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3Ldkの城・?
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1:
芽衣 ◆rd1jJ3btsE
?は、↓です。
http://bbs.yoasobiweb.com/test/mread.cgi/yomimono/1132987687/-52005-12-19 14:05:00 -
2:
芽衣 ◆rd1jJ3btsE
「俺、寄るとこあるから‥先帰っといて」
2人の握手を穏やかに眺め、陽平は笑顔で手を振った。
「え、夕飯食べるやろ?」
花は、彼にあわてて声をかける。2005-12-19 14:12:00 -
3:
名無しさん
は?なんでなん
2005-12-19 14:15:00 -
4:
芽衣 ◆rd1jJ3btsE
「おう!豪勢に作っといてや。すぐ帰るから!」
陽平は2人に明るく答え、駅の方向へと走っていった。
残された花と千草は、たわいない会話を繰り返しながら‥帰宅する。
陽平が帰ってきたのは、夕飯を作り終えた頃。2005-12-19 14:15:00 -
5:
芽衣 ◆rd1jJ3btsE
?
2005-12-19 14:16:00 -
6:
芽衣 ◆rd1jJ3btsE
テーブルに並べた料理を前に、陽平は千草に小さな紙袋を手渡した。
千草は、頭にはてなを浮かべ‥中を確かめる。
そして、中を出さずに彼を見上げた。
陽平は、ニコリとほほえむ。2005-12-19 14:19:00 -
7:
芽衣 ◆rd1jJ3btsE
袋から出てきたのは、水色のリボンを通した‥家の鍵。
花は、それを見て‥笑みをこぼした。自分のことのように喜ぶ彼女に、千草は熱い視線を送る。
そのときの陽平は、彼の花に対する気持ちを薄々‥感じていた。
だが、2人を心から受け入れることで‥不安をもみ消していた。2005-12-19 14:24:00 -
8:
芽衣 ◆rd1jJ3btsE
【つづく】
2005-12-19 14:26:00 -
11:
芽衣 ◆rd1jJ3btsE
狭い玄関の靴箱の上に飾られた‥鍵かけの板。
そこには、黄色と赤色と‥水色のリボンが信号のように並べられている。
同じ鍵が‥3つ。
3LDKの部屋、ここは‥たった1つの居場所。2005-12-20 00:18:00 -
12:
芽衣 ◆rd1jJ3btsE
「おい!何してんなよ?主役が来な、始まらんやんか」
リビングから、呼びかけてくる陽平。
「電気消す方がいい?」
ジュースのペットボトルをリビングに運びながら、陽平に問いかけている千草。2005-12-20 00:25:00 -
13:
杏子
これからどうなってくんかめちゃ楽しみ??主さん頑張ってねっ?
2005-12-20 00:29:00 -
14:
芽衣 ◆rd1jJ3btsE
ジャージ姿にお団子頭の花は、鍵かけから彼らに視線を移し‥微笑んだ。
そして、リビングの電気がパッと消される。同時に、テーブル上でローソクの火が灯り出す。
‥そう、今日は花の誕生日。2005-12-20 00:33:00 -
15:
芽衣 ◆rd1jJ3btsE
杏子さんありがとう。頑張りますo(_ _*)o
2005-12-20 00:34:00 -
16:
芽衣 ◆rd1jJ3btsE
「誕生日おめでとう!!」
暗い部屋に‥ほのかな灯り。テーブルいっぱいに飾った料理を前に、2人は花を祝う。
花は、照れくさそうに口元を緩ませ‥ローソクに向けて息を吹く。
真っ暗になった部屋を確認し、拍手と共に‥電気がつけられる。花は、2人の笑顔の中で‥22歳を迎えた。2005-12-20 00:43:00 -
17:
芽衣 ◆rd1jJ3btsE
「やっと、花も22かぁ。俺は夏生まれやからなぁ」
ケーキに刺さったままのローソクを抜き取り、千草は花に微笑んだ。
「もう、段々‥歳とってくわぁ」
彼女は、不満げな言葉を並べながら‥情けなく笑った。2005-12-20 00:49:00 -
18:
芽衣 ◆rd1jJ3btsE
「陽平はいつ?もう終わったん?」
「‥俺は、来月。3月31日」
「うっわ、めっちゃキワやん!」
料理を食しながら‥流れていく2人の会話に、花は嬉しそうにケーキを切っていた。2005-12-20 00:52:00 -
19:
芽衣 ◆rd1jJ3btsE
なぜなら、今日は‥母親の命日やから。
病気持ちの母親は、あたしを産むと同時に‥命を落とした。
そんな日を、父親は祝ってくれるはずがない。
毎年‥誕生日には、たくさんの親戚が家に訪れ、仏壇に手を合わす。2005-12-20 01:00:00 -
20:
芽衣 ◆rd1jJ3btsE
‥誰も祝ってくれない。
誰も、あたしを見ない。
みんな‥真剣な顔で、用を済ませば帰っていく。
だから、あたしには“誕生日”なんて‥なかった。2005-12-20 01:03:00 -
21:
芽衣 ◆rd1jJ3btsE
「はい、主役っ」
皿に移したケーキの上に、板チョコを乗せる陽平の手。
“はなちゃん お誕生日おめでとう”
花は、陽平に満面の笑みを見せた。2005-12-20 01:06:00 -
22:
芽衣 ◆rd1jJ3btsE
板チョコに書かれたメッセージが、自分の存在を認めてくれている。
この暖かい空気が、生まれてきたことを‥受け入れてくれている。
花は、嬉しかった。
初めて、自分の出生を喜ぶことが出来た。2005-12-20 01:10:00 -
23:
芽衣 ◆rd1jJ3btsE
微笑み合う2人を静かに見上げる千草は、気をそらすかのように‥夢中で料理を頬張っていく。
‥イライラする光景。
「板チョコ食べるん‥勿体無いなぁ」
「いらんやったら、食ったろか?」2005-12-20 01:16:00 -
24:
芽衣 ◆rd1jJ3btsE
「あかん!最後にゆっくり食べるんやから!」
気まずさも無くなり、2人は再びジャレ合うようになった。
千草は、黙々と口に料理を放り込んでいく。
2人は、そんな彼の空気さえも気づかない。2005-12-20 01:22:00 -
25:
芽衣 ◆rd1jJ3btsE
すると、千草の側にある包み紙に‥陽平の手が伸びてくる。
「これ、俺と千草から」
陽平は、2人で選んだプレゼントを花に手渡した。
千草の表情が、次第に曇り出す。2005-12-20 01:24:00 -
26:
芽衣 ◆rd1jJ3btsE
「わぁ!ネックレス!?」
花は、これ以上ないというかのような笑顔で‥チェーンを手に取った。
「俺ら2人共、一応トップを争う営業マンやしな」
得意げな口調で囁く陽平。2005-12-20 01:29:00 -
27:
芽衣 ◆rd1jJ3btsE
「ありがとうな!2人共っ」
花は、ネックレスを首に飾りながら‥笑いかけてくる。
千草は、イライラした顔を瞬時に消し‥彼女に合わせる。
しかし、不満は募るばかり‥。2005-12-20 01:33:00 -
28:
芽衣 ◆rd1jJ3btsE
「はぁー!食った食った!」
あんなにも沢山あった料理は、すべて綺麗に無くなった。
花は、空いた皿を集め‥その場を立ち上がろうとする。
千草は、彼女の代わりを勤めようと思い‥口を開きかける。2005-12-20 01:36:00 -
29:
芽衣 ◆rd1jJ3btsE
「あ、俺洗うで」
その言葉は、先に陽平が声に出す。
千草は、開きかけた唇をキュッと閉じた。
「あ、洗うよ」
2005-12-20 01:39:00 -
30:
芽衣 ◆rd1jJ3btsE
「えぇって!お前は主役なんやから」
遠慮する彼女の手から、皿を奪い‥立ち上がる彼。
千草の眉は、みるみると歪んでいく。2005-12-20 01:42:00 -
31:
芽衣 ◆rd1jJ3btsE
シンクの前に立ち‥蛇口をひねる彼を、そわそわしながら‥眺める彼女。
千草は、そんな2人の姿に耐えられず‥口を開いた。
‥誕生日やから、困らせたくなかったけど。2005-12-20 01:45:00 -
32:
芽衣 ◆rd1jJ3btsE
「俺、花のこと‥冗談抜きで好きになった」
‥それは、最近‥気づいた気持ち。
千草は、2人の背中に向けて‥声を張り上げる。2005-12-20 01:48:00 -
33:
芽衣 ◆rd1jJ3btsE
汚いことばかりしてきた俺を、花は‥受け入れてくれた。
こんな俺と、ちゃんと向き合ってくれる女。
最初は、どうでも良かった。
どっちかって言うたら、うざい存在。2005-12-20 01:52:00 -
34:
芽衣 ◆rd1jJ3btsE
“挫折も知らんくせに、へらへらと笑いやがって”って。
陽平と“幼なじみごっこ”を楽しんでる‥バカな女。
そう思っていた。
でも、実際は‥孤独を知ってて。俺よりも、つらい経験してて。2005-12-20 01:56:00 -
35:
芽衣 ◆rd1jJ3btsE
強い女だった。
守りたいと思った。
いつの間にか‥愛してほしいと思ってた。2005-12-20 01:58:00 -
36:
芽衣 ◆rd1jJ3btsE
突然の告白に、2人は体を凍らせた。
時間が止まったかのように、2人共‥振り返らない。
千草は、真っ直ぐ彼女の背中を見つめる。
‥耳にはいるのは、蛇口から流れていく水の音だけ。2005-12-20 02:02:00 -
37:
芽衣 ◆rd1jJ3btsE
【つづく】
2005-12-20 02:03:00 -
38:
名無しさん
2005-12-20 02:51:00 -
39:
名無しさん
>12-40
2005-12-20 02:52:00 -
42:
名無しさん
頑張ってください。
2005-12-20 20:14:00 -
45:
名無しさん
長い 完結まだ ?
2005-12-21 05:07:00 -
46:
>>46
そんな事言いなや!!ウチらが読むために書いてくれてはるんやから!!
芽衣さんへ
初めて書き込みします。?突入ですね(^o^)
書き込み控えた方が良いのは、私も小説書いてたんでわかりますが、応援したくてつい書いちゃいました(笑)
完結目指して頑張って下さい☆★2005-12-21 07:27:00 -
47:
芽衣 ◆rd1jJ3btsE
読んでくださったり、応援の言葉ありがとうございます。
ほんま励まされますo(_ _*)o2005-12-21 12:00:00 -
48:
芽衣 ◆rd1jJ3btsE
“花のこと‥冗談抜きで好きになった”
それは、勢いよく流れる水の音に絡まった台詞‥。2005-12-21 12:03:00 -
49:
芽衣 ◆rd1jJ3btsE
突然の告白に、花と陽平は黙ったまま‥動けない。
花は、頭が真っ白になっていた。
‥これって、あたし‥告られてる?
脳内は混乱し‥開いた口が塞がらない。2005-12-21 12:05:00 -
50:
芽衣 ◆rd1jJ3btsE
千草があたしを‥?
水を流しっぱなしにした陽平の背中を眺めながら、ツバをゴクリと飲み込む。
「陽平、俺‥本気や。お前は、どうなんよ?」
後ろにいる千草が、前に立つ彼に問いただす。2005-12-21 12:10:00