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いつか、また…

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  • 1:

    七海

    本当に好きな人が出来ました。
    更新ペースは遅いかもしれませんが、気長に読んで下さい。

    2006-07-03 18:39:00
  • 11:

    七海

    七海の顔を覗きこむ。ユキを真っ直ぐ見ているハズなのに、目線が合わない…。まるで目の前にいるユキが見えていないかのように、ただ真っ直ぐ前を見ている。その瞳には今にも溢れそうなくらい涙が溜っていた。

    2006-07-03 19:22:00
  • 12:

    七海

    ユキはこの目を以前見た事がある。―アニキの目だ。―ユキは直感した。
    ユキの兄は薬物依存性でよくぼーっとしていた。その兄と同じ目を、七海がしている。ユキは七海を正気に戻そうと必死に七海の名前を呼んだ。

    2006-07-03 19:26:00
  • 13:

    七海

    どのくらい経ったのか分からない。ユキは七海を呼び続けた。気付けば七海はユキの呼び掛けにポロポロと涙を溢して答えていた。
    『七海!おい、七海しっかりしろよ!』「…ユ…ちゃ…」『七海!?』「…ユ…キちゃん……ごめ…ん…し…ぱい…た…よね…?」

    2006-07-03 19:33:00
  • 14:

    七海

    『もういいから。無理に喋るな。大丈夫ちゃんと居るからな』ユキは七海を抱き締めた。【中野…あいつだ…七海に何かしやがった…】ユキの瞳からも涙が溢れていた…

    2006-07-03 19:36:00
  • 15:

    七海 ◆8NBuQ4l6uQ

    それから数ヵ月―
    七海とユキはあの日以来変わらず一緒にいた。あの日の事をユキも七海も口にする事は無かったが、2人の間には言わなくても空気で感じとれる何かがあった。

    2006-07-03 19:41:00
  • 16:

    七海 ◆8NBuQ4l6uQ

    何があったかは、2人とも薄々気付いていた。七海の体の至る所にあった痣やミミズ腫れは少ししたら消えて、元通りになっていた。ただ七海はよく頭が痛いと寝込むようになって、ユキと一緒に入浴する事をかたくなに拒んだ。

    2006-07-03 19:46:00
  • 17:

    七海 ◆8NBuQ4l6uQ

    そんな2人の関係は近い内に終わりを迎える事になる…あいつらのせいで…。

    2006-07-03 19:49:00
  • 18:

    七海 ◆8NBuQ4l6uQ

    ある日の午後―
    2人の部屋に訪ねてきた中年の男女。男の名は鈴木、50半ばのスラリとした長身。女の名は加藤、理想の母親像を実体にしたような優しそうなオーラを持っている。鈴木は呼び鈴を押した。中から出てきた七海は不思議な顔をして2人を迎えた。

    2006-07-03 19:55:00
  • 19:

    七海 ◆8NBuQ4l6uQ

    「あのぉ…何か…?」見知らぬ男女を目の前に怪訝そうな顔をする七海。鈴木が口を開く。『進藤七海さんだよね?おじさんここから来たんだけど…』そう言って鈴木と加藤は懐から何かを出した。

    2006-07-03 19:59:00
  • 20:

    七海 ◆8NBuQ4l6uQ

    七海は黙って2人を招き入れた。七海の目の前に出されたモノ…それは2冊の警察手帳だった。
    部屋に入ると加藤が口を開いた。『七海ちゃん。落ち着いて聞いてね?あのね…』「あたし、犯られたんですね。」薄々気付いていた七海は自分から切り出した。鈴木と加藤は少し驚いて目を見合わせた。

    2006-07-03 21:00:00
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