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僕とご主人
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1:
―――――僕は人間なんか大嫌いだった。
だけど、ご主人。
ご主人に拾われて僕は幸せだったよ‥‥‥―――" " "06/10/29 18:062008-02-27 21:19:00 -
31:
名無しさん
最初から読みました?続き読みたい??
2006-11-01 17:34:00 -
32:
名無しさん
読んでると心が穏やかで優しい気持ちになれる♪頑張って完結させてくださぃ
2006-11-01 18:16:00 -
33:
名無しさん
あげ?
2006-11-03 12:48:00 -
34:
優希◆VqtY.huMHk
2006-11-03 14:38:00 -
35:
優希◆VqtY.huMHk
僕はもらってすぐ、毛糸と遊んだ。たまに爪に引っ掛かったり、追い掛けたり遊んでたらいつの間にか毛糸の玉はほどけ、体にからまっていた。 「あははは☆何してん?“白雪”とれへんの?」 体にからまりすぎて自分ではとれなくなった毛糸の玉を“ご主人”がとってくれた。
“ご主人”の手はとても綺麗。白く細長くて、大きい。この手で撫でられると僕は嬉しくなる。2006-11-03 14:46:00 -
36:
優希◆VqtY.huMHk
ピンポーン――
毛糸が体からとれたと同時に家に誰か来た。“ご主人”は不思議そうな顔でドアに向かう。僕も“ご主人”の後ろを着いてく。ドアを開けると“ご主人”の顔から表情がなくなった。
「‥‥何しに来たん??」怒っているような、哀しそうな顔をしていた‥‥「ちゃんと話したくて」
ドアの前には男が立っていた。
「話なんかないわ。帰って」“ご主人”がドアを閉めようとすると、男がドアを無理矢理開けた。「待てや!!お前はなくても俺はあるんじゃ!!」男の怒鳴り声が廊下に響いた。僕はどうしたらいいのかわからなくって‥‥ただ恐かった。
「‥‥入って」2006-11-03 14:58:00 -
37:
優希◆VqtY.huMHk
哀しそうな“ご主人”と怒っている男。家の中は変な静けさが続いてた。僕は“ご主人”の横に座り、ただ男を見ていた。
「‥‥話って何なん??」「俺は別れたくないねん」「何で別れよ言うたかわかってるん?」
“ご主人”は今にも泣きそうで、何の話かわからないけど、僕は“ご主人”を励まそうとしていた。話は段々荒くなって、部屋は二人の大声が飛び交っている。
段々、段々、男が興奮してきて僕の大切な大好きな“ご主人”を殴りつけた。2006-11-03 15:55:00 -
38:
優希◆VqtY.huMHk
何度も何度も、男は“ご主人”を殴りつけて‥‥“ご主人”はただ泣いてるだけだった‥‥‥‥‥
―――やめて!!“ご主人”を、僕の大切な人を殴らないで!!――――僕は“ご主人”を失いたくなくて、守りたくて、必死に男に向かった。 爪をたて、足に噛み付き、“ご主人”を守ろうとした。――もう、誰も失いたくない‥‥!!――「何やねんこの猫!!」
瞬間、目の前が真っ暗になって床にたたきつけられた。「“白雪”!!」2006-11-03 16:06:00 -
39:
優希◆VqtY.huMHk
“ご主人”が僕に近づいてくる。涙でぐしゃぐしゃになった顔で僕を心配そうに見つめる‥‥‥。僕の顔を見て“ご主人”は怒りの顔に変わった。「本間に最低やわ!!だから別れてん!!わからんの?!」
“ご主人”は泣き崩れ、男に頭を下げた‥‥‥
「もう‥‥‥お願いやからウチの前から消えてや‥‥!!本間にお願いやから‥‥」
“ご主人”はそれ以上何も言わず、頭を下げたまま体を震わしていた…。2006-11-03 16:14:00 -
40:
優希◆VqtY.huMHk
男はそれを見て、何も言わず出ていった。
‥‥“ご主人”は出ていった後も同じ体勢で泣き続けている。重い体を起こし、“ご主人”に近寄る。“ご主人”の体は震えてて、寄り添った僕の体にも伝わってくる‥‥「“白雪”‥‥ごめんな、ごめん‥‥」
―――“ご主人”泣かないで。僕は大丈夫だから。だから泣かないで、僕まで涙が出てくる―――
しばらく、“ご主人”は泣き続けた。
泣き続ける“ご主人”の横で僕も泣いてしまった‥‥2006-11-03 16:23:00