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━愛してる━兄妹禁断
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1:
晶◆XzI8Kix9UM
晶 18歳。極度のブラコン
2006-07-28 02:12:00 -
282:
晶◆XzI8Kix9UM
─‥そっか..そうだよね
しゃがみ込んで一枚づつ拾っていく。
何も考える事なくただ拾い続けた。全部拾い終わると部屋に夕日の光が差し込んで来ていた。指先は冷たく冷え切っている。2008-03-04 21:23:00 -
283:
晶◆XzI8Kix9UM
優太の心もこんなに冷え切っているんだろうか...
「ただいま。..なんだ、いたの」
後で冷たい声がした。 ゆっくり振り向くと、扉にもたれ、腕を組む優太の姿があった。2008-03-04 21:28:00 -
284:
晶◆XzI8Kix9UM
「ごめんね、破いて。 俺もう無理。」
分かっていたけど、実際口にされると想像以上に胸に刺さる。
きっと優太なりに考えた結果なんだろう。
『考えさせて..』
そんなのを言える立場でないのは分かってるけど、認めたくない自分がいた。2008-03-04 21:41:00 -
285:
晶◆XzI8Kix9UM
優太はなにも言わない。
ただ視線だけが背中に刺さる。
不思議と涙は出なかった。
いたたまれなくなって、鞄とコートを掴んで部屋を飛び出した。2008-03-04 21:47:00 -
286:
晶◆XzI8Kix9UM
師走の時期の街は人で溢れていた。
冷え切った体を丸めながら行き先を決める事なくさ迷った。
考えるのは優太の事だった。
人は大切なものを失ってから気付く事が多い。2008-03-04 21:59:00 -
287:
晶◆XzI8Kix9UM
師走の時期の街は人で溢れていた。
冷え切った体を丸めながら行き先を決める事なくさ迷った。
考えるのは優太の事だった。
人は大切なものを失ってから気付く事が多い。2008-03-04 22:01:00 -
288:
晶◆XzI8Kix9UM
無意識のうちにたどり着いたのはある店の前だった。
【Bar Planet】
康太ニィの店だ。2008-03-04 22:10:00 -
289:
晶◆XzI8Kix9UM
「晶?どうした?」
時間が早かったのか、まだお客さんはいなかった。
康太ニィの正面のカウンターに座る。
一言もしゃべらないアタシに察してくれたのか、何も言わずに、
暖かい柚子茶を出してくれた。2008-03-04 22:25:00 -
290:
晶◆XzI8Kix9UM
体に染み渡る。温かい。
目を閉じるとやっと涙が溢れてきた。
思い切り泣いた。
康太ニィは何も聞かずに頭を撫でてくれた。
康太ニィなりの優しさだった。2008-03-04 22:45:00 -
291:
晶◆XzI8Kix9UM
1時間ぐらいだろうか。ようやく落ち着いた。
「和巳が今日引っ越したらしい。」
『..そう...なんだ』
「だから今日は実家帰ったらどうだ?お袋いるし」
『..そうする』2008-03-04 22:56:00