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……イノチ……

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  • 1:

    夏苅

    市立病院…
    その隣に今では誰もいなくなったマンションがある。来年には建て直しの為、取り壊されると言う。
    2005年夏−
    「拓海……。」一人の女性はそう呟き、手を合わせた。隣では男性が同じ様に屈んで手を合わせる。二人は暫くそうした後、立ち上がりその場を後にした。

    2006-06-03 20:22:00
  • 25:

    名無しさん

    更新楽しみにしてます♪

    2006-06-04 13:07:00
  • 26:

    夏苅

    27サンありがとう☆ミ
    誰も読んでくれてないと思ってたから、メッチャ嬉しいです!これからもヨロシクお願いします♪

    2006-06-04 18:42:00
  • 27:

    夏苅

    電車に揺られる事10分…自宅の最寄駅に着いた。
    夏苅は改札を抜けると再び鞄から携帯を取り出し彩にメールを送った。
    −地元着いたでぇ☆また明日ぃっしょに行こなっ!−
    PM4:15 メール送信

    2006-06-04 19:25:00
  • 28:

    夏苅

    陽が西へと傾き、街はオレンジ色に染まっていた。
    拓海は夕日を横顔に浴びながら駅前広場のベンチに座っていた。
    お腹がグゥ〜っと鳴り空腹を知らす…拓海は右手をお腹に当てると、鞄からお茶を取り出し喉へ流し込んだ。
    色素の薄い髪の毛は、夕日によって明るさを増していた。

    2006-06-04 19:32:00
  • 29:

    夏苅

    翌日−
    夏苅はまだ慣れない新しい制服に身を包み、彩と登校していた。
    途中「また放課後なっ!」と会話し、下駄箱で靴を履き変えると二人は別々の教室へ向かった。
    夏苅は扉が開きっぱなしになった『1−7』の札が刺さった教室へ入った。

    2006-06-04 19:40:00
  • 30:

    夏苅

    もう既に登校していた拓海をチラッと見ると、直ぐに目線を変え席へ着いた。
    まだ生徒は数人しか登校しておらず、ガランとした教室は静まり返っていた。
    なんとなく気まずく思った夏苅は隣に座る拓海を見て言った。
    「おはよう。」

    2006-06-04 19:45:00
  • 31:

    夏苅

    「おはよう…」拓海はニコッとして返した。
    「静ずかやなぁ?」「ウン。」「………」拓海の物静かな雰囲気に、夏苅は次の会話が思い浮かばない。
    その時、昨日の事を思い出しなんの気なしに聞いた。

    2006-06-04 19:50:00
  • 32:

    夏苅

    「そぉ言えば、昨日△駅の広場に居なかった?」
    夏苅の問い掛けに一瞬驚いた拓海は、「なんで?」と聞き返した。
    「エッ?昨日見掛けた気がしたんやけど?」「そっか…俺アソコ地元やから。」
    拓海は少し頬を染めて言った。

    2006-06-04 19:56:00
  • 33:

    夏苅

    《見られたくなかったんかな…?》
    夏苅は少し疑問に思ったが生徒達も登校して来たので「そうなんや〜!」と話しを終わらせた。
    少しするとチャイムが鳴り担任がやって来た。今日はゴールデンウィーク明けにある林間学校のグループ分けや説明がある。

    2006-06-04 20:06:00
  • 34:

    夏苅

    林間学校とは2泊3日に渡る行事で自然の中で、食事や睡眠以外は文字通り一日中勉強をしようといったスバラシイ行事だ…

    2006-06-04 20:10:00
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