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傷跡

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  • 1:

    名無しさん

    初めて書きます。よかったら読んで卞さい。

    2006-03-25 01:45:00
  • 21:

    車内では、他愛もない話が続いていた。久しぶりに会ったおばちゃんは、元気そうで、あたしは安心した。 
    スーパーに着くと、一通り食材を買って、袋に詰め終わった後「はい、これは理都ちゃんとこの分。」と言って、おばちゃんが、渡してくれた。『すいません、助かります…。』あたしは彼女の好意に甘えて、手渡されたその袋を、右手で、握り締めた。
    スーパーを出た後、「ちょっと寄るとこあるから。」と言ったおばちゃんに連れられて、あたしは車に、揺られていた。        
    ――30分後。
    「着いたよ。ちょっと、待っててなぁ。」   
    エンジンをかけたまま、サイドブレーキを…引く。 彼女の言葉に、ふと、曇った窓の外を見る―――。
    『…?』
    窓の外には、一件の、古びた民家があった。
    隣の家とは距離があり、無駄に広い庭には、栽培植物が、目立つ。゛おばあちゃん家と似てる――゛そこを見て、なんとなく、昔良く行った田舎のおばあちゃん家を、思い出した。 
    表札を、見る。       
    【笠原】           
    笠原―――?誰…? 
    龍二の名字は、【黒崎】。 

    2006-04-10 23:16:00
  • 22:

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    あぼ~ん
  • 23:

    おばちゃんは、離婚したんだった。――【笠原】は、再婚相手の…名前だ。       
    雄二さんも、龍二も、まだ【黒崎】として名乗ってるって事は、二人は戸籍上…父親側に、引き取られたって事になるのかな? 
    龍二から、父親の話を聞いた事は、一度もなかった。 
    なんか、変な感じ…
    「はぁっ…理都ちゃん、ごめんね。お待たせ!」
    ――数分後、車のドアが開いた。
    『……?あ、いえ。』
    あたしは、気付いたら、シートの上で、転寝してしまっていた。《うっ…、いたた…》変な態勢に首を曲げて寝ていたせいで、首がおかしい…。
    「はい、これ!」
    『?……え?』        
    おばちゃんに、突然、紙袋を渡された。《何だ…?》紙袋の中を、ゆっくりと、開く――。
    「…それね、おばちゃんが若い頃からお世話になってるモノなんよ。理都ちゃん一度、試してみて?」    
    そう言った中身には、雑誌で何度か見た事がある゛緑の葉っぱのマーク゛が有名な、メーカーの、スキンケアセットだった…。
    『え…こんなにたくさん?いいんですか……?』
    わざわざ、取りに帰ってくれたんだ

    2006-04-10 23:17:00
  • 24:

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    あぼ~ん
  • 25:

    『はい…。ありがとうございます…。』 
    あたしは、軽く頭を下げて、運転席でシートベルトをする彼女に、お礼を、言った。             
    「…。」
    その後、また他愛もない話をしながら、車に揺られ、二人で笑っていた。
    だけど、あたしの家まであと少し――、という所で、それは、急に…、止まった―――。          
    『…?』
    【ギィーッ】おばちゃんの、サイドブレーキを引く音だけが、車内に、響く。
    《…え?》
    道路の脇に、突然、止まった車。―あたしは、ちらっと運転席に、目を向けた。   
    『…。』
    周りに、店なんて、一つもない。事態を理解出来ないまま、沈黙が… 流れる。
    「理都ちゃん、」  
    ――先に口を開いたのは、彼女だった。        
    『は…い。』     
    異様な雰囲気。さっきまでの、他愛ない会話は、一気に、掻き消されていた。

    2006-04-10 23:19:00
  • 26:

    「…本当の事を、言ってね。」
    『…?』          
    おばちゃんの発言に、頭の中は、「?」マークでいっぱいになる。
    本当の事って――?
    「龍二と…何かあった?」   
    ――ドクン。     
    本当の事…そういう事か  
     
    『……え?龍二と?いや、何かって…?急にどうしたんですか?』
    あたしは、驚くフリをして笑顔で、答えた。
    「…。」
    黙ったままの、おばちゃん。静まり返った車内には、鈍い、暖房の音だけが、単調に、響いていた。  
    『…いや、本当にね、何もないですよ。あ、もしかしてコレですか!?』
    あたしは、自分の顔を、指差す。
    『ストレスでニキビ出来る程…弱くないですよ〜。単なる野菜不足です。笑』
    あたしは、平然を保って、彼女に明るく、言った。 「……そう。」       
    「だけど、あの子、毎晩遊び歩いてるんでしょう?雄二の知り合いが、見てるって…言ってたから。」   
    雄二さんの―――? 
    アイツ、人の目気にしないからなぁ…

    2006-04-10 23:20:00
  • 27:

    『あはは、毎晩っ…!?笑そんな事ないですよ〜。たまたまですよ!あたしが寝込んでる間は、ずっと看病しててくれましたしね!』「…理都ちゃん、気を遣わないで?本当の事が…ね、聞きたいの。」      
      
    おばちゃんの目は、真剣だった。 あたしの゛作り笑い゛なんて、見透かしていると言わんばかりに――…
    『なぁに……言ってるんですか!?本当の事っ?そのままんまですよ〜。たまに外で遊ぶくらいで…ギャーギャー言いません。こう見えて心広いですから。笑』   
    おばちゃんには、知られてはいけない。知られたくない。龍二を信じている彼女を、裏切るわけには――…絶対に、いかないんだ。      

    「…。」
    あたしは、一人、必死で、笑った
    暖房で、熱が籠もり、熱くなった車内で、手には…汗をかいていた。       
    「……理都ちゃん、じゃあそれは?」
    突然、彼女が口を開いた。目線の先は、あたしの、 ゛体 ″だった。
    え――?          
    「そのアザ…は何?」      
    しまった!!……なんで。   
    「さっき、着替える時に見えたんよ。

    2006-04-10 23:21:00
  • 28:

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    削除されますた

    あぼ~ん
  • 29:

    着替える時…? どうしよう油断してた……。頭が、上手く回らない。
    おばちゃんには、言えない―――…。         
    「…理都…ちゃん?」  ――ハっとする。
    『あの…えっと、』
    痛…頭が……また痛い… だめだ…… しっかりしなきゃ。   


    『そりゃあ…ね、喧嘩くらいしますよ〜。二人とも、気強いですから!笑 ほらあの…たまには、殴り合いもね?あたし…弟がいて、昔から兄弟喧嘩には…笑』「理都ちゃん――、」

    「もう、いいのよ…。」    

    ――必死で話している間、目が合わせられなかったあたしは、ゆっくりと、運転席の方を見る。
    「もう、いいの…。気を遣ってくれてありがとう。今まで辛い思いをさせて、本当にごめんなさい…ね。」     
    そう言った彼女は、いつも通り優しく、でも、とても悲しそうに―――…       
    微笑んでいた。
    その瞬間、あたしは、我に返った――。
    『な…に、言ってるんですか!?気なんか遣ってませんよ!?コレは、本当にただ喧嘩が…発展しただけなんです!あたしも、龍二に手を出したしっ――…』   

    2006-04-10 23:23:00
  • 30:

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    あぼ~ん
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