慣れてるはずの私でさえ緊張しすぎてツイツイ早口になってしまい、関西弁も分からないゆうちゃんは、その時の会話のほとんどが頭に入っていない……3時間近くも分からない会話に頷いてくれてたなぁと思う。ゆうちゃんはゆうちゃんで、電話になるとやっぱり恥ずかしいのか喋れなくて、怒ってしまった私の忠告を聞きいれようと、翌日から大好きなお酒を飲んで電話してくるようになった。その方が恥ずかしさがなくなって喋れるのだそうだ。照れは混じりながらも、よく喋ってくれるようになったから「このゆうちゃんの方が好きだよ」と素直に伝えた。

    2005-11-21 15:09:00
  • 57:

    優羽

    ゆうちゃんと接していると、新しい自分を次々と発見できる。
    今までは、吟味せずにタイプであれば付き合って毎日会って、デートしてヤルことやって…好きすぎて追い掛けて捨てられてみたいな自分を安売りしすぎな恋愛ばかりだった。だから、遠距離ならではの、ゆっくりと展開が踏めるところと、お互いの成長していこうとゆう姿勢が離れているからこそ良く知れる部分と、何よりも彼がくれる安心感が強くて追い掛けてしまうほどの好きにならなくていいから、私も落ち着いて恋愛を楽しめるのかもしれない。ゆうちゃんは私から見れば真っ白なノートみたいで、ゆうちゃんが私のために変わろうとしてくれる姿が、真っ白なノートを私で埋めようとしてくれている姿が何よりも嬉しかった。逆にゆうちゃんは、複雑すぎる私のノートを、真っ白に戻していってくれてるような気がする。お互い、在るべき姿になろう・還ろうとしているみたいに…手に取るように分かる実感が幸せだった。

    2005-11-21 15:22:00
  • 58:

    優羽

    親密さが増して、ずいぶんお互いにも慣れて、話せるようになってきたころ、私は彼に、ずっと引っ掛かっている子供の話をしようと思った。こんなに慎重に事を運ぶようになったのも成長したからかもしれない。いつかはしなければいけない話。彼と出会ってからの1年分の中の出来事だもの。正直、彼の返事は本当に予測がつかないものだから、ちょっと怖い。今日はお酒を入れてないみたい、それ以外はいつもと変わらない電話。お酒が入っていても話を聞ける人だけど、形はちゃんとしたかったから、条件が整ったこの日…話をきりだすことにした。

    2005-11-21 15:37:00
  • 59:

    優羽

    『ゆうちゃん…私なちゃんと話さないといかん事があんねん』【どうしたの?あらたまって…】『あんな…話終るまで聞いてて。私はゆうちゃんと連絡とるまえに、ある手術したん。それは風俗から足洗った理由にもなるんやけど。私はゆうちゃんと知り合った後に仕事を変えて、…その仕事で赤ちゃんができた…。その仕事は本番屋やった。病院にいった時にはお腹の子は2ヶ月で…、お腹の子の写真をみた時、小さい小さい命を嬉しく思った。私の意思だけ叶うなら、ほんまは産みたかった、誰のこか分からんけれど自分の子に間違いはないから産んで育てたかった。でも産んで育てられる責任感が自分にあるか分からんかった、産んで可哀想な思いをさせるんじゃないかと思った。私もほとんど片親同然で育ったから、そして片親で子供を育てた母親も見てるから。そん中で体感してきたことを考えると…やっぱり簡単に産むとゆうのは難しいと思った。一人で解決しきれないときに、悩みに悩んで母親に連絡をした。』ゆうちゃんは時折相づちをうちながら、黙って話を聞いてくれた。

    2005-11-21 18:19:00
  • 60:

    優羽

    『母親は…、アンタはまだ若いしこれからがあるからって、いつかは結婚して幸せをつかむ時がくるからって…だから見送ったほうがいいんぢゃないかって言いはった。…悲しかったけど…、納得できてる自分自身のことを寂しい人間やなって、無責任やなって思った…。世の中には片親でも立派に頑張ってる若い女の子もいてるけどね…。でもこんな私がそんな立派になれるとは思えなかった。さんざん苦労してる親に、もう迷惑かけられんし、出来へんことを出来るとゆうても、綺麗ごとが父親になるわけじゃない、綺麗ごとがお金を助けてくれるわけじゃない。子供を育てるために…また夜の世界に戻ったら……きっと子供寂しいやんな。子供らしく目一杯に甘えたい時期に我慢して、その上に親がいないって、それって上手くやれてるてゆうんかな…て…思った。ごめんね。』…言い終わったあと、しばらく無言が続いていた。

    2005-11-21 18:35:00
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