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初恋ο
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1:
しゅん
ぅちらはまだ若くて
何も知らない2005-10-08 18:39:00 -
111:
佳奈
あたしはなんて言えばいいのかわからなくて、黙ってたο
『やけど、初めてやねんο無視られんの恐くて声すらかけれんかったのも、心から幸せにしたいって思ったのも、絶対泣かせたくないって思ったのもο初めて話した時、思った通りの子やと思ったο冷たいように見えて、やっぱりめちゃくちゃやさしいやんοあの海で、しゅんの笑顔を見た時はもう、夢みたいやと思ったο今、こうして仲良くなれたのも信じられんο今までのは夢やったんやないかって、朝起きては不安になるοここに座って、しゅんらが来る度に[あぁ、夢やないんや、よかった、幸せやなぁ]って毎朝思ってんで(笑)』
あたしは無言でゴウの話を聞きながら、ゴウの茶色の髪がキラキラ朝日で反射するのを、きれいだなぁと思って見てたο2005-10-20 11:00:00 -
112:
佳奈
『佳奈?聞いてる?』返事をしないあたしに向かって、不意にゴウが不安そうに声をかけたοあたしはにっこり笑って『聞いてるよ』と言ったο
『それで俺、調子乗ってたんやろなο昨日、しゅん調子悪かったやん?心配やったから、鞄もったるよってゆってんοいつも通り断られたけど、譲らんかったοしまいにゎ「しつこい!」って言われて、腹がたって、鞄奪い取ったοほんの、冗談のつもりやったのに…ο』あたしは何故か頭が上手く回らなかったοあれ…?シュン昨日調子悪かったっけ…?
『…手と手が当たってんο当たったゅーても、少し触れたくらいやけどο』
…あぁそういえば、昨日しゅんは珍しく体育を見学してた…
『その瞬間やったοしゅん、めちゃビクってなって、すごく脅えた目ぇしたοってゆっても、すぐに元に戻って、小さい声であやまってたんやけど…』2005-10-20 11:18:00 -
113:
佳奈
あたし、気付かんかったοしゅんの調子が悪いなんて全然…ο
『なぁ佳奈、しゅん昔何があったん?』
あたしは、その声にハッとして、ゴウを見たο今日初めて、ちゃんとゴウの目を見た気がしたο2005-10-20 12:58:00 -
114:
佳奈
『あれ?佳奈今日いつもと違うやん?…スッピン?』
あっ!そうやった!『みんとって!』あたしは思わず下を向いたο
『プッ…アハハハ!』ゴウは大声で笑いだしたο綺麗な顔をしわくちゃにして、独特の笑いかた、独特の笑い声οこんな風に笑うゴウを見るのは初めてだったο
『何よもう!悪かったな!不細工で!もう見んとって!』あたしは泣きそうな声で言ったο
なんで?朝とは違う、何かおかしいο虚しさ、悔しさ、不安、悲しさ…οなんとも言えない気持ちがあたしを不安定にするοここに来るまではなんともなかったのに、何これ?何?2005-10-20 13:07:00 -
115:
佳奈
息が苦しいοしゃがみこんで泣きそうなあたしに気付いて、しゅんはあわてて言ったο『佳奈!ちゃうで!不細工やからとか、そんなんで笑ったんちゃうねん!今まで気付かんかった俺も俺やけど、スッピンなんすっかり忘れてあわててた佳奈おもろかっただけやん!泣かんとって!本間にちゃうねん!佳奈!』必死でフォローするゴウのうわずった声は、興奮していたあたしの気持ちを少しずつ落ち着かせたοなんでかゎわからんけど、落ち着かせたο
2005-10-20 13:12:00 -
116:
佳奈
涙は出る寸前で止まった…ο今度はあたしがフォローする番だο『うそやん(笑)引っ掛かった〜!あんたが笑ってムカついたから泣き真似しただけ〜!(笑)』
あたしは、上手く笑えてる?
『…ビックリした〜!も〜まじでやめろや!(笑)』本当に安心したように溜め息を付きながらゴウが言ったο2005-10-20 13:17:00 -
117:
佳奈
『ばーか!(笑)でもあんたのお陰でスッピンなの思い出したわ!よかった〜』そう言ってあたしは鞄からポーチと鏡を取り出したο『ひろしは、佳奈のスッピン見たくらいで気持ち変わらんで』不意にやさしい、ホントにやさしい声でゴウが言ったοさっきまでのあたしなら、普通に喜んでいたはずの言葉οなのにあたしは、なんて返事をすればいいのかわからなくて聞こえない振りをしたο
2005-10-20 13:20:00 -
118:
佳奈
それからは、普通の当たり障りのない話をしたοマスカラはあそこのがいいとか、化粧品代がかかって女の子は大変だとか、ゴウからしたらどうでもいい話ο
一通り化粧をし終えた頃、ゴウが突然立ち上がって言ったο『しゅんや!』『えっ?どこ?』通勤ラッシュで、人が行ったり来たりを繰り返すο人混みにまぎれたしゅんを、あたしはなかなか見つけられなかったοその間もゴウは、一度もしゅんから目を離してないみたいだったο2005-10-20 13:25:00 -
119:
佳奈
『これやねんοどんなに遠くにいても、どれだけ人がいても、俺は誰よりも先にしゅんを見つけられるο自然と見つけれんねんο』あたしに言っているようで、あの言葉は自分に言っていたと思うο
『なぁこれ…運命やろ?』2005-10-20 13:28:00 -
120:
佳奈
『しゅん-!』やっとのことでしゅんを見つけたあたしは、大きく手を降ったοしゅんはあたし達に気付いて笑って手を降り返したοあたしは小さな声でゴウに言ったο
『あたしはいっぱい、昔のゴウみたいな男に泣かされてきたο…後悔してるんでしょ?だったらゴウは大丈夫οしゅんを幸せにしたげてο』
ホントにそう思っているはずなのに、なぜか罪悪感と切なさを覚えたοいい終えた時、丁度しゅんが私達が座っていたベンチの前に立ったο『めずらしいね、佳奈のが早いなんて』『やろ?今日はなんか朝早くに目が覚めたから!』ひろしもこっちにくるのが見えたο2005-10-20 13:39:00