小説掲示板━続・傷跡━のスレッド詳細|夜遊びweb関西版

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━続・傷跡━

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  • 1:

    理都

    完結まで、宜しくお願いします?
    ━傷跡━初めからはこちらです→http://bbs.yoasobiweb.com/test/mread.cgi/yomimono/1133335290/-5

    2006-01-04 03:52:00
  • 101:

    理都

    ↑長くなってしまいすみません?

    では、続き書いていきます。

    2006-01-07 00:37:00
  • 102:

    さぁ

    りつチャン??新スレおめでとぅm(__)mりつチャンの小説毎日楽しみにしてるょ??それにりつチャンのゆぅ通りココの人たち皆さんあったかくて私もなんだかスキだなぁ??りつちゃんパワーゃね?無理せず頑張ってね??

    2006-01-07 00:54:00
  • 103:

    理都

    いつものメールは、入ってこない。
    発信ボタンを押そうとしては――、 手を止める。    
    《……頼むわ。一人になりたいねん。》
    龍二の言葉が、空っぽになった頭の中を、グルグルと‥回っていた。

    2006-01-07 01:01:00
  • 104:

    理都



    ―――あたしは一体、どうすればいいのだろう‥。   

    2006-01-07 01:11:00
  • 105:

    理都

    彼を、変えたいと思った。

    信じる心を、もう一度、教えてあげたいと…。
    それは、あたしだけじゃ、ダメなんだ。
    この先出会うたくさんの人達と、ちゃんと心から向き合えるように。

    2006-01-07 01:18:00
  • 106:

    理都

    信じていた人に裏切られ、取り戻しかけていた心をまた失おうとしている彼を、   
    どうやったら救えるのかな‥‥‥?

    2006-01-07 01:22:00
  • 107:

    理都


    数時間後、重い足取りで家に帰ると、龍二は、ベッドで眠っていた。
    少しだけ、安心した…。
    だけど、広い部屋の中は、彼の気持ちを表すように、荒れていた。
    散らばった雑誌やら、CDを…一つずつ並べていく。

    2006-01-07 01:28:00
  • 108:

    理都

    灰皿から飛び出す程の、タバコの吸い殻を、ビニール袋に入れた。

    あ、良かった…携帯は、無事や。

    片付け終わると、あたしはヤカンで湯を湧かし、カップに注ぐ。『あつ…っ。』火傷しそうな程熱いコーヒーは、不安で冷えきった胸の内までも―、溶かしてくれるようだった。

    2006-01-07 01:36:00
  • 109:

    理都



    _?
    さぁチャン、ありがとう!ほんとに、読んでくれている皆さんは優しい人?ばかりで、癒されます。さぁチャンにも、毎回励まされてます?ありがとう?(σ_;。)

    2006-01-07 01:45:00
  • 110:

    名無しさん

    ????????????????????????

    2006-01-07 02:15:00
  • 111:

    レイ?

    ずっと読んでました?書き込みした事なくてずっと見てるだけやったけどちょっとでも励みになればなぁと?理都ちゃん頑張ってね?ズット応援してましゅ?また覗きにきます??

    2006-01-07 06:42:00
  • 112:

    理都

    111サン、ありがとう!
    レイ?チャン、初カキコ?ありがとうございます?
    読んで頂けてて、とても嬉しいです!??最後まで頑張るので、どうぞ応援?してやって下さいね??

    2006-01-07 07:16:00
  • 113:

    理都


    『いたっ…。』
    気が付いたら、コーヒーを三杯も飲んでいた。寝不足のせいもあり、さすがに、胃がキリキリしてきた。 もう、今日は寝よう‥‥。カップを流し台に持って行き、戻ると、龍二の入っている布団にすべり込む。
    隣からは、スースーと‥、寝息が聞こえた。

    2006-01-07 07:22:00
  • 114:

    理都

    天井を見上げて、考える。     
    明日一番に、彼に何を言ってあげよう?           
    その晩は、カフェインのせいか、胃痛のせいか、もしくは… 明日からの事を思うとなのか、とにかく、 なかなか寝つけなかった。

    2006-01-07 07:27:00
  • 115:

    理都


    ――朝が来た。
    眠たいのに、寝れない苦痛。目が、ギンギンとしている……。鏡を見ると、ウサギのように真っ赤だった。   
    《えっと‥何するんやっけ?そうや、六時や‥。 龍二を起こして、仕事の準備をさせないと。》

    2006-01-07 07:33:00
  • 116:

    理都

    『龍二、起きて。六時やで。仕事やろ?』
    ―――返答はない…。
    『なぁなぁ…、遅刻すんでっ?今日、現場遠いんやろ?』
    体を、揺さ振る。だけど、ピクリ―とも、動かない。『ちょっと…、龍二ってば!!寝過ごしたら人のせいにするんアンタやろ!?』     
    「……起きてるわ。」

    2006-01-07 07:40:00
  • 117:

    理都

    『…えっ!?』
    ――体を揺さ振る、手を止める。
    『起きてたん!?』
    「…おう。」             
    ビックリした‥‥。いつから、起きてたんやろ?

    2006-01-07 07:44:00
  • 118:

    理都

    『そうなんや…。ってか、ほらもう15分やで?早く着替えて、準備せんと。』 「…タバコ取って。」
    『え?タバコ?そんなん、着替えてから吸ったらいいやん…?』
    「いいから、取って。」 龍二が、ベッドから体をあげる。 昨日の事を、考えていたんだろうか。

    龍二の目も、同じように、真っ赤だった。

    2006-01-07 07:49:00
  • 119:

    理都

    沈黙が、流れる――。

    龍二が口から吐いた白い煙だけが、ぎこちない二人の空気を‥包み込んでいた。    
    「理都、俺さ、今日休むわ。」
    『‥え?』

    2006-01-07 07:55:00
  • 120:

    理都

    突然、仕事を休むと言いだした龍二。
    『なんで…なん?今日は、大事な現場やって、言ってなかった?』
    「…行きたい気分やないねん。分かるやろ?」
    ‥‥‥‥。
    一晩寝れずに考えた結果、あえて昨日の事は、触れない方がいいんだろうという結論になった。 だけど、これじゃあ…。

    2006-01-07 08:01:00
  • 121:

    理都

    タバコを吸い終わると、龍二は、もう一度布団に入ってしまった。
    『……電話、入れとかんでいいん?』

    「…するわ。貸して。」 携帯を手渡すと、彼は、 《体調が悪い》といって親方に休む事を、告げた。

    2006-01-07 08:06:00
  • 122:

    理都

    昨日の今日だし、龍二の気持ちは良く分かる。
    あたしは、それ以上、何も言わなかった。
    何も…言えなかった。      
    今日くらい、仕方ないよね。

    2006-01-07 08:08:00
  • 123:

    理都


    「理都、俺さ…格好悪いよな?」  
    ベッドの上で背を向けたまま、龍二が呟いた。   『そんな事‥ないよ。』    
    フローリングの上で、あたしも、あえて俯いたまま、返事をした。

    2006-01-07 08:19:00
  • 124:

    理都

    痛たた…。もともと丈夫じゃない胃が、また痛む。

    キリキリキリキリキリ…………

    胃薬、飲まなきゃな。

    2006-01-07 08:25:00
  • 125:

    理都


    それから、何週間か経った。
    胃薬の量は、増えた。

    それと同時に、龍二が仕事を休む日も‥増えた。

    2006-01-07 08:32:00
  • 126:

    理都

    タバコの本数は倍以上に増え、あんまり飲まなかったお酒を、家で飲むようになった。 ホストの番組なんかやってる日には、テレビ壊すんちゃうか…!?って思う程、ハラハラした。
       
    龍二は、荒れた。ショックのせいか、怒りのせいか、あたしには‥分からない。毎日毎日、繰り返し。
    相当、心が、荒れていた。

    2006-01-07 08:44:00
  • 127:

    理都

    『………っ。』
    その度に、あたしは、かける言葉を詰まらせた。

    素直に【悲しい】と言えない龍二が、可哀想に思えてきた‥。

    2006-01-07 08:47:00
  • 128:

    理都

    なんとか、しなきゃ。
    早く、早く。            
    あたしが、なんとかしてあげないと…。            
    ねぇ、あたしに、何が出来る?

    2006-01-07 08:50:00
  • 129:

    理都


    キリキリキリキリキリキリキリキリキリキリキリキリキリキリキリキリキリキリキリキリキリキリキリキリキリキリキ…………………       

    痛い。痛い。痛い。痛い。痛い―――――‥っ!!

    2006-01-07 08:52:00
  • 130:

    理都


    胃薬なくなっちゃった… 

    そしてついに、彼が仕事に行く事も。       二度と、なくなった。

    2006-01-07 08:55:00
  • 131:

    名無しさん

    o( ´_`)ノ???

    2006-01-07 17:25:00
  • 132:

    ???

    頑張って?

    2006-01-07 20:53:00
  • 133:

    名無しさん

    ????????????

    2006-01-07 21:59:00
  • 134:

    名無しさん

    ????????????

    2006-01-08 00:51:00
  • 135:

    名無しさん

    2006-01-08 01:28:00
  • 136:

    名無しさん

    ???

    2006-01-08 09:33:00
  • 137:

    名無しさん

    感想とかありすぎて読みにくいねんやん 応援、感想レス専用のスレつくるんでそっちに書いてください

    2006-01-08 13:32:00
  • 138:

    削除

    削除されますた

    あぼ~ん
  • 139:

    名無しさん

    ?あ|+〃?

    2006-01-08 22:06:00
  • 140:

    名無しさん

    ???

    2006-01-09 07:27:00
  • 141:

    かずは

    頑張ってなぁ??

    2006-01-09 13:31:00
  • 142:

    名無しさん

    ????????????

    2006-01-09 16:43:00
  • 143:

    削除

    削除されますた

    あぼ~ん
  • 144:

    削除

    削除されますた

    あぼ~ん
  • 145:

    名無しさん

    144→ぅっとぃ、ぅざぃんゃったら読むな。ぉ前がぅざぃ

    2006-01-10 01:54:00
  • 146:

    名無しさん

    ↑荒らされるような書き込みせんとって下さい。

    2006-01-10 03:27:00
  • 147:

    名無しさん

    (笑)

    2006-01-10 08:35:00
  • 148:

    あい

    りっちゃん?おはよ?小説頑張ってね?応援してるからね?傷跡の感想スレがあるみたいやからそっちに感想とか書くね?だからあぃの感想もたまには見てね?

    2006-01-10 14:29:00
  • 149:

    さぁ

    りつチャン??さぁもコレカラゎ感想スレにカキコするね?応援してるカラ頑張ってね???

    2006-01-10 23:23:00
  • 150:

    理都

    皆様、すみません?
    理由あって、今関西を離れています。帰ったらすぐ書き始めますので、遅くなって申し訳ないのですが…もう少しだけお待ち下さい。あと、感想スレ?を立てて頂き有難うございます!
    読みにくいと言われたのはもう何度目かになるので、これからは、私もそちらにレスさせて頂きたいと思います? どうぞ、ヨロシクお願いします。
    応援してくれた皆様…本当に感謝しています??

    2006-01-10 23:50:00
  • 151:

    名無しさん

    生きていこうと思える小説ありますか?完成してるので

    2006-01-11 00:05:00
  • 152:

    名無しさん

    あげ?

    2006-01-11 21:48:00
  • 153:

    名無しさん

    ????????????

    2006-01-11 21:53:00
  • 154:

    名無しさん

    ぁげ???

    2006-01-12 00:22:00
  • 155:

    ???

    あげ?

    2006-01-12 02:23:00
  • 156:

    まや

    りっちぁ?ん?
    続き楽しみにして
    待ってるょ?

    2006-01-12 18:46:00
  • 157:

    名無しさん

    ━傷跡━専用スレ?です。こちらへ?
    http://bbs.yoasobiweb.com/test/mread.cgi/yomimono/1136694872/l5

    2006-01-13 00:43:00
  • 158:

    理都

    『なんで、行かへんの?』いくら聞いても、
    「行く気がなくなった。」彼は、それ以上、何も言わなかった。           
    近頃、夜風は気持ちいい程に、日中で焼けた肌の熱を取ってくれる…。
    龍二と出会った夏は、静かに幕が降り始めていた。

    2006-01-13 09:26:00
  • 159:

    理都

    あの日から少しずつ荒れていく彼の心を、気付きながらも、あたしには、止める事が出来なかった。         
    あたしは、この頃、一つの【結論】を出した。
    あたしに出来る事は、彼を慰める事でも、励ます事でも、ない。
    ただ、傍にいてあげよう―と、思った。
    彼が話す時は笑顔で聞き、衝突した時には、『ごめんね…』と、自分から謝る。

    2006-01-13 09:36:00
  • 160:

    理都

    だから、仕事に行かなくなっても、今度ばかりは、何も言えなかった。        
    毎朝、洗濯を干しながら、部屋の中でボーっとする彼を見て。那智さんを、恨む日もあった。
    だけど、あたしは、この状況を責めてはいけない。 龍二が、気持ちの整理を付けるまでの時間は、少なからず彼にとっての【報い】なんだと。
    あたしは、ベランダから、台所から、フローリングから、ベッドの隣から‥‥ どんな時でも傷ついたその姿を、今はただ、見守っていこうと―。思った。

    2006-01-13 09:49:00
  • 161:

    理都

    これを、【悲劇】と呼ぶのか、【惨劇】と呼ぶのか、それとも。そもそも、どちらでもなかったのか。
    あたしには、分からない。   
    だけど、ゆっくりと幕を開けていく。本当の意味での私達の《最終章》は、静かに、静かに…
    エンドロールまでの残りわずかな時間を、ゆっくりと導き、始めていた。

    2006-01-13 09:57:00
  • 162:

    名無しさん

    ????????????

    2006-01-13 10:22:00
  • 163:

    理都

    那智さんに貸した30万のせいで、私達には貯金がなかった。「生活費の分は、置いていくから!」と言った龍二は、幸いにも、今月分の家賃と光熱費代は、残していた。
    だけど、お金はない。
    生活費というのは、その二つだけではないから。
    食費、車のガソリン代、携帯代、その他にもたくさん生活の為に、お金は必要。テーブルの上には、【コンビニ専用】と書かれた、バーコードのついた薄っぺらい請求書だけが‥。
    日に日にたまっていった。

    2006-01-13 10:23:00
  • 164:

    理都

    二人揃って、一日中家にいる生活というのは、いつぶりだろう。
    龍二が鳶職をする前だからもう、半年くらいかな? 朝日が昇って、紅い夕日が沈む。 働いていた時は、一日では足りないくらい、色々な事に、追われてた。   

    時間って、こんなにも長く感じるんだね…。

    2006-01-13 10:51:00
  • 165:

    理都

    「腹…減ったな。」 

    日曜日、サザエさんのオープニング曲が流れ始めた頃龍二が言った。
    そりゃそうだ。今日で、二日間、コンビニのおにぎり以外何も食べてない…。 冷蔵庫の中身は、すっかり食べ尽くして、空っぽになってしまった。 外にいる時よりも、一日家の中で何もしないでいる方が、変にお腹がすく時がある。
    人間って、変な生き物だ。

    2006-01-13 11:02:00
  • 166:

    理都

    『おにぎり一つしか、食べてないからなぁ。』
    コンビニの冷たいご飯は、味も淡泊で、余計に食べた気がしなかった。
    「……そうやな。」       
    何度か、あたしが働く!と言いそうになった。
    だけど、それを龍二が認めるとも思わなかったし、何より、そうする事で結局、彼のプライドを傷つけるだけのような気がした。

    2006-01-13 11:11:00
  • 167:

    理都

    「理都、ごめんな…。俺、こんなんで…ごめん。」
    時々、龍二が謝ってくる時があった。 空腹で更に痛む胃を押さえ、その度に、あたしは『大丈夫やで!』と笑顔で応えた。

    何が起きても、あたしは、アンタを裏切らへんよ。

    2006-01-13 11:19:00
  • 168:

    ???

    悲しい?

    2006-01-13 12:02:00
  • 169:

    りな

    一気に全部読みましたァ?
    もぅ少し?と思ッてたら気づいたら全部よんじゃってました??
    ホンマおもしろかッたデス?
    続き楽しみにしてるので頑張って下さい??

    2006-01-13 13:36:00
  • 170:

    名無しさん

    2006-01-13 15:59:00
  • 171:

    名無しさん

    ????????????

    2006-01-13 16:43:00
  • 172:

    名無しさん

    ????????????

    2006-01-13 16:49:00
  • 173:

    名無しさん

    あ|+〃?

    2006-01-13 19:00:00
  • 174:

    ?麗菜?

    本間大変ゃなぁ〜??りとちゃん何才なぁん?これ何才の時の話しゃったッけ?麗菜毎日ちょく2ょんでんね〜ん?麗菜もなぁ〜人生波瀾万丈?小説かきたぃねんけど、ど〜ゃってかぃたらぃぃかゎからんねんなぁ?読みやすいし頑張ってな?

    2006-01-14 03:38:00
  • 175:

    名無しさん

    ????????????????????????

    2006-01-14 04:04:00
  • 176:

    理都

    皆サン、ありがとうございます!!
    専用スレ?を作って頂いたので、こちらにお返事?書かせて頂きますね???
    http://bbs.yoasobiweb.com/test/mread.cgi/yomimono/1136694872/l5

    2006-01-14 09:51:00
  • 177:

    理都


    その週――。久しぶりに実家の親からメールがきた。内容は、
    《仕事は、見つかった…?ちゃんと生活してるの!?ちゃんと、食べてる!?》と、いう事だった。       
    あたしは、
    《三日間、食べてない。》とだけ…送信した。

    2006-01-14 13:15:00
  • 178:

    理都

    今更、親に頼る気なんて―更々ない。
    啖呵きって出てきた手前、お金を取りに行くなんて出来なかったし、あたし自身したくなかった。
    【カチャ。パタン―‥】
    着信音をサイレントに設定してから、携帯を閉じて、ベッドに放り投げた。

    2006-01-14 13:21:00
  • 179:

    理都

    どうせ、【自業自得】だ、とでも思って、呆れてるのだろう。
    なんと思われたっていい。    
    あたしの居場所は、此処。彼を理解出来るのはあたしだけで、あたしを理解してくれるのは…
    彼しかいないんだから。

    2006-01-14 13:27:00
  • 180:

    理都

    空っぽの胃に、ひたすら、お茶を注ぎ込む。
    「なぁ理都…直哉に、頼んでみよか?」
    龍二が突然、そう言ったのは、さすがにこのままじゃ危ない――。と、思い始めたある昼下がりだった。   
    『直哉に?何を…?』
    てっきり、仕事を紹介してもらうんだと、思った。

    2006-01-14 13:33:00
  • 181:

    理都

    「金…貸してくれって。」龍二が、下を向き、気まずそうに言う。
    『お金って………。アンタは、それでいいん?』

    プライドの固まりのようなアンタも、親友になら、弱いところを見せれるん‥?

    2006-01-14 13:37:00
  • 182:

    理都

    「確かに…連れには、頼りたくないねん。やけど、オカンにも兄貴にも頼られへんし…このままやったら、俺らヤバイやろ!?」   ―――――。
    『…やからって、今のアンタに返すあてはないやろ?返すあてもないのに、直哉に借りれるん?』 

    人を信頼する事の難しさを一番知ってるんは、龍二、アンタやろ?

    2006-01-14 13:46:00
  • 183:

    理都

    『直哉を裏切る結果になったら、一番傷つくんは…アンタ自身やねんで?』     
    あたしは、そうなって欲しくないねん。
    アンタにとって、直哉の存在の大きさは分かってる。口には出さへんけど…アンタは、直哉の事を信頼してる。だからこそ、なかなか頼む事が出来ひんかった。失いたくないから―――。      
    龍二、あたしもな、アンタに直哉の事だけは、裏切って欲しくないねんよ。

    2006-01-14 13:54:00
  • 184:

    理都

    「……でも、ほんなら、どーしたらえぇねんっ!!!このままやったら、餓死してまうねんぞっ…!?」        
    『車、売ろう。』
    「え…………!?」
    『車、また売ったらいいやん。そしたら、食費くらいにはなるやろ?』
    ――自分の口から、こんな言葉が出てくるとは、思いもしなかった。

    2006-01-14 14:10:00
  • 185:

    名無しさん

    2006-01-14 14:17:00
  • 186:

    理都

    今までとは、確実に、あたし自身も、変わっていたのかも知れない。
    「……車て、お前、せっかく買ったのにえーんか?」あたしの言葉に、驚きを隠せない様子の龍二。

    『落ち着いたら、また買ったらいいやん。今は、生活の方が大事やろ?』
    あたしは、笑顔で答えた。

    2006-01-14 14:18:00
  • 187:

    理都

    「理都…ごめんな? ほんまに‥‥ごめん!お前にこんな思いさせる為に、一緒におるわけじゃないのになぁっ………?」
    龍二は、悔しそうに。あたしを抱き締めた。
    体のちっちゃいあたしは、彼の腕の中に、スッポリとおさまる。       『龍二?謝らんとって…?あたしは、大丈夫やから。アンタが傍におってくれるだけで…十分やから。』 腕の中で、あたしがそう言うと、龍二は黙ったまま、あたしの髪の毛を何度も、何度も――――‥
    優しく撫でていた。

    2006-01-14 14:32:00
  • 188:

    理都


    次の日―。
    早速、あたし達は朝から、車を売りに行った。前回の時よりだいぶ安くてショックを受けたけど‥‥とりあえず、今月分の家賃と、食費くらいにはなった。
    『これで、なんとか生き延びれるな〜☆』
    帰り道、笑いながらあたしが言うと、「そうやな。」と龍二も、微笑んだ。

    2006-01-14 14:41:00
  • 189:

    理都

    目に映る、草木は色付き、紅葉が情緒溢れる。
    あたし達は、通り慣れた道を、手を繋いで帰った。 こうやって二人で歩くのがすごく新鮮で、なんだか…懐かしい感じがした。     
    【ダンダンダンダンッッ―】
    階段を駆け昇り、息を切らして、階に辿りつく。  『はぁぁっ…バリ疲れ…』あれ――――――?   ふと、部屋の前の【人影】に気付く‥‥。

    2006-01-14 14:53:00
  • 190:

    名無しさん

    ?

    2006-01-14 15:40:00
  • 191:

    名無しさん

    ????????????

    2006-01-14 17:40:00
  • 192:

    名無しさん

    あ|+〃?

    2006-01-14 20:09:00
  • 193:

    理都

    『お母さ‥‥‥ん?』       
    ドアの前には、両手にスーパーの袋をたくさん持った母が、立っていた。
    なん―――――‥で?      
    「…理都、久しぶり。」 母は、あたしに気付くと、目尻にシワを寄せてニッコリと、微笑んだ。

    2006-01-14 21:54:00
  • 194:

    理都

    『お母さん…なんで、ここにいるん!?なんで場所分かったん…!?』
    あたしは、ただ頭の中がパニくっていた。母に、居場所を言った覚えは‥‥‥ あっ――‥
    《今、何処にいるかだけでもいいなさい!じゃないと…お金なんか渡せへん。》あの時に・・・・・       
    「この子は、自分で言った事も忘れてるん?」
    母は、そう言って、少し呆れたように笑った。

    2006-01-14 22:02:00
  • 195:

    理都

    『でも、なんでっ―……』   
    「あなたが、龍二くん?」   
    あたしの言葉を遮って……母が、隣で呆然と立ち尽くす、龍二に声をかけた。  
    「えっ…?あ、はい…!そうっす。」
    龍二は、動揺を隠せない様子で、返事をした。

    2006-01-14 22:07:00
  • 196:

    理都

    「初めまして。理都の母です。この子が、いつもお世話になってます。」     
    母は、目の前の龍二に深々と… 頭を下げた。
    『ちょっ…お母さん…?やめてよ!』
    あまりにも律儀に挨拶する母が――、なんとなく嫌だった。

    2006-01-14 22:14:00
  • 197:

    理都

    「いや…こちらこそ、お世話になってます。」
    龍二もつられて、軽く、会釈をした。
    『お母さんっ、頭上げてってばっ!!!!』
    あたしは、少し…大きな声を出してしまった。
    その声で、母は、ゆっくりと顔を上げた。

    2006-01-14 22:19:00
  • 198:

    理都

    「これ、持ってきたんよ。三日も食べてないって言ってたから…。」
    顔を上げた母は、両手に持っていた大きなスーパーの袋を覗き込むと、
    「何が好きか…分からなかったから。適当に、買ってきたんやけど…肉とか魚とか、あと、保存出来そうなものもいくつか。あと、これは…生物だからすぐ冷蔵庫に入れてね?」       
    と――、あたしが、子供の頃から大好きな【チーズケーキ】を、差し出した。

    2006-01-14 22:29:00
  • 199:

    理都

    チーズケーキや‥‥‥‥。そんなん、何ヵ月、食べてないかなぁ?
    実家におる時は、なんでかしょちゅう冷蔵庫に入ってて。あたしが好きなん知ってたお母さんが‥‥ 買ってきてくれてたんやろな。

    『うん…分かった。すぐ入れるわ。』
    あたしはそれだけ言って、母が持つスーパーの袋を、受け取った。

    2006-01-14 22:36:00
  • 200:

    理都

    「じゃあ…お母さん、帰るから。龍二くん? 理都と仲良くしてやってね。」    
    母は龍二の方を見て、笑顔でそう言った。
    「えっ…?あ…はい!ありがとうございました。」 龍二は、突然の自分への言葉に、慌てて返事をしていた。

    「じゃあ…理都、またね。何かあったらいつでも電話してきなさいね。」

    2006-01-14 22:47:00
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