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■元カノ■

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  • 1:

    名無しさん

    俺が一番愛した女。よくわからん奴やった。

    2006-09-14 12:23:00
  • 21:

    名無しさん

    今日は愛車も機嫌がいいようで、なかなか気持ちの良い走りだった。

    『もぅ着く』
    ハンドル片手にメールをうつ。
    送信と同時にブレーキペダルを踏んだ。

    2006-09-15 04:40:00
  • 22:

    名無しさん

    暗い中、鮮やかに光る小さな携帯のネオンがやけにまぶしかった。
    すぐそこに、懐かしい顔が見える。
    ゆっくりと近づいてきて、ドアに手を掛けるユキ。
    心臓が口から飛び出しそうなくらい、鼓動を大きく刻んだ。
    『ひさしぶりやね』

    2006-09-15 04:43:00
  • 23:

    名無しさん

    『おう』
    うまく笑えていただろうか?
    『車、かえたんだ。前のも好きだったんだけどな』
    ユキの白くほっそりとした左足から乗り込んでくる。
    バタン

    2006-09-15 04:47:00
  • 24:

    名無しさん

    ドアが閉まるとほぼ同時にギアをドライブにいれた。
    『俺も落ち着かなと思ってな』
    『あはは、確かに大人っぽくなったね。スウェットばっかりだったのに、今はお洒落だし』

    お前も可愛くなった。いや、キレイになったな。

    2006-09-15 04:51:00
  • 25:

    名無しさん

    照れ臭くて、口に出せなかった。
    『何食べたい?』
    『ん〜居酒屋!飲みたい気分やねん』
    『オッサンか、お前は。笑』
    『うっさいなぁ、女なんかとぅに捨ててるわ!笑』

    2006-09-15 04:54:00
  • 26:

    名無しさん

    まるで3年前に戻ったかのように感じた。
    『ほなら、どこ行く?』
    『いつもの所がええな』
    『りょーかい』
    いつもの店。ユキと俺の、行きつけの小さな居酒屋。

    2006-09-15 05:05:00
  • 27:

    名無しさん

    その店は個人経営で、店長はまだ30代前半のノリのいいチョイ悪オヤジ風。
    『ぇらっしゃーい!!』
    久々に聞く、店長の元気な声。
    ユキと別れてから、一度も顔をだしていなかった。
    『アツシ!お前なんや久しぶりやんか!ユキちゃんもえらいベッピンさんになって!』

    2006-09-15 05:10:00
  • 28:

    名無しさん

    『店長、久しぶり!』
    ユキははしゃぎながらカウンターに座った。
    『何年ぶりやぁ?おまえら急に来んようになったから、別れたんかと思ってたやんけ』

    アイタタタ…はい、その通り別れてますが……

    2006-09-15 05:17:00
  • 29:

    名無しさん

    きまずそうに俺も椅子をひくと
    『そんなワケないやん!ユキはアツシだけやもん』
    ユキが俺に抱きついてきた。
    ユキのふんわりと柔らかにウェーブがかった髪が、腕をかすめる。
    懐かしい、ユキのぬくもり。

    2006-09-15 05:20:00
  • 30:

    名無しさん

    ユキなりに、店長に気を遣ったのだろう。
    俺たちは、お互い恋人かのように接した。
    ユキは相変わらずカルピスサワーが大好きで、俺は焼酎を飲んだ。
    店長を交えての会話は途切れることなく、深夜をまわっても続いた。

    2006-09-15 05:23:00
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