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?めぐり会う季節?

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  • 1:

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    俺はソラ。22歳。
    某店の??。職業ホスト。

    それが、今の俺の肩書き。

    2006-10-20 15:25:00
  • 2:

    ?

    夜の八時。床の上で小さな物体が震えて目が覚めた。「そらチャンおはぁ?今日ご飯行こう??」ディスプレイに表示された文字に軽く賛成の返事を返し、起き上がる。今日は木曜日。「また同伴やな。」煙草に火をつけながら呟く。俺はミナミの有名店でホストをしている。源氏はソラ。本名だ。煙草の火を消し、バスルームへ向かった。

    2006-10-20 15:31:00
  • 3:

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    手を伸ばし、蛇口を捻る。キュッと言う音と共にシャワーの音が止まり、同時に前進から滴る水滴がポタポタと音をたてる。バスルームから出てくる青年。まだ少年と言うべきか、顔には幼さが残る。無理もない、19歳の男の子だ。水分を拭き、髪を乾かす。男にしては珍しい、サラサラの髪になった。何度もカラーリングをしているが、ソラの髪は美しい。髪をセットし、長い手足にヴィトンのスーツを通す。パリッとしたカッターシャツにネクタイをする。「今日こそ食われそうやな俺。」そんなことを考えながら、香水を付け、ホストソラが完成した。歯を磨き、家を出た。

    2006-10-20 15:42:00
  • 4:

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    香織との待ち合わせ時間まで、まだ少し余裕があったためキャッチをしようと思ってはいたが、逆に声をかけられるなんて。。。少し驚いた。2秒でそんなことを考えて「仕事行くとこですよ♪」と笑顔で答えた。「男前やねぇ?連絡先教えてやぁ?」と言われた。名前は幸と言うらしい。少し酔っているのか、幸は喋り続けた。キャバクラで働いていること、今日も出勤したが仕事中に客にセクハラされ、その対応に関して店長に怒られたこと…。

    2006-10-20 15:59:00
  • 5:

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    そして、幸が21だと言う事。年上やったんか。。。そう、俺はまだこの時19歳やった。愛想笑いにソラの顔の筋肉も疲れかけた頃、ポケットの携帯が鳴った。「ちょぉ、ゴメンな?」幸に一言断ってから、電話に出る。「はぃはぃ?」「ソラ君?香織やけど、もうすぐ付くしなぁ?」「わかったよ?」短い会話を済ませ、終話ボタンを押す。幸に目線を移し、再び微笑む。「俺、そろそろ行くわぁ☆」と言うと、店名を教えてくれとのこと。内ポケットから名刺を取り出し、渡した。

    2006-10-20 16:08:00
  • 6:

    ?

    席に戻ると、香織と涼が話していた。涼は店の??で、ソラの幼馴染みだった。同い年で、仲も良い。少し中性的で、綺麗と言う言葉が似合うソラとは違い、涼は男らしい。ゴツゴツした手。ソラより少し筋肉質な体。色も少し黒い。同じ男やのに、何でや?と、頭に答えのあるような、ないような疑問を抱えながら、香織の横に座る。

    2006-10-20 16:39:00
  • 7:

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    珍しく、涼もまだ客が来ていないのでヘルプでいてもらうことにした。最初は三人で会話をしていたが、すぐに涼にも客が来て、香織と二人になった。話の途中「いらっしゃいませぃ!」と何度も声をあげる。OPENから一時間もすると店は満席だった。今日も半分近くはソラの客だった。涼の客も同じくらいいたが。客に無理をさせない。正直、金に執着心がない。毎月の給料も使い道に困るぐらいだ。

    2006-10-20 16:47:00
  • 8:

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    『今日もソラ忙しいなぁ。』アナタも俺を忙しくしてるうちの一人デスヨ?『ソラ君男前?』男前。。。何でやろな?昔からよく男前って言われた。俺からしたら、涼も男前で、この店には男前多いねんけどなぁ?怒りも、悲しみもない、ただ疑問やった。深く考えるのも疲れるので辞めた。溜め息と、店のボーイが自動ドアの動きに気付くのは、おそらく同時だった。

    2006-10-20 16:54:00
  • 9:

    ?

    客に気付いたホストたちが次々と声をあげる。『いらっしゃいやせ〜!』入り口に近い席に案内された、その客がボーイと何やら話している。ボーイが立ち上がり、ソラの元に来て耳打ちする。『新規ですけど、ソラさん指名らしいです。』「わかった。」その席を離れ、新規の元へ。「ご指名ありがとうございます。ソラです。」そう告げて客の顔を見て、思わず言った。「あ」俺が一礼して顔上げた瞬間やったし、俺の体は多分中途半端な角度やったと思う。

    2006-10-20 17:03:00
  • 10:

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    『よぉーっ!』陽気な声をあげる幸。声質からして、やっぱり年上には思えないな。さっきの話の内容と喋り方を思い出したらすでに一気に疲れた気がした。笑顔の裏で溜め息を付きながら横に付いた。すると、幸が『あの…』と言い出した。きたぁっ!と心で叫んだ。苦笑いで答えた。「何?」『さっきはゴメンなさい』「へ?」不意の言葉を聞いて、つい間抜けな返事をしてもうた。

    2006-10-20 18:27:00
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