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SAKURA
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1:
りこ ◆1qvVKAOlVI
さくら…元気にしてますか?風邪などひいていませんか?お姉ちゃんは元気です。
…あの頃より
…強くなりました。2006-06-15 04:54:00 -
12:
りこ ◆1qvVKAOlVI
祖母と母は仲が良くなかった。というより、祖母は母に何かと厳しくあたっていた。
私やさくらの前でも、祖母は平気で母の悪口を言った。
私はそれを聞くのがとても嫌で、幼いながらに祖母に苛立ちを感じる事が多々あった。2006-06-15 06:19:00 -
13:
りこ ◆1qvVKAOlVI
りこ「…お母さんは大丈夫なの?どこが悪いの?」
祖母「お母さんは自殺しようとしたんだよ。意識はもどったけど、入院することになったんだよ。今おじいちゃまとお父さんが病院にいるけどね。おばあちゃまも下着とかもってまたすぐ病院もどるから。」
りこ「………。」
私は泣く事もできず、ただただ哀しくなった。
(なんでお母さん自殺なんかしようとしたん?)
(私達がいるのになんでなん?)2006-06-15 06:27:00 -
14:
りこ ◆1qvVKAOlVI
続きはまた明日書きます。見てくれてる人がいたらうれしいです(^-^)
2006-06-15 06:33:00 -
15:
りこ ◆1qvVKAOlVI
母が入院して数日がたった。祖母達は何回か病院に見舞いに行っていた。
私も行きたかったが、今は駄目だと連れていってはもらえなかった。
母がいない家は妙に薄暗く、私は家に帰るのが嫌で、習い事がおわっても寄り道をして帰るようになった。家に帰りたくないわけはもうひとつあった。2006-06-15 07:38:00 -
16:
りこ ◆1qvVKAOlVI
母が入院してから、なぜか父が帰ってくるようになったのだ。妹達が寝てしまうとまた違う家に帰ってしまうのだが…。 父と母はもう何年も前から折り合いが悪く、顔をあわせば喧嘩をしていた。 マザコンだった私は、そのたびに母を守るために父親へ食ってかかっていた。 父親はそれが気に入らないらしく、私はそのたびにボコボコにされた。
2006-06-15 07:44:00 -
17:
りこ ◆1qvVKAOlVI
父に殴られることはとても恐怖だったが、それよりも母を傷つける父親が許せなかった。
母が入院した理由も、父親が原因だとわかっていた。父親の女癖が原因…。
私はますます父親に対して反抗的な態度をとっていった。2006-06-15 07:48:00 -
18:
りこ ◆1qvVKAOlVI
妹達は、父親が珍しく家にいるので嬉しそうにしていた。母がいない寂しさを埋めている。
たとえそれが憎い父親であっても、私は安心した。
妹達の寂しそうな顔を見ないですむのなら…と。2006-06-15 07:52:00 -
19:
りこ ◆1qvVKAOlVI
母が入院して二ヶ月近くたったある日曜日、ようやく母の見舞いに行けることになった。退院も近いらしいが、一刻も早く母に会いたかった。
妹達もわかってるのかわかってないのか、ニコニコしながら父親の車へ我さきにと乗り込んだ。
病院につき、駐車場へと車をとめると、祖父母が先に病院の中へと入っていった。2006-06-15 07:58:00 -
20:
りこ ◆1qvVKAOlVI
私達は何故か病院内には入らせてもらえないらしく、駐車場で妹達と影踏みをしながら母をまっていた。父親は車の中でダルそうに新聞を読んでいる。
その時、母が祖父母達とでてきた。かなり痩せていたが、変わらない笑顔でこっちに歩いてくる。
「おかぁさ〜ん……!!」妹達は走って母親に飛び付いた。2006-06-15 08:03:00 -
21:
りこ ◆1qvVKAOlVI
母親は唇を噛み締め、妹達を抱っこした。
そして妹達に先をこされ、モジモジとしてる私の所へ来て抱きしめてくれた。私は母が入院してから初めて泣いた。安心したせいか、涙がとまらなかった。
母は私を抱きしめたまま、何度も「ごめんね、ごめんね…」とつぶやいた。
母の肩も震えていた。2006-06-15 08:10:00