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「 LETTER 」
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1:
蛹
「ケンジへ…
今日 考えたんだけど あたし、ケンジの何処にほれたのかなぁ ? なんでいきなりって思うかもしれないけれど 心配しないで あたしはいまでも あんたのこと 死ぬほど 好き 。 パパのような 温かな手‥ ママのような 厳しい優しさ‥。 死んだ親を あんたに重ねてるのかもしれない。 それだけぢゃないんだろうけど… とにかく あたし、今はケンジが いてくれるだけで 幸せなんだ ☆ め〜った愛してる 。先に寝るょ。
おやすみなさい ?
p.s カレー温めて食べてね」
2006-04-27 19:18:00 -
2:
蛹
本当に幸せだった。
友達にすら素顔をみせられなかった私が 付き合って1年、ようやく飾らず、素顔の自分で接することができはじめた頃だった。
11歳も年上の彼。
意地っ張りで謝ることをしらない。 でも優しさは人一倍で、さみしがりやな所もある。
二人は夜にであった。
「「水商売」」
一目目惚れだった。
3年前にパパを亡くした私は、悲しみにふせる暇もなく働きまくっていた。
正直‥、心が渇いていたと思う。
カッコイイ!と思う人がいても行動に移さないわたしが なぜ この人を選んだかというと、 ケンジの手が 亡き父の様に 温かだったから…。
二人は次の日から付き合うことを決めた。
そして1年が経つ‥。2006-04-27 19:38:00 -
3:
名無しさん
なにも変わらない 穏やかな毎日。
派手な喧嘩も たまにするけれど
それでも二人でいられる日々に 私は 幸せを掴んだ気がしていた。
そんなときだった。
「「薬」」
2006-04-27 19:48:00 -
4:
名無しさん
略なくして
2006-04-27 19:53:00 -
5:
名無しさん
がんば??
2006-04-28 02:45:00 -
6:
蛹
それは ケンジとケンジの後輩と4人で会った夜だった。
後輩のマサルが 突然言い出した ささいな一言。 マサル:「痩せましたね!」
カヨ:「えっ?」
マサル:「カヨさん、初めてお会いした時に比べるとめちゃめちゃ痩せたっすよ〜!」
カヨ:「本間に!?わぁ〜ありがとね☆」
ケンジ:「そうだな、そう言えば痩せたなお前」
カヨ:「2、3 kgおちたくらいだけどね」
ケンジ:「俺に隠れて、悪い遊びしてんちゃうか〜?(笑)」
2006-04-28 03:14:00 -
7:
蛹
私は激しく怒った
ケンジ:「ははは!冗談に決まってるやろ」
マサル:「そぉっすよ、ありえないっす、なぁ?」
後輩 トモキ:「うん、それより腹減った。出前とりませんか?」
ケンジ:「カヨ!出前のチラシ持ってきて」
カヨ:「はぁ〜い☆」2006-04-28 03:24:00 -
8:
蛹
マサル、トモキと別れ 二人家路に向かう時だった ケンジが突如 口を開いた
「久々に打ちてぇ‥」
私は耳を疑った2006-04-28 03:30:00 -
9:
蛹
…彼は昔 地元で長く売人をやっていた。 客に ソレをさばく傍ら 自身も ソレに 浸っていたのだ
それを知ってる私は、
ケンジのその言葉を聞いた時 全身に なんともいえない震えが走った ‥
「「2日後」」
予想外の出来事が起きた2006-04-28 03:37:00 -
10:
蛹
いつものように仕事に行った
常連客を送り出し 携帯を開いてみると‥
(あ、ケンジからだ。)
[TO カヨへ
本文:まっすぐ家に帰れ。FROMケンジ]
(‥え?‥なんだろ)
風邪でもひいたのか それとも…。
私は体調が悪いと早上がりをさせてもらい 不安だったので急いで 帰った
家に帰ると部屋は真っ暗で 白いテーブルに 水が置かれていて ケンジはその前にいた‥
2006-04-28 19:24:00 -
11:
蛹
彼は 私に気付き
ケンジ:「‥お前量はどうする‥?」
カヨ:「は?」
ケンジ:「は?じゃねーよ!薬の量だろが!!」
カヨ:「!!!!!?」
カヨ:「………。
アンタと同じがいい。」
彼は カーペットの下から 注射器と茶色い封筒をとりだした
封筒の中には 小さな透明の袋があり、袋には 白い、粒の様な、粉の様なものが、丁寧に入れられていた2006-04-28 19:35:00 -
12:
蛹
なぜ あの時 「同じがいい」…なんて口にしたのかわからない
ただ その時考えたのは “同じ”←→“一緒”と言うこと。
もっと 二人の心が近付けると 思ったんだ…。
彼は注射器を取り メモリをよんだ
「‥3、4‥」
そしてそこに白い粉を流し込み、 置かれていた水を足し、軽く何度も振った‥ 私は彼に腕を押さえるように言われ グッ!と目を閉じた‥
(パパ、ママごめんなさい‥‥!!!!)
2006-04-28 19:46:00 -
13:
蛹
血が 全身を駆け巡るようだった
髪が逆立つようだった
エッチの時の “イク”寸前に少し似ていて 気持のよい 震え‥。
彼は針を抜くと オロナインを塗らせ、しばらく横になるように指示した。
そして、次は自分の準備を始める‥‥
「‥怖い‥ケンジ!怖いよう〜!!」
私は叫んだ 彼は落ち着くように いい聞かせた
「俺もすぐ行くから」と‥
本当に怖かった
辺りがグワングワンと 揺れている 目がカッと開いた (助けて‥)
しかし震えは続く
ケンジが“ソレ”を片付け私に寄り添う
ケンジ:「……大丈夫か?」2006-04-28 20:13:00 -
14:
蛹
私は訳がわからなくなった…
ケンジ:「ゆっくり息をしてみ!」
私は深呼吸をした
ケンジ:「…どうだ?」 (…したい…ケンジに触って欲しい…)
カヨ:「抱いて…?」
二人はお互いをむさぶるかの様に sexをした。
ケンジの指が 体をなぞる‥肩に触れられるだけで電気が走る‥
「気持ちィィ‥」
2006-04-28 22:24:00 -
15:
蛹
互いに 果て、 気が付くともう夜明けだった
「風呂に入らなあかん」という彼の言葉に 私は素直に従った‥。
薬はまだ体に残っている。
風呂では いつも以上に優しいく 接してくれるケンジがいる
一瞬でも離れたくなんかない。
カヨ:「‥ケンジ?」
ケンジ:「‥ん?」
カヨ:「普段はなかなか素直にいえないけれど、アンタがいてくれてよかったと思わない日はないょ。こんなカヨを、側に置いてくれてありがとう。」
ケンジ:「‥ん!」
ケンジは優しく微笑んだ2006-04-28 22:38:00 -
16:
休憩中‥ 蛹
もしかして読んでくれてるひといまつか??
2006-04-29 08:21:00 -
17:
蛹
そして 気付けばまた 夜だった
ケンジはシャブとともに貰った睡眠薬を飲み 眠りについた
私は打った薬がまだ抜けずベランダで一人 溜め息をつく
そこから見える街の夜景が 切なかった2006-05-03 18:24:00 -
18:
コビト
読んでます(・∀・)頑張ってくださLl(o∵o)
2006-05-03 18:32:00 -
19:
蛹
コビトさん ありがと?
一瞬辞めようかなやんだょ?2006-05-03 19:07:00 -
20:
蛹
ついにやってしまった…
でもその後悔以上に 無口な彼がいつも以上に自身のことを話してくれ いつもよりたくさんたくさん抱き締めて あたしの心が あたたかくなったんだ…2006-05-10 12:23:00 -
21:
名無しさん
よんでまつ!がんばって!
2006-05-10 19:27:00 -
22:
名無しさん
略なくしてくれませんか?できてもいいんで、次のレス書く時に略部も書いてくれませんか?いちいち略ひらくんめんどうなんで?がんばってください!
2006-05-10 19:35:00 -
23:
蛹
略なくすように頑張ってみます
ありがと?2006-05-11 09:21:00 -
24:
蛹
‘初打ち’から2日。 体は物凄くだるかった ケンジが言うには 3日目が一番きついらしい‥
2006-05-11 09:25:00 -
25:
蛹
しかも 私が打った量は 「はじめて」にしては かなりの量だった為、まだ異次元の中でさまよっている様な感覚だった
2006-05-11 09:29:00 -
26:
蛹
(体がダルい‥クラクラする‥)
ケンジは2日もたつとピンピンといつもどうりにしている
「仕事いけるか?」2006-05-11 09:31:00 -
27:
蛹
私は「わからなぃ‥」とだけ答えた
外に出るのが怖かったからだ‥。
この部屋の一室にいることですら怖かった。隣人の物音に扉の閉まる音、そしてベランダの窓の向こう‥視線をかんじる‥ (誰かが見てる!?)2006-05-11 09:37:00 -
28:
蛹
私は慌ててカーテンを閉めた !
なにが現実で なにが幻覚なのか 区別がつかない2006-05-11 09:39:00 -
29:
蛹
↑ ネームわすりた?
2006-05-11 09:44:00 -
30:
蛹
いざ仕事にでても、罪悪感からか何かわからないが 疑心暗鬼のようになる
いきおいでやってしまった薬。
本やTVなんかで騒がれるほど正直たいしたことないなんて思っていた。2006-05-11 13:57:00 -
31:
蛹
そんな 予想とは裏腹に 薬はわたしの気ずかぬところに
確実な根をおろしていた2006-05-11 14:05:00 -
32:
名無しさん
続きみたい(^O^)
2006-05-11 19:27:00 -
33:
名無しさん
初打ちから7日目がすぎる…
2日目、3日目程のだるさはない
ただ 打った時の ゾクゾクとする 感覚が欲しくなる その度に、
(私は薬なんかにはまらない…)
何度も自分に言い聞かせる2006-05-12 18:41:00 -
34:
蛹
↑蛹dayo!(>ε
2006-05-12 18:43:00 -
35:
蛹
そんな自分との葛藤を繰り返し、ケンジともそれ関係の話をせず、 ようやく落ち着きを取り戻した頃…。
2006-05-12 18:52:00 -
36:
蛹
また 話は来た
「プシャー(売人)さんが次はどうするって聞いてたぞ」
ケンジは言った2006-05-12 18:55:00 -
37:
蛹
私は 正直欲しかった。ケンジは好きにしろと言う。
「お前(カヨ)がするなら 俺も付き合うょ!」
と 明るく笑う。私は困惑した。(もしも引き返せなくなったら…?)
2006-05-12 19:04:00 -
38:
蛹
しかし そんなケンジの振るまいを目に
(ひょっとして私が思うほど、薬は悪いものじゃないのかも…?この間の混乱は、きっと量が多すぎたんだ…。初めてだったし…?次は余裕もってできるはずだょ…!) …次の日。
私は1.5g程のパケを3万で手に入れた…。2006-05-12 19:14:00 -
39:
蛹
生きているような
死んでいるような……?
そこが まさに地獄への入り口だったんだ2006-05-12 19:25:00 -
40:
蛹
投薬2回目。
初打ちから7日目。
量 3mg。
時は 夕暮れ。
… 飛んだ!!! ! …2006-05-12 19:31:00 -
41:
蛹
《本当に 大切な
もの以外 すべて捨てて…
しまえたら いいのにね
現実は ただ 残酷で…》2006-05-13 00:00:00 -
42:
蛹
このまま、時間が止まり、この世で誰よりも愛しいケンジと 愛し合っていたかった
2006-05-13 00:05:00 -
44:
蛹
わたしのなかで いろんな葛藤が起き 大切なものは何かを考える。馬鹿かもしれないけれど ケンジとのこの時間があるのなら これまでの両親を亡くしてからの日々…、
歯を食い縛って貫いてきた日々を…全てを捨ててもいいとすら思ったんだ2006-05-13 15:10:00 -
45:
蛹
薬で体がヤラれる
爪先から頭のてっぺんまで ‥ 。
ソレ’は まさに「侵食」そのもの。腕から入り、あらゆる血管という血管を伝い、各細胞を麻痺させていった。その頃の私には もはや理性などなかった2006-05-13 15:19:00 -
46:
蛹
本能だけだ。
ソレ(薬)’が抜けはじめると きっとまた 副作用といわれる薬物特有のダルさがきて、いつもの日常に戻ることになる2006-05-13 15:23:00 -
47:
蛹
私はそれまでの日常に対しなんら不満もなかったが、やはり 一人で生き抜いてきた日々は辛かった‥。 亡くなった両親の名を汚さぬ様に、とにかく真面目に世間体、周りの目ばかりを気にしていたから‥。
2006-05-13 15:28:00 -
48:
名無しさん
がんばって?
2006-05-13 15:30:00 -
49:
蛹
ケンジと会えて それも楽になりはじめたときだったが
実は前回の投薬後、 それも特有なのだが、 ダルさと共にくる ウツがあった2006-05-13 15:33:00 -
50:
蛹
ケンジはもちろん 側にいてくれたんだけれど 両親の死ぬ光景が頭の中でくりかえされる。辛かった日々に対し ‘もう逃げたい’と 感じた。
2006-05-13 15:36:00