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?めぐり会う季節?
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1:
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俺はソラ。22歳。
某店の??。職業ホスト。
それが、今の俺の肩書き。2006-10-20 15:25:00 -
45:
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幸は語り出す。キャバクラを辞めたこと。ヘルスで働くことが決まったこと。そして黒目がちな綺麗な瞳の先を真っ直ぐソラに向けて言った。『私がソラのエースになる。??の??になる。』と。ソラは止めなかった。幸がそうしたいなら、そうすればいい。『だから、今日は就職祝いや!』そう言ってカフェパリをオーダーした。
2006-10-22 20:34:00 -
46:
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幸はシャンパンを次々にオーダーした。何本めかを飲み終えた時、幸が『今日アフターしよ?』と言った。ソラは酔っていたが、やんわり断り、次の同伴の約束をした。幸は結局30万ほどの料金を支払って帰った。土曜の夜ともなれば、店は忙しい。この日は若干酔った。新人たちも営業が終わる頃にはみんなトイレに顔を向けていた。
2006-10-23 02:22:00 -
47:
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明るくなった店内をボーっと見ていた。新人の頃はソラも毎日のように吐いた。酔い過ぎてまともな接客などできないこともあった。元々、酒は強かったのだが。ナンバーが上がるにつれ、掃除や面倒な雑用もすることはなくなった。年上の人間ですら敬語だ。そんな事を考えていると涼がやってきて横に座った。『お疲れ☆』無邪気な顔で笑う。昔から見慣れた笑顔。
2006-10-23 02:28:00 -
48:
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無邪気に笑った涼が、いきなり真顔になる。『ソラ、何を焦ってるん?』ソラは不思議に思い「何が?」と逆に尋ねた。『それとそれ。』涼が指指した先には、普段は見れないソラの貧乏揺すり、イライラして何度も火を付けては消し、また付けた煙草の吸い殻があった。
2006-10-23 02:32:00 -
49:
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『冷静なソラにしては珍しいな。』と涼が言った。「焦ってないって!俺、帰るわ。お疲れさん!」と言って店を後にした。広い店内。ソラとは別のホストが煙草に火を付ける。深く吸い込み、笑う。『焦ってない人間が仕事道具忘れるかアホぅ。』そう言って涼はテーブルの上にあるソラの携帯とライターを手にした。
2006-10-23 02:37:00 -
50:
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『しゃーなしやで?』と言い、涼もまた店を後にした。ソラはその頃、息を切らして玄関の前にいた。何故?酔いも覚めてきたのにタクシーに乗った。マンションのエレベーターが妙に遅く感じた。店から玄関までの行動を思い出すと、涼の言葉が頭に浮かぶ。『何焦ってるん?』首を左右に振り、玄関を開けた。広い部屋に、ちょこんと女の子が座りテレビを見ていた。ソラに気付き、近寄ってくる。ピンクの唇が動き、言った。『おかえり』
2006-10-23 02:44:00 -
51:
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「ただいま」少し照れる会話。スェットのだぶり具合が、アイラの体の細さを強調する。『アイラなぁ、今日から学校行こう思うねん♪』「今日土曜日やろ?」『え!?』ソラは素直に笑った。そんな会話とドアを一枚隔てた向こうに、一人の男が立っていた。
2006-10-23 04:36:00 -
52:
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そら、最初のうちは死ぬかとおもったし!毎日毎日、自分の売り上げにもならん酒飲んでなぁ。でもなぁ、俺やっぱ金欲しかったねんな。俺は両親にいっぱい迷惑かけたから、貯金いっぱいして旅行でもプレゼントしたいわけ♪今の店もソラとアツシさんが支えてくれるし頑張れる!
2006-10-23 04:44:00 -
53:
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でもなぁ、昨日からソラの様子が変やねん。昨日は当欠やし、今日も今日で客のアフター断りよった。ほんで携帯とライターを店に忘れる始末。だから親切な俺が届けに来たわけょ♪――――――ピンポーン。ソラがインターホンに出る。「はぃ?」『ソラちぁん?涼ちゃんよ?』無言で扉が開いた。
2006-10-23 04:49:00 -
54:
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「どうしたん?」『どうしたん?じゃな…』言いかけて涼は止まった。何度も来たことがあるソラの部屋。相変わらず殺風景で何もない。そんな部屋に女の子がいる。『お前、忘れもんや!んなぁ、お幸せに♪』そう言って携帯とライターを渡した。涼もまた、店でソラと変わらない人気を誇る男だ。アイラのことを育てだと思ったのだろう。
2006-10-23 13:33:00