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SAKURA
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1:
りこ ◆1qvVKAOlVI
さくら…元気にしてますか?風邪などひいていませんか?お姉ちゃんは元気です。
…あの頃より
…強くなりました。2006-06-15 04:54:00 -
22:
りこ ◆1qvVKAOlVI
その後、何度かお見舞いにいったのち、ようやく母が退院してきた。
さくらやしんちゃんも、母と一緒にいれる事がとても嬉しいらしく、退院した母の後をくっついてまわっていた。
―ようやく、普通の生活にもどれる…―
そう思っていた。2006-06-15 08:16:00 -
23:
りこ ◆1qvVKAOlVI
そんなある時、さくらがヤクルトをもって私の横にちょこんと座った。
私はヤクルトをあけてあげてそれを渡すと、さくらがヤクルトを飲みながら、
さくら「お姉ちゃん、お母さんまだイタイの?」
りこ「え…?」2006-06-15 08:21:00 -
24:
りこ ◆1qvVKAOlVI
りこ「大丈夫だよ。さくらは優しいね」と頭を撫でてあげると、安心したのかヤクルトを飲みほし、私のひざ枕で昼寝をはじめた。
さくらは恐ろしいほど感受性が強く、人の顔色を見るこだった。小さいくせに、人の気持ちを感じるのが上手だった。
だから怖かった。母が退院したにもかかわらず、日に日に弱っているような気がしてるのが。認めたくなかったのに……2006-06-15 08:28:00 -
25:
りこ ◆1qvVKAOlVI
「りこへ
さくらとしんちゃんを迎えに行ってください。」
(ざわざわ…)
普通の置き手紙なのになぜか不安がはしった。2006-06-15 08:34:00 -
26:
りこ ◆1qvVKAOlVI
祖母は展示会かなんやらでいない。こんなときに限って…!母は買い物…?いや、こんな時間に行かないはず。私は母の部屋へと走った。
…荷物がない。母のクローゼットの中の洋服や、鞄は半分ほどなくなっていた。
不安は的中した。2006-06-15 08:39:00 -
27:
りこ ◆1qvVKAOlVI
私は半狂乱になって、祖父の会社に電話をした。混乱してたため、何を言ったか覚えてないが、祖父はとりあえずすぐ戻る。と言った。祖父や父が帰ってくる間、私はずっと泣いていた。妹達を迎えに行くことも忘れるぐらい…。
2006-06-15 08:44:00 -
28:
りこ ◆1qvVKAOlVI
一時間近くたち、ようやく祖父と父が帰ってきた。祖父も父もさすがにあわててあれこれ動きまわっていた。私は気が動転してしまっており、その時の事をよく覚えていない。
覚えているのは、イライラした父親が、私を殴りつけ、急いで妹達を迎えにいったこと。2006-06-15 08:49:00 -
29:
りこ ◆1qvVKAOlVI
母はその日を境に帰っては来なかった。
私達は置いていかれた…。2006-06-15 08:51:00 -
30:
りこ ◆1qvVKAOlVI
母は私の部屋に手紙を残していた。
「ごめんね…弱いお母さんを許して。さくらとしんちゃんをよろしく頼みます」お母さん、私にはむりだよ。さくらにもしんちゃんにも、まだまだあなたが必要です…。そして私も。
私は毎日手紙を読み返し、何度も何度も泣いた。2006-06-15 08:56:00 -
31:
りこ ◆1qvVKAOlVI
さくらは母がでていった事を知っていた。母がでていってから、泣き虫だったさくらは泣かなくなった。
そしてあの日から二度と、「お母さん」と口にすることはなかった。
まだ甘えたい時期なのに、こんなちっちゃな子が大人に気を使わせないように、お母さんの悪口を言われないようにと気遣っている。そんなさくらの姿を見ると無償に涙がでた。2006-06-15 09:04:00