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1:
はなみず◆2KeyQ5arcI
彼女と出会ったのは大学に入る年、あたしが18歳の時だった。
当時あたしは大阪の大学に入るのが決まって奈良の実家から大阪へと引越しをした。
実家から充分に通学出来る距離にも関わらず大阪での一人暮らしを許されたのは
義母とあたしとの仲が悪かったから父が距離を置かせようと考ての事だと思う。
同じ同性で血の繋がりもなければ義母もあたしも「うざい」と思うのは当たり前の事。2007-03-17 14:27:00 -
91:
はなみず◆2KeyQ5arcI
「すいかの事が大好きだよ」と口に出してたら、すいかはもっとあたしに心開いてくれたのかな?
すいかの秘密を知ったのは大学の夏休みが明けて間もな10月。
「花、10月誕生日なの?」2007-03-31 21:51:00 -
92:
はなみず◆2KeyQ5arcI
すいかの部屋にいつも通り遊びに行った時に唐突に言われた。
「何で知ってるの!?」
あたしはすいかに誕生日を教えた事がなかったからすごく驚いて聞き返した。
「ここのマンションって壁が薄い作りでね〜」
そう前置きしてから話してくれた。2007-03-31 21:54:00 -
93:
はなみず◆2KeyQ5arcI
少しさかのぼって一週間程前、大学から自分の部屋に帰宅した時間を見計らってたかのように父から電話あった。
「はい、もしもし」
「花〜久し振り。たまには電話してくれなお父さん寂しいわ」
父は電話に出ると少し拗ねた声でそう話した。2007-03-31 21:57:00 -
94:
はなみず◆2KeyQ5arcI
学校に慣れるのに必死だった事と、すいかと仲良くし出し寂しさが紛れていたせいでホームシックにかかる事もなく、あたしは父に近況の電話を余りしていなかった。
「あー!ごめん」
父の電話でまるで今、父を思い出したかのような声を上げ謝ると父は余計、拗ね出した。
「ま、いいわ。電話したんはその事じゃなくてな花、もうすぐ誕生日やろ?」2007-03-31 22:00:00 -
95:
はなみず◆2KeyQ5arcI
すっかり自分の誕生日を忘れていた。
「お父さん、花にプレゼント買ってあげたいけど何が喜ぶか分からないから誕生日の前の日に少しお金を銀行に入れておくな」
そう言って「何でも欲しい物買って遣い。今年は祝ってあげられないでごめんな」と付け加えた。2007-03-31 22:03:00 -
96:
はなみず◆2KeyQ5arcI
父の寂しそうな顔が電話越しに分かり父に申し訳なくて元気付ける為に「冬休みには一旦帰るよ」と声を掛けた。
「そっか!楽しみやわー」
父はその一言で嘘のように元気になり「じゃあな」と機嫌の良い声で電話を切った。
2007-03-31 22:06:00 -
97:
はなみず◆2KeyQ5arcI
「で、壁越しに花のでかい声の「もうすぐ誕生日〜!わ〜い!お金お金〜♪うひょ〜!!!」って声が聞こえた訳だ」
話し終えたすいかはあたしの顔を見て「プッ」って笑った。
壁が薄くても声が聞こえるとは余程にあたしも浮かれて興奮して叫んでいたのだろう。
もうすぐ19歳になると言うのに自分の子供っぽさがすいかの話で思い知らされ恥かしくなった。2007-03-31 22:09:00 -
98:
はなみず◆2KeyQ5arcI
恥かしさで無言になっているとすいかは意外な一言を投げた。
「あたしからも誕生日プレゼントするよ、何がいい?食べたい物とか、欲しい物ある?」
現金にも、その一言で元気になり『誕生日って素敵!!!』なんて思い一気に満面の笑みのあたし。
すいかはあたしのコロコロ変わる表情に「あんたも現金だな〜」と苦笑いを浮かべた。
「食べ物とか欲しい物じゃないけどお願いがある」2007-03-31 22:12:00 -
99:
はなみず◆2KeyQ5arcI
「何?」
あたしは夜の世界に興味を持ち出していた。
お金が一杯欲しい、お酒が沢山呑みたいとかじゃなく、ただ単純な好奇心だ。
だから少し働いてみたかった。
「すいかのお店で一日だけ働いてみたい」2007-04-02 02:01:00 -
100:
はなみず◆2KeyQ5arcI
それを聞くとすいかの顔が一気に曇り出した。
言ってはいけない事を言ってしまったとすいかの表情で分かった。
が、今更、言ってしまった事は取り返しようもなく、すいかは不機嫌な声で「ちょっと今日はもう帰って」と言った。
あたしは素直にすいかの言葉に従い自分の部屋に帰った。
初めて見るすいかの顔だったから、どうしていいか分からなかった。2007-04-02 02:05:00