小説掲示板━続・傷跡━のスレッド詳細|夜遊びweb関西版

夜遊びweb掲示板 関西夜遊びweb掲示板 関西
エリア選択

夜遊び掲示板を検索する

スレッドタイトルを対象とした検索ができます。※スペースのあり、なしで検索結果は異なります。

掲示板リストメニュー

━続・傷跡━

スレッド内検索:
  • 1:

    理都

    完結まで、宜しくお願いします?
    ━傷跡━初めからはこちらです→http://bbs.yoasobiweb.com/test/mread.cgi/yomimono/1133335290/-5

    2006-01-04 03:52:00
  • 50:

    かぉりん

    リッ??〃
    読んでるょ????ムッチャ続き気になるぅ?ッッ?頑張ってにゃぁ?ッッ??

    2006-01-05 17:34:00
  • 51:

    名無しさん

    あげ???

    2006-01-05 23:39:00
  • 52:

    名無しさん

    ????????????

    2006-01-06 02:22:00
  • 53:

    理都

    りりチャン、いつもありがとうね☆頑張ってきっと完結させますヾ(*^‐'*)ノかぉりんチャン、?読んでくれてありがとう?遅くなってごめんね?今から、書いていくので良ければ読んでください?あげてくれた方、ありがとう!皆さんの応援?見るたび、毎日が励まされてます??どうも、ありがとうございます?m(*o_o)m

    2006-01-06 08:23:00
  • 54:

    理都


    あたしは、願った。   そう―、願いたかった。 何が起きても、何がダメになっても…。
    あたしは、あたしだけは、いつだって、
    アンタの味方やから――。

    2006-01-06 08:33:00
  • 55:

    理都

    「電話…してみよか。」       

    龍二がそう言ったのは、あれから一ヵ月と少しが過ぎた頃やった。      ドクン――――‥
    ついに、この時が… と、心臓が 音を立てる。

    2006-01-06 08:39:00
  • 56:

    理都

    「連絡…ないからな。そろそろ貯まってる頃やろ?」     
    『…そうやな。』

    大丈夫…。きっと大丈夫。

    2006-01-06 08:42:00
  • 57:

    理都

    【カチャ――】
    …あたしは、祈る思いで目を閉じた。
    「んなら、かけるわ。」      
    『うん…。』

    2006-01-06 08:53:00
  • 58:

    理都

    那智さんは、仕事に追われてて、きっと約束の期間を忘れてるんや。そりゃあ、一度離れた客を、取り戻すのは大変やろな。 電話に出たら「あ…!ごめぇん!忘れてたぁ〜!」って、あの彼独特の話し方で‥‥ 笑いながら、必死に謝るんやろな。
    ━━━━━━━━━━━━     
    【カチャ――】

    2006-01-06 09:07:00
  • 59:

    理都




    「………り……つ。」

    2006-01-06 09:09:00
  • 60:

    理都


    え――??             
    「電話、 出ーへんわ。」    
    龍二が、携帯を手渡す…。クーラーのせいか、ひんやりとした 【ソレ】を、ゆっくりと耳に 当てる。

    2006-01-06 09:15:00
  • 61:

    名無しさん


    《おかけになった電話番号は、現在使われておりません。番号をお確かめになったうえもう一度―――…》     
    ツーツーツーツーーー…           
    ・・・・・これって。

    2006-01-06 09:20:00
  • 62:

    理都


    笑いながら、謝るんでもない。期限を延ばしてって、言うわけでもない。        

    ブチられた――――‥。

    2006-01-06 09:24:00
  • 63:

    理都


    「店の番号、分かるか?」
    『…あ、うん!前に名刺貰ったから。』
    黒い背景に、ゴールドで書かれた大きな店名。     【club truth】 そこには、那智さんの名前がキラキラと輝いていた。

    2006-01-06 09:34:00
  • 64:

    理都


    《はい。【club truth】です。》
    「…あっ、すいません。那智さんいますか?」
    《…男の方ですか? 那智は、もううちにはいませんやけど。》
    「えっ‥‥那智さん、辞めたんですか!?」

    2006-01-06 09:40:00
  • 65:

    理都

    《はい。》
    「さっきから…携帯が繋がらないんで。今どこに?」《知り合いの方ですか?》「…はい!」           
    《………アイツは、二日前店を飛びましたよ。》
    「え・・・・・ ?」

    2006-01-06 09:48:00
  • 66:

    理都

    「飛んだって……なんで?未収、払えたんやないんですか!?」
    え・・・那智さんが、  店を飛んだ――?
    《…だいぶ、身内の方のようですね。アイツが、そう言ったんですか?》   「………はい。」
    《未収ねぇ… ほんまに、やってくれましたわ。》

    2006-01-06 09:55:00
  • 67:

    理都

    《借金まみれの上に、バカな女から…多額の未収覆い被されて。客の見る目がないから、こういうハメになるんやけどね。》
    「……借金まみ…れ?」
    《あぁ、大方自分でナンバー入りしてるとか言ってたんちゃいます?何ヵ月前の話やか。こっちに住むとこも曖昧で、うちに来てからはアイツも相当苦労してたみたいやし。》
    「………………それ…で、今何処にいるかは…分からないですか?」

    2006-01-06 10:08:00
  • 68:

    理都


    《恐らく、東京……やろな。》
    「‥‥‥‥東‥京?」  《昔から、東京でホストするんが夢や、って言うてたからな。アイツ…金もないくせに、どっから逃げる金集めてきたんやか。》     
    「……。」

    2006-01-06 10:24:00
  • 69:

    理都


    「分かりました。どうも、ありがとうございます。」《…今こっちも全国探してる途中やから、また見つかったら連絡しよか?》     
    「いえ、結構です。すみませんでした。」          
    【カチャ――‥】

    2006-01-06 10:32:00
  • 70:

    理都


    何が起こったんやろう? 電話の向こうで、何が起きてたんやろう・・・・?

    龍二の表情を見て、良くない結果だった事だけは―‥分かる。

    2006-01-06 10:38:00
  • 71:

    理都

    『龍二…?那智さんどうしたん?店飛んだって…ほんまなん?』
    あたしは、電話を持ったまま動かない彼に、尋ねる。『…龍…二?』

    「理都、那智さん… 東京行ったんやて。」

    2006-01-06 10:43:00
  • 72:

    理都


    東京・・・・・・??

    『どういう事…?東京って何しに…!?』

    2006-01-06 10:45:00
  • 73:

    理都

    「俺らが貸した金持って、夢やった東京に……ホストしに行ったんやて。」     
    『‥‥‥‥冗談やろ?』    
    「冗談やったら…ええのにな。」
    龍二は、笑った。    あまりにも悲しそうな顔をして、笑った――。

    2006-01-06 10:49:00
  • 74:

    理都

    あたしは、願った。   そう―、願いたかった。 何が起きても、何がダメになっても…。
    あたしは、あたしだけは、アンタの味方やから‥‥‥      

    願いは、叶わなかった。

    2006-01-06 10:53:00
  • 75:

    理都


    那智さんは、【東京】に行った。龍二を下見として、働かせに行ったあの街に。お金は、戻ってこない。    
    きっともう、彼は…二度と戻っては来ないんだろう。  

    2006-01-06 10:57:00
  • 76:

    理都


    【club truth】
    意味は、真実―――……。   

    2006-01-06 11:00:00
  • 77:

    理都

    『龍……二?』
    言葉が、うまく出ない。 『あの…さ、ほら、戻って来るかも知れへんやん!那智さんが、稼ぐなら東京やって言ったんやろ…?やから…さ、またそのうちひょっこり現われて…!』

    こんな事が、言いたいんじゃない―。

    2006-01-06 11:05:00
  • 78:

    理都

    「…やっぱり、こんなもんか。結局は、みんなこうやねん。最後は……いっつも同じやねんな。」
    『龍……二?』
    「お前も、ほんまは気付いてたんやろ?」

    『…え?』

    2006-01-06 11:11:00
  • 79:

    理都

    「俺が騙されてるって…分かってたから、泣いたんやろ?」

    違うっ―――――‥。

    「…俺も、アホやな。よくよく考えたらおかしい事ばっかやのにな。気付かんかった俺が悪いわな‥‥。」

    2006-01-06 11:16:00
  • 80:

    理都


    言葉が出ない―――。            
    違うよ…。違うよ龍二…!   

    「お前も… いい加減、嫌気さすやろ?」

    2006-01-06 11:19:00
  • 81:

    理都


    「…………俺も、自分で自分に嫌気さすわ。」         

    『龍二っ…!!!!!』
    あたしは、咄嗟に龍二の背中に手を回した。

    2006-01-06 11:23:00
  • 82:

    理都

    『あたしは…ちがうっ…!あたしは、アンタを裏切らへん…!!何があっても…傍におる!あたしだけは、どんな時でもアンタの傍におるからっっ……!!』

    えづきそうになった。
    出ない声を振り絞って…
    あたしは、叫んでいた。

    2006-01-06 11:29:00
  • 83:

    理都



    「理都……ちょっと、一人にしてくれへんか?」

    『え――‥?』

    2006-01-06 11:33:00
  • 84:

    理都

    「…頼むわ。一人になりたいねん。」

    ―――――‥。          
    『分か…った。』

    2006-01-06 11:36:00
  • 85:

    理都

    あたしは、携帯と財布だけを持ち… ゆっくりと部屋を後にする。
    玄関の前で振り返り、もう一度中を見ると――


    龍二の背中は…震えていた。

    2006-01-06 11:40:00
  • 86:

    理都


    【ガチャン―――】    『…………っ……。』
    噛み締めた唇からは、苦い苦い 鉄の味がする。

    夏の、湿気を帯びた生温い空気が‥‥冷たい体をいっきに包み込んだ―。

    2006-01-06 11:46:00
  • 87:

    理都


    《俺はっ―…那智さんを信じてるねん!!》
    《お前には、不安になって欲しくないから。》   《どっこも連れて行ってやれんで、ごめんな…?》     
    《‥‥一人に、してくれへんか――――?》

    2006-01-06 11:51:00
  • 88:

    理都

    『あは…っ!あははっ…はは……は…。』             
    気の効く台詞なんて、肝心な時ほど、出てこない。 笑っちゃうくらい、無力なんだ‥‥。             
    言葉なんて。

    2006-01-06 11:59:00
  • 89:

    理都

    【ダンダンダンダンダンッ――】階段を、全速力で駆け降りる。『…………っ……!』下に降りて、コンクリートの上に立つと、ゆっくりと空を見上げてみた。
    月は、今のあたしには、眩し過ぎる。

    目を閉じる。長い髪が、濡れた頬に―‥ぴったりと、張りついていた。

    2006-01-06 12:10:00
  • 90:

    理都



    _?
    朝から、40も書いてしまいました???
    読んで下さった方、ありがとうございました?

    2006-01-06 12:16:00
  • 91:

    理都

    あと、途中変なとこで略が出てしまってゴメンナサイ?

    2006-01-06 12:23:00
  • 92:

    かぉりん

    リッ??
    ぉぱょ???更新楽しみにしてた??何かスゴィ展開なっててびっくりした??予想外ゃった???でもチョット泣きそぅなった??
    リッ?の?小説?本間読みゃすぃしォモロィし大好き?まだ?色んな展開ぁるんゃろぉなッッ??楽しみに待ってるにょッッ?з?

    2006-01-06 12:56:00
  • 93:

    にゃん太?

    初カキコ??
    ずっと読んでますたッッ?頑張ってネンッッ???

    2006-01-06 14:01:00
  • 94:

    ?ゅぅ?

    読んでるよ???

    2006-01-06 14:02:00
  • 95:

    名無しさん

    ?U汚リ?

    頑張ッてなあ?≧Ο)?

    2006-01-06 15:58:00
  • 96:

    ???

    大変やな?頑張ってな?

    2006-01-06 18:03:00
  • 97:

    あぃ

    久しぶりぃー?りっちゃん小説頑張ってくれてるんやね?今日読んだよ?なんか意外な展開になってて?早く続きが読みたくたまらない状況やよ?だからまた頑張ってね????寒いから風邪引いてないかぃ?あんまり無理しないようにね?

    2006-01-06 18:42:00
  • 98:

    ?ナツミ?

    続き超気になるぅッ?楽しみに読んでるんで ガンバって完結してねんッ??

    2006-01-06 22:15:00
  • 99:

    理都

    かぉりんチャン、いつもありがとうね?大好きなんて言ってもらえてほんと嬉しいデス?? 頑張って書いていくので、これからもお付き合い下さい?
    にゃん太?チャン、ずっと読んでもらえてて光栄です?初カキコ?ありがとうございました???
    ?ゅぅ?チャン、どうもありがとう!m(*o_o)m
    95サン、しおり?、ありがとう?頑張りますね?

    2006-01-06 23:29:00
  • 100:

    理都

    ???チャン、いつもありがとう!感謝してます?
    あぃチャン、…?ほんと優しいね?。。。? 私は、風邪が完治?したところなんで大丈夫だよ? 心配してくれてありがとう(σ_。*?)
    何がなんでも、最後まで頑張ります?
    ?ナツミ?チャン、初カキ?ありがとう!楽しみにしてくれる方がいるだけで、書いて良かったと思えます?    
    ここの皆さんは、ほんとにあったかい人?ばかりですね。毎日、励まされます?気付いたら、新スレ?も100になりました。ダラダラと思われない為にも、テンポ良く書いていきたいと思います?どうぞ、お付き合い頂けたら光栄です?理都

    2006-01-06 23:41:00
  • 101:

    理都

    ↑長くなってしまいすみません?

    では、続き書いていきます。

    2006-01-07 00:37:00
  • 102:

    さぁ

    りつチャン??新スレおめでとぅm(__)mりつチャンの小説毎日楽しみにしてるょ??それにりつチャンのゆぅ通りココの人たち皆さんあったかくて私もなんだかスキだなぁ??りつちゃんパワーゃね?無理せず頑張ってね??

    2006-01-07 00:54:00
  • 103:

    理都

    いつものメールは、入ってこない。
    発信ボタンを押そうとしては――、 手を止める。    
    《……頼むわ。一人になりたいねん。》
    龍二の言葉が、空っぽになった頭の中を、グルグルと‥回っていた。

    2006-01-07 01:01:00
  • 104:

    理都



    ―――あたしは一体、どうすればいいのだろう‥。   

    2006-01-07 01:11:00
  • 105:

    理都

    彼を、変えたいと思った。

    信じる心を、もう一度、教えてあげたいと…。
    それは、あたしだけじゃ、ダメなんだ。
    この先出会うたくさんの人達と、ちゃんと心から向き合えるように。

    2006-01-07 01:18:00
  • 106:

    理都

    信じていた人に裏切られ、取り戻しかけていた心をまた失おうとしている彼を、   
    どうやったら救えるのかな‥‥‥?

    2006-01-07 01:22:00
  • 107:

    理都


    数時間後、重い足取りで家に帰ると、龍二は、ベッドで眠っていた。
    少しだけ、安心した…。
    だけど、広い部屋の中は、彼の気持ちを表すように、荒れていた。
    散らばった雑誌やら、CDを…一つずつ並べていく。

    2006-01-07 01:28:00
  • 108:

    理都

    灰皿から飛び出す程の、タバコの吸い殻を、ビニール袋に入れた。

    あ、良かった…携帯は、無事や。

    片付け終わると、あたしはヤカンで湯を湧かし、カップに注ぐ。『あつ…っ。』火傷しそうな程熱いコーヒーは、不安で冷えきった胸の内までも―、溶かしてくれるようだった。

    2006-01-07 01:36:00
  • 109:

    理都



    _?
    さぁチャン、ありがとう!ほんとに、読んでくれている皆さんは優しい人?ばかりで、癒されます。さぁチャンにも、毎回励まされてます?ありがとう?(σ_;。)

    2006-01-07 01:45:00
  • 110:

    名無しさん

    ????????????????????????

    2006-01-07 02:15:00
  • 111:

    レイ?

    ずっと読んでました?書き込みした事なくてずっと見てるだけやったけどちょっとでも励みになればなぁと?理都ちゃん頑張ってね?ズット応援してましゅ?また覗きにきます??

    2006-01-07 06:42:00
  • 112:

    理都

    111サン、ありがとう!
    レイ?チャン、初カキコ?ありがとうございます?
    読んで頂けてて、とても嬉しいです!??最後まで頑張るので、どうぞ応援?してやって下さいね??

    2006-01-07 07:16:00
  • 113:

    理都


    『いたっ…。』
    気が付いたら、コーヒーを三杯も飲んでいた。寝不足のせいもあり、さすがに、胃がキリキリしてきた。 もう、今日は寝よう‥‥。カップを流し台に持って行き、戻ると、龍二の入っている布団にすべり込む。
    隣からは、スースーと‥、寝息が聞こえた。

    2006-01-07 07:22:00
  • 114:

    理都

    天井を見上げて、考える。     
    明日一番に、彼に何を言ってあげよう?           
    その晩は、カフェインのせいか、胃痛のせいか、もしくは… 明日からの事を思うとなのか、とにかく、 なかなか寝つけなかった。

    2006-01-07 07:27:00
  • 115:

    理都


    ――朝が来た。
    眠たいのに、寝れない苦痛。目が、ギンギンとしている……。鏡を見ると、ウサギのように真っ赤だった。   
    《えっと‥何するんやっけ?そうや、六時や‥。 龍二を起こして、仕事の準備をさせないと。》

    2006-01-07 07:33:00
  • 116:

    理都

    『龍二、起きて。六時やで。仕事やろ?』
    ―――返答はない…。
    『なぁなぁ…、遅刻すんでっ?今日、現場遠いんやろ?』
    体を、揺さ振る。だけど、ピクリ―とも、動かない。『ちょっと…、龍二ってば!!寝過ごしたら人のせいにするんアンタやろ!?』     
    「……起きてるわ。」

    2006-01-07 07:40:00
  • 117:

    理都

    『…えっ!?』
    ――体を揺さ振る、手を止める。
    『起きてたん!?』
    「…おう。」             
    ビックリした‥‥。いつから、起きてたんやろ?

    2006-01-07 07:44:00
  • 118:

    理都

    『そうなんや…。ってか、ほらもう15分やで?早く着替えて、準備せんと。』 「…タバコ取って。」
    『え?タバコ?そんなん、着替えてから吸ったらいいやん…?』
    「いいから、取って。」 龍二が、ベッドから体をあげる。 昨日の事を、考えていたんだろうか。

    龍二の目も、同じように、真っ赤だった。

    2006-01-07 07:49:00
  • 119:

    理都

    沈黙が、流れる――。

    龍二が口から吐いた白い煙だけが、ぎこちない二人の空気を‥包み込んでいた。    
    「理都、俺さ、今日休むわ。」
    『‥え?』

    2006-01-07 07:55:00
  • 120:

    理都

    突然、仕事を休むと言いだした龍二。
    『なんで…なん?今日は、大事な現場やって、言ってなかった?』
    「…行きたい気分やないねん。分かるやろ?」
    ‥‥‥‥。
    一晩寝れずに考えた結果、あえて昨日の事は、触れない方がいいんだろうという結論になった。 だけど、これじゃあ…。

    2006-01-07 08:01:00
  • 121:

    理都

    タバコを吸い終わると、龍二は、もう一度布団に入ってしまった。
    『……電話、入れとかんでいいん?』

    「…するわ。貸して。」 携帯を手渡すと、彼は、 《体調が悪い》といって親方に休む事を、告げた。

    2006-01-07 08:06:00
  • 122:

    理都

    昨日の今日だし、龍二の気持ちは良く分かる。
    あたしは、それ以上、何も言わなかった。
    何も…言えなかった。      
    今日くらい、仕方ないよね。

    2006-01-07 08:08:00
  • 123:

    理都


    「理都、俺さ…格好悪いよな?」  
    ベッドの上で背を向けたまま、龍二が呟いた。   『そんな事‥ないよ。』    
    フローリングの上で、あたしも、あえて俯いたまま、返事をした。

    2006-01-07 08:19:00
  • 124:

    理都

    痛たた…。もともと丈夫じゃない胃が、また痛む。

    キリキリキリキリキリ…………

    胃薬、飲まなきゃな。

    2006-01-07 08:25:00
  • 125:

    理都


    それから、何週間か経った。
    胃薬の量は、増えた。

    それと同時に、龍二が仕事を休む日も‥増えた。

    2006-01-07 08:32:00
  • 126:

    理都

    タバコの本数は倍以上に増え、あんまり飲まなかったお酒を、家で飲むようになった。 ホストの番組なんかやってる日には、テレビ壊すんちゃうか…!?って思う程、ハラハラした。
       
    龍二は、荒れた。ショックのせいか、怒りのせいか、あたしには‥分からない。毎日毎日、繰り返し。
    相当、心が、荒れていた。

    2006-01-07 08:44:00
  • 127:

    理都

    『………っ。』
    その度に、あたしは、かける言葉を詰まらせた。

    素直に【悲しい】と言えない龍二が、可哀想に思えてきた‥。

    2006-01-07 08:47:00
  • 128:

    理都

    なんとか、しなきゃ。
    早く、早く。            
    あたしが、なんとかしてあげないと…。            
    ねぇ、あたしに、何が出来る?

    2006-01-07 08:50:00
  • 129:

    理都


    キリキリキリキリキリキリキリキリキリキリキリキリキリキリキリキリキリキリキリキリキリキリキリキリキリキリキ…………………       

    痛い。痛い。痛い。痛い。痛い―――――‥っ!!

    2006-01-07 08:52:00
  • 130:

    理都


    胃薬なくなっちゃった… 

    そしてついに、彼が仕事に行く事も。       二度と、なくなった。

    2006-01-07 08:55:00
  • 131:

    名無しさん

    o( ´_`)ノ???

    2006-01-07 17:25:00
  • 132:

    ???

    頑張って?

    2006-01-07 20:53:00
  • 133:

    名無しさん

    ????????????

    2006-01-07 21:59:00
  • 134:

    名無しさん

    ????????????

    2006-01-08 00:51:00
  • 135:

    名無しさん

    2006-01-08 01:28:00
  • 136:

    名無しさん

    ???

    2006-01-08 09:33:00
  • 137:

    名無しさん

    感想とかありすぎて読みにくいねんやん 応援、感想レス専用のスレつくるんでそっちに書いてください

    2006-01-08 13:32:00
  • 138:

    削除

    削除されますた

    あぼ~ん
  • 139:

    名無しさん

    ?あ|+〃?

    2006-01-08 22:06:00
  • 140:

    名無しさん

    ???

    2006-01-09 07:27:00
  • 141:

    かずは

    頑張ってなぁ??

    2006-01-09 13:31:00
  • 142:

    名無しさん

    ????????????

    2006-01-09 16:43:00
  • 143:

    削除

    削除されますた

    あぼ~ん
  • 144:

    削除

    削除されますた

    あぼ~ん
  • 145:

    名無しさん

    144→ぅっとぃ、ぅざぃんゃったら読むな。ぉ前がぅざぃ

    2006-01-10 01:54:00
  • 146:

    名無しさん

    ↑荒らされるような書き込みせんとって下さい。

    2006-01-10 03:27:00
  • 147:

    名無しさん

    (笑)

    2006-01-10 08:35:00
  • 148:

    あい

    りっちゃん?おはよ?小説頑張ってね?応援してるからね?傷跡の感想スレがあるみたいやからそっちに感想とか書くね?だからあぃの感想もたまには見てね?

    2006-01-10 14:29:00
  • 149:

    さぁ

    りつチャン??さぁもコレカラゎ感想スレにカキコするね?応援してるカラ頑張ってね???

    2006-01-10 23:23:00
  • 150:

    理都

    皆様、すみません?
    理由あって、今関西を離れています。帰ったらすぐ書き始めますので、遅くなって申し訳ないのですが…もう少しだけお待ち下さい。あと、感想スレ?を立てて頂き有難うございます!
    読みにくいと言われたのはもう何度目かになるので、これからは、私もそちらにレスさせて頂きたいと思います? どうぞ、ヨロシクお願いします。
    応援してくれた皆様…本当に感謝しています??

    2006-01-10 23:50:00
  • 151:

    名無しさん

    生きていこうと思える小説ありますか?完成してるので

    2006-01-11 00:05:00
  • 152:

    名無しさん

    あげ?

    2006-01-11 21:48:00
  • 153:

    名無しさん

    ????????????

    2006-01-11 21:53:00
  • 154:

    名無しさん

    ぁげ???

    2006-01-12 00:22:00
  • 155:

    ???

    あげ?

    2006-01-12 02:23:00
  • 156:

    まや

    りっちぁ?ん?
    続き楽しみにして
    待ってるょ?

    2006-01-12 18:46:00
  • 157:

    名無しさん

    ━傷跡━専用スレ?です。こちらへ?
    http://bbs.yoasobiweb.com/test/mread.cgi/yomimono/1136694872/l5

    2006-01-13 00:43:00
  • 158:

    理都

    『なんで、行かへんの?』いくら聞いても、
    「行く気がなくなった。」彼は、それ以上、何も言わなかった。           
    近頃、夜風は気持ちいい程に、日中で焼けた肌の熱を取ってくれる…。
    龍二と出会った夏は、静かに幕が降り始めていた。

    2006-01-13 09:26:00
  • 159:

    理都

    あの日から少しずつ荒れていく彼の心を、気付きながらも、あたしには、止める事が出来なかった。         
    あたしは、この頃、一つの【結論】を出した。
    あたしに出来る事は、彼を慰める事でも、励ます事でも、ない。
    ただ、傍にいてあげよう―と、思った。
    彼が話す時は笑顔で聞き、衝突した時には、『ごめんね…』と、自分から謝る。

    2006-01-13 09:36:00
  • 160:

    理都

    だから、仕事に行かなくなっても、今度ばかりは、何も言えなかった。        
    毎朝、洗濯を干しながら、部屋の中でボーっとする彼を見て。那智さんを、恨む日もあった。
    だけど、あたしは、この状況を責めてはいけない。 龍二が、気持ちの整理を付けるまでの時間は、少なからず彼にとっての【報い】なんだと。
    あたしは、ベランダから、台所から、フローリングから、ベッドの隣から‥‥ どんな時でも傷ついたその姿を、今はただ、見守っていこうと―。思った。

    2006-01-13 09:49:00
  • 161:

    理都

    これを、【悲劇】と呼ぶのか、【惨劇】と呼ぶのか、それとも。そもそも、どちらでもなかったのか。
    あたしには、分からない。   
    だけど、ゆっくりと幕を開けていく。本当の意味での私達の《最終章》は、静かに、静かに…
    エンドロールまでの残りわずかな時間を、ゆっくりと導き、始めていた。

    2006-01-13 09:57:00
  • 162:

    名無しさん

    ????????????

    2006-01-13 10:22:00
  • 163:

    理都

    那智さんに貸した30万のせいで、私達には貯金がなかった。「生活費の分は、置いていくから!」と言った龍二は、幸いにも、今月分の家賃と光熱費代は、残していた。
    だけど、お金はない。
    生活費というのは、その二つだけではないから。
    食費、車のガソリン代、携帯代、その他にもたくさん生活の為に、お金は必要。テーブルの上には、【コンビニ専用】と書かれた、バーコードのついた薄っぺらい請求書だけが‥。
    日に日にたまっていった。

    2006-01-13 10:23:00
  • 164:

    理都

    二人揃って、一日中家にいる生活というのは、いつぶりだろう。
    龍二が鳶職をする前だからもう、半年くらいかな? 朝日が昇って、紅い夕日が沈む。 働いていた時は、一日では足りないくらい、色々な事に、追われてた。   

    時間って、こんなにも長く感じるんだね…。

    2006-01-13 10:51:00
  • 165:

    理都

    「腹…減ったな。」 

    日曜日、サザエさんのオープニング曲が流れ始めた頃龍二が言った。
    そりゃそうだ。今日で、二日間、コンビニのおにぎり以外何も食べてない…。 冷蔵庫の中身は、すっかり食べ尽くして、空っぽになってしまった。 外にいる時よりも、一日家の中で何もしないでいる方が、変にお腹がすく時がある。
    人間って、変な生き物だ。

    2006-01-13 11:02:00
  • 166:

    理都

    『おにぎり一つしか、食べてないからなぁ。』
    コンビニの冷たいご飯は、味も淡泊で、余計に食べた気がしなかった。
    「……そうやな。」       
    何度か、あたしが働く!と言いそうになった。
    だけど、それを龍二が認めるとも思わなかったし、何より、そうする事で結局、彼のプライドを傷つけるだけのような気がした。

    2006-01-13 11:11:00
  • 167:

    理都

    「理都、ごめんな…。俺、こんなんで…ごめん。」
    時々、龍二が謝ってくる時があった。 空腹で更に痛む胃を押さえ、その度に、あたしは『大丈夫やで!』と笑顔で応えた。

    何が起きても、あたしは、アンタを裏切らへんよ。

    2006-01-13 11:19:00
  • 168:

    ???

    悲しい?

    2006-01-13 12:02:00
  • 169:

    りな

    一気に全部読みましたァ?
    もぅ少し?と思ッてたら気づいたら全部よんじゃってました??
    ホンマおもしろかッたデス?
    続き楽しみにしてるので頑張って下さい??

    2006-01-13 13:36:00
  • 170:

    名無しさん

    2006-01-13 15:59:00
  • 171:

    名無しさん

    ????????????

    2006-01-13 16:43:00
  • 172:

    名無しさん

    ????????????

    2006-01-13 16:49:00
  • 173:

    名無しさん

    あ|+〃?

    2006-01-13 19:00:00
  • 174:

    ?麗菜?

    本間大変ゃなぁ〜??りとちゃん何才なぁん?これ何才の時の話しゃったッけ?麗菜毎日ちょく2ょんでんね〜ん?麗菜もなぁ〜人生波瀾万丈?小説かきたぃねんけど、ど〜ゃってかぃたらぃぃかゎからんねんなぁ?読みやすいし頑張ってな?

    2006-01-14 03:38:00
  • 175:

    名無しさん

    ????????????????????????

    2006-01-14 04:04:00
  • 176:

    理都

    皆サン、ありがとうございます!!
    専用スレ?を作って頂いたので、こちらにお返事?書かせて頂きますね???
    http://bbs.yoasobiweb.com/test/mread.cgi/yomimono/1136694872/l5

    2006-01-14 09:51:00
  • 177:

    理都


    その週――。久しぶりに実家の親からメールがきた。内容は、
    《仕事は、見つかった…?ちゃんと生活してるの!?ちゃんと、食べてる!?》と、いう事だった。       
    あたしは、
    《三日間、食べてない。》とだけ…送信した。

    2006-01-14 13:15:00
  • 178:

    理都

    今更、親に頼る気なんて―更々ない。
    啖呵きって出てきた手前、お金を取りに行くなんて出来なかったし、あたし自身したくなかった。
    【カチャ。パタン―‥】
    着信音をサイレントに設定してから、携帯を閉じて、ベッドに放り投げた。

    2006-01-14 13:21:00
  • 179:

    理都

    どうせ、【自業自得】だ、とでも思って、呆れてるのだろう。
    なんと思われたっていい。    
    あたしの居場所は、此処。彼を理解出来るのはあたしだけで、あたしを理解してくれるのは…
    彼しかいないんだから。

    2006-01-14 13:27:00
  • 180:

    理都

    空っぽの胃に、ひたすら、お茶を注ぎ込む。
    「なぁ理都…直哉に、頼んでみよか?」
    龍二が突然、そう言ったのは、さすがにこのままじゃ危ない――。と、思い始めたある昼下がりだった。   
    『直哉に?何を…?』
    てっきり、仕事を紹介してもらうんだと、思った。

    2006-01-14 13:33:00
  • 181:

    理都

    「金…貸してくれって。」龍二が、下を向き、気まずそうに言う。
    『お金って………。アンタは、それでいいん?』

    プライドの固まりのようなアンタも、親友になら、弱いところを見せれるん‥?

    2006-01-14 13:37:00
  • 182:

    理都

    「確かに…連れには、頼りたくないねん。やけど、オカンにも兄貴にも頼られへんし…このままやったら、俺らヤバイやろ!?」   ―――――。
    『…やからって、今のアンタに返すあてはないやろ?返すあてもないのに、直哉に借りれるん?』 

    人を信頼する事の難しさを一番知ってるんは、龍二、アンタやろ?

    2006-01-14 13:46:00
  • 183:

    理都

    『直哉を裏切る結果になったら、一番傷つくんは…アンタ自身やねんで?』     
    あたしは、そうなって欲しくないねん。
    アンタにとって、直哉の存在の大きさは分かってる。口には出さへんけど…アンタは、直哉の事を信頼してる。だからこそ、なかなか頼む事が出来ひんかった。失いたくないから―――。      
    龍二、あたしもな、アンタに直哉の事だけは、裏切って欲しくないねんよ。

    2006-01-14 13:54:00
  • 184:

    理都

    「……でも、ほんなら、どーしたらえぇねんっ!!!このままやったら、餓死してまうねんぞっ…!?」        
    『車、売ろう。』
    「え…………!?」
    『車、また売ったらいいやん。そしたら、食費くらいにはなるやろ?』
    ――自分の口から、こんな言葉が出てくるとは、思いもしなかった。

    2006-01-14 14:10:00
  • 185:

    名無しさん

    2006-01-14 14:17:00
  • 186:

    理都

    今までとは、確実に、あたし自身も、変わっていたのかも知れない。
    「……車て、お前、せっかく買ったのにえーんか?」あたしの言葉に、驚きを隠せない様子の龍二。

    『落ち着いたら、また買ったらいいやん。今は、生活の方が大事やろ?』
    あたしは、笑顔で答えた。

    2006-01-14 14:18:00
  • 187:

    理都

    「理都…ごめんな? ほんまに‥‥ごめん!お前にこんな思いさせる為に、一緒におるわけじゃないのになぁっ………?」
    龍二は、悔しそうに。あたしを抱き締めた。
    体のちっちゃいあたしは、彼の腕の中に、スッポリとおさまる。       『龍二?謝らんとって…?あたしは、大丈夫やから。アンタが傍におってくれるだけで…十分やから。』 腕の中で、あたしがそう言うと、龍二は黙ったまま、あたしの髪の毛を何度も、何度も――――‥
    優しく撫でていた。

    2006-01-14 14:32:00
  • 188:

    理都


    次の日―。
    早速、あたし達は朝から、車を売りに行った。前回の時よりだいぶ安くてショックを受けたけど‥‥とりあえず、今月分の家賃と、食費くらいにはなった。
    『これで、なんとか生き延びれるな〜☆』
    帰り道、笑いながらあたしが言うと、「そうやな。」と龍二も、微笑んだ。

    2006-01-14 14:41:00
  • 189:

    理都

    目に映る、草木は色付き、紅葉が情緒溢れる。
    あたし達は、通り慣れた道を、手を繋いで帰った。 こうやって二人で歩くのがすごく新鮮で、なんだか…懐かしい感じがした。     
    【ダンダンダンダンッッ―】
    階段を駆け昇り、息を切らして、階に辿りつく。  『はぁぁっ…バリ疲れ…』あれ――――――?   ふと、部屋の前の【人影】に気付く‥‥。

    2006-01-14 14:53:00
  • 190:

    名無しさん

    ?

    2006-01-14 15:40:00
  • 191:

    名無しさん

    ????????????

    2006-01-14 17:40:00
  • 192:

    名無しさん

    あ|+〃?

    2006-01-14 20:09:00
  • 193:

    理都

    『お母さ‥‥‥ん?』       
    ドアの前には、両手にスーパーの袋をたくさん持った母が、立っていた。
    なん―――――‥で?      
    「…理都、久しぶり。」 母は、あたしに気付くと、目尻にシワを寄せてニッコリと、微笑んだ。

    2006-01-14 21:54:00
  • 194:

    理都

    『お母さん…なんで、ここにいるん!?なんで場所分かったん…!?』
    あたしは、ただ頭の中がパニくっていた。母に、居場所を言った覚えは‥‥‥ あっ――‥
    《今、何処にいるかだけでもいいなさい!じゃないと…お金なんか渡せへん。》あの時に・・・・・       
    「この子は、自分で言った事も忘れてるん?」
    母は、そう言って、少し呆れたように笑った。

    2006-01-14 22:02:00
  • 195:

    理都

    『でも、なんでっ―……』   
    「あなたが、龍二くん?」   
    あたしの言葉を遮って……母が、隣で呆然と立ち尽くす、龍二に声をかけた。  
    「えっ…?あ、はい…!そうっす。」
    龍二は、動揺を隠せない様子で、返事をした。

    2006-01-14 22:07:00
  • 196:

    理都

    「初めまして。理都の母です。この子が、いつもお世話になってます。」     
    母は、目の前の龍二に深々と… 頭を下げた。
    『ちょっ…お母さん…?やめてよ!』
    あまりにも律儀に挨拶する母が――、なんとなく嫌だった。

    2006-01-14 22:14:00
  • 197:

    理都

    「いや…こちらこそ、お世話になってます。」
    龍二もつられて、軽く、会釈をした。
    『お母さんっ、頭上げてってばっ!!!!』
    あたしは、少し…大きな声を出してしまった。
    その声で、母は、ゆっくりと顔を上げた。

    2006-01-14 22:19:00
  • 198:

    理都

    「これ、持ってきたんよ。三日も食べてないって言ってたから…。」
    顔を上げた母は、両手に持っていた大きなスーパーの袋を覗き込むと、
    「何が好きか…分からなかったから。適当に、買ってきたんやけど…肉とか魚とか、あと、保存出来そうなものもいくつか。あと、これは…生物だからすぐ冷蔵庫に入れてね?」       
    と――、あたしが、子供の頃から大好きな【チーズケーキ】を、差し出した。

    2006-01-14 22:29:00
  • 199:

    理都

    チーズケーキや‥‥‥‥。そんなん、何ヵ月、食べてないかなぁ?
    実家におる時は、なんでかしょちゅう冷蔵庫に入ってて。あたしが好きなん知ってたお母さんが‥‥ 買ってきてくれてたんやろな。

    『うん…分かった。すぐ入れるわ。』
    あたしはそれだけ言って、母が持つスーパーの袋を、受け取った。

    2006-01-14 22:36:00
  • 200:

    理都

    「じゃあ…お母さん、帰るから。龍二くん? 理都と仲良くしてやってね。」    
    母は龍二の方を見て、笑顔でそう言った。
    「えっ…?あ…はい!ありがとうございました。」 龍二は、突然の自分への言葉に、慌てて返事をしていた。

    「じゃあ…理都、またね。何かあったらいつでも電話してきなさいね。」

    2006-01-14 22:47:00
  • 201:

    理都

    母は、そう言うと、廊下を歩き、ゆっくりと階段を降りていった。
    その後ろ姿を、あたしはただ呆然と、見つめていた。    
    「…………理都?」
    ―――――え‥。
    龍二の声で、我に返る。

    2006-01-14 22:52:00
  • 202:

    理都

    「どーしたん!?ボーっとして…。おばちゃん、めっちゃ優しいなぁ!食材、はよ冷蔵庫に入れよや。」 龍二が、あたしの手からスーパーの袋を取ると、ジーパンのポケットの中から、片手で鍵を取り出した。      
    『あっうん…そやな。』
    あたしは、慌てて返事をした。 
    だけど、視線だけは、長く続く廊下の先から――。 まだ、離せないでいた。

    2006-01-14 23:03:00
  • 203:

    まい

    りつチャン強いなぁ。人間的にもめちゃくちゃ好きやわ。ガンバッてね。

    2006-01-14 23:04:00
  • 204:

    理都

    《部屋にあがっていく?》くらい、言えば良かったかな……。     

    フォークに刺さったチーズケーキを口に運びながら、ふと思った。
    《あ、やっぱりおいしい‥‥‥。》
    母が持ってきてくれたチーズケーキは、最近、まともに何も食べてなかったせいか。 格別に、おいしく感じた。

    2006-01-14 23:10:00
  • 205:

    ???

    頑張って?

    2006-01-14 23:14:00
  • 206:

    理都


    まいチャン、ありがとうございます! 読んで頂けて嬉しいですm(__*)m
    この時の彼は、精神的に弱くなっていたので…
    あたしが強くいなきゃと、思っていたのかも知れないですね。

    2006-01-14 23:16:00
  • 207:

    理都


    ???チャン、いつもありがとうございます!励みになります!(。_。*)

    2006-01-14 23:18:00
  • 208:

    理都

    こうして、あたし達は、なんとか生き延びる事が出来た。車を売ったお金で家賃と、光熱費を払った。母が持ってきてくれた食材で、食費もしばらくは、かからない。

    助かった‥‥‥‥。

    この時の本心は、本当に、ただそれだけやったと思う。

    2006-01-14 23:45:00
  • 209:

    理都

    子供だったあたし達は、生活の大変さ、というのを分かっていなくて。
    お金さえあれば生きていけると、思っていた。   だけど、そのお金を稼ぐ為には、仕事をして、働かなきゃいけなくて。
    そうやって、みんな生きているのが当たり前なんだって事を‥‥
    馬鹿なあたしは、すっかり忘れてしまっていた。

    2006-01-14 23:55:00
  • 210:

    理都

    そう、お金は嫌でも、消費される。収入がないと、成り立たない。              
    車を売ったお金は、あっという間に、消費された。  
    そして、冷蔵庫の食材も…あたしの【節約】の努力も虚しく、気付いたら、完全に消費されていた。

    2006-01-15 00:01:00
  • 211:

    理都

    「……なぁ、あと金ナンボ残ってるん?」         
    ベッドに寝転がりながら、台所に立つあたしに、龍二が言った。
    『財布には、二万…くらいかな。』

    財布には、じゃないな。 正確には、これが、あたし達の【全財産】。

    2006-01-15 00:06:00
  • 212:

    理都

    【カタン―‥】
    「ふーん。っつか…また晩飯カレーなん?昨日も一昨日も食ったやんけ…。いい加減、飽きてくるわ。」 テーブルに並べた料理に、龍二が不服そうに言った。『…またって、仕方ないやん。カレーは、日持ちするねんから。』
    《ふーん》って‥‥
    アンタは、この状況を、理解してないん?

    2006-01-15 00:12:00
  • 213:

    龍二

    「日持ちって、たまにはメニュー考えろや。シチューにするとか、カレーうどんにするとか…なんかあるやろ!?毎日毎日カレーばっか食ってたら、胃もおかしなるわ。」
    スプーンをダルそうに持ちながら、龍二は、吐き捨てるように言った。   

    『……ごめん。明日から、考えるわ。』
    あたしは、そう言って、二日間煮込んで熟成されきったカレーを、ゆっくりと口に運んだ。

    2006-01-15 00:20:00
  • 214:

    理都


    近頃、龍二はまたイライラしている。
    お金が無くなってきたせいか、しばらく遊びにも行ってないせいか、理由はハッキリとは分からない。

    だけど、文句やワガママを言ったり、何かと突っ掛かってくる事が増えた。

    2006-01-15 00:25:00
  • 215:

    理都

    心に、余裕がなくなっているんだろう。
    それは、あたしも一緒。   
    だから、少しくらいの我慢なら苦痛にもならないよ?
        

    2006-01-15 00:32:00
  • 216:

    名無しさん

    ????????????

    2006-01-15 00:38:00
  • 217:

    名無しさん

    ????????????????????????

    2006-01-15 00:40:00
  • 218:

    まぢイライラすんなぁ?その男??

    2006-01-15 06:06:00
  • 219:

    理都

    あチャン、ありがとうございます!
    良ければ、ラストまで読んでやって下さい??

    2006-01-15 11:15:00
  • 220:

    理都

    「おいっ!!お前、俺のタバコ知らんか!?」       
    え?タバコ…?        
    『アンタ…全部吸い終わってたやん。』

    灰皿の中には、溢れるくらいの吸い殻がビッシリ。

    2006-01-15 11:21:00
  • 221:

    理都

    「ったく……イライラすんなぁ。」
    そう言うと龍二は、短くなった吸い殻を取り出して、無理矢理 火を付けた。   
    『……食べるものないからちょっと、買い物行ってくるな?』
    あたしは、財布を持ち、その場を立ち上がる。      
    玄関を出る前に、もう一度声をかけたが、彼からの返事はなかった。

    2006-01-15 11:38:00
  • 222:

    理都

    財布を握り締め、早足で駅前のスーパーへ迎う。     
    すれ違う人々を見ては、羨んだり、安心したり。
    そんな自分が、結局、一番惨めに見えたり―――。   

    スーパーに着くと、買い物カゴを持って、店内に入った。

    2006-01-15 12:05:00
  • 223:

    理都

    《カレーは、嫌やって言ってたしなぁ…。》
    食品売場をグルグル回りながら、献立を考える。
    かと言って、日持ちしそうな料理と言ったら、それくらいしか思いつかない…。   
    《あ‥‥‥‥‥‥!》    
    その時、あたしの目には、調理済みのオカズコーナーが目に入った。

    2006-01-15 12:10:00
  • 224:

    理都

    《ハンバーグやぁ……。》   
    調理済みコーナーには、 【温めるだけ】という、ハンバーグが売られていた。  
    《龍二、ぜったい喜ぶやろなぁ…!》
    そう思いながら、ついている値段を見る。            
    一つ、480円かぁ・・・。

    2006-01-15 12:17:00
  • 225:

    理都

    材料を買って自分の手で作るのに比べたら安いけど、二つ買ったら、1000円近くいってしまう…。          
    あたしは、手に持っていた二つのハンバーグを、
    一つだけカゴに入れ、
    もう一つは売場に戻した。

    2006-01-15 12:24:00
  • 226:

    名無しさん

    ????????????????????????

    2006-01-15 12:28:00
  • 227:

    理都

    あたしは、買い物カゴに、石鹸を一つ、放り込んだ。    
    《リンスはまだ残ってたし…洗うんくらい、これで泡立てたら大丈夫やんね!》    
    石鹸で髪は洗った事なかったけど、一人で納得して、そのままレジに向かった。  

    2006-01-15 12:37:00
  • 228:

    理都

    レジで会計を済まし、カウンターの上で、カゴの中の商品を袋に詰める。
    合計、1680円か……。
    《まぁ、これで三日は持つかな…?》
    あたしは、袋を手に持ち、スーパーを出ようとした。その時――。
    《あ…!めっちゃいいニオイする…。》

    2006-01-15 12:43:00
  • 229:

    理都

    いい香りがする方向に目を向けると、スーパーの構内にあった、【パン屋さん】が目に入った。         
    《焼きたてのパンの、めっちゃいいニオイ…!》
    あたしは、フラフラと‥‥パン屋の店内に入った。

    2006-01-15 12:48:00
  • 230:

    理都

    《うわぁぁ…どれも、めっちゃおいしそう……。》    
    パン屋さんのパンは、スーパーに売ってる冷たくて袋詰めされたパンとは違い、ほんとにどれも キラキラ 輝いて見えた。       

    だけど、やっぱり値段もそれなり‥‥‥‥か。

    2006-01-15 12:57:00
  • 231:

    理都

    店内の中で、恐らく、一番大きな形をしたパン。    
    【フランスパン】      
    《あ……これ、お腹いっぱいなりそう!》       
    フランスパンは、その大きな形の割に、他の可愛い物に比べ、値段は安かった。

    2006-01-15 13:11:00
  • 232:

    理都

    あたしは、目の前のフランスパンを一本トレイの上に乗せると、そのままレジへと向かった。

    《早く帰らな龍二待ってるわ………。》          
    パン屋で会計を済ますと、両手いっぱいに荷物を抱えて、早足で家まで帰った。

    2006-01-15 13:15:00
  • 233:

    理都


    休憩します_?

    読んでくれた方がいましたら、ありがとうございました(。_。*)

    2006-01-15 13:17:00
  • 234:

    ???

    頑張って?

    2006-01-15 14:59:00
  • 235:

    名無しさん

    2006-01-15 15:35:00
  • 236:

    理都

    ???チャン、いつもありがとう??

    2006-01-15 16:51:00
  • 237:

    理都

    『ただいま。』
    家に帰ると、龍二はテレビゲームに熱中していた。 「…おーあっ…くそ。」   
    『ご飯買ってきたで。食べるやろ?』
    【ドサ―‥】
    あたしは、荷物を台所の上に置くと、とりあえず家着用のスウェットに着替えた。

    2006-01-15 16:59:00
  • 238:

    理都

    「今日の晩飯なんなん?」   
    ゲームの電源を切り、テーブルの前に座った龍二が尋ねる。
    『今日はな、ハンバーグ買ってきたねん☆アンタ好きやろ?』
    あたしは、自信満々に、袋から買ってきたハンバーグを取り出す。

    2006-01-15 17:05:00
  • 239:

    理都

    「マジで!?ハンバーグとか久々やん!バリうまそうやしっ!!」
    龍二は、子供みたいな顔をして喜んでいた。        
    《ほんま、単純やなぁ‥》あたしは、その姿を見て、思わず笑ってしまった。    
    「あれ?やけどコレ、一個しかないやん。なんで?」

    2006-01-15 17:16:00
  • 240:

    理都

    一個しかないハンバーグに気付いた龍二が、不思議そうな顔をして聞いた。    
    『あ…あぁ、あたしは違うもん食べるから!ほら、冷凍食品もこんなに買ってきたし☆』
    袋の中から、まだ霜が溶け切れていない冷たい冷凍食品を見せた。        
    「…それは?なんなん?」

    2006-01-15 17:24:00
  • 241:

    理都

    「その、袋が無駄にデカイやつ…。」
    え‥‥‥?あっ、
    『これ?これな、フランスパン。スーパーの構内にパン屋あるやろ?いいニオイに釣られて…思わず買ってもたねん。笑』
    あたしは、袋からその無駄に長いパンを取り出して、テーブルの上に置いた。

    2006-01-15 17:30:00
  • 242:

    名無しさん

    ????????????

    2006-01-15 17:41:00
  • 243:

    理都

    「デカッ……っつか、バリ硬そう………!」
    『フランスパンは、硬いもんやで。笑 パン屋のんやからおいしいって☆龍二も食べてみる?』
    あたしは、パンを袋から出して、紙袋のまま、龍二に手渡した。
    「ええわ……。俺、パン嫌いやねん。」      龍二は、それを受け取らず台所に向かうと、ハンバーグを温め始めた。

    2006-01-15 17:51:00
  • 244:

    理都

    結局、あたしは二人分の冷凍食品をいくつか温めて、主食の代わりに、買ってきたパンを食べた。       
    《おいしいのになぁ…。》  
    もともと、パン好きだったあたしは、夕食が冷凍食品とフランスパンだけでも、不満は、なかった。

    2006-01-15 17:56:00
  • 245:

    理都

    翌朝―。
    昼頃に目が覚めたあたし達は、龍二は、買い置きしていたカップラーメンを、あたしは一人、昨日の残りのパンを食べていた。     
    ♪〜♪〜♪
    突然……ベッドの脇に置いてあった龍二の携帯が鳴った。

    2006-01-15 18:07:00
  • 246:

    理都

    『龍二ぃー?電話、鳴ってんでー!?』
    ちょうど、冷蔵庫にお茶を取りに行った龍二を、呼び戻す。
    「お、マジで?誰や〜?」戻ってきた龍二は、お茶を片手に携帯を開き、ディスプレイを見た。
    「あ‥‥光輝くんやん!」

    2006-01-15 18:21:00
  • 247:

    理都

    【光輝くん】を覚えてる人は、いるでしょうか…?    
    以前、元カノを呼んで遊びに行った時の龍二の先輩。   
    那智さんは、学生時代の先輩で、光輝くんは、また違う繋がりの…地元の先輩だった。
    まぁ、簡単に言ったら龍二のお兄ちゃんである雄二さんの、【同級生】だった。

    2006-01-15 18:33:00
  • 248:

    かぉりん

    リッたん?ぉっかめぇッッ★更新待ってたょぉッッ??頑張れぇ?ぃッッ?з?

    2006-01-15 18:47:00
  • 249:

    理都

    かぉりんチャン、お久しぶりデス?読んで頂けてて嬉しいです!(。_。*?)
    レス?は励みになります?ありがとう?=?

    2006-01-15 19:35:00
  • 250:

    理都

    【カチャ―】
    「…もしも〜し!?あっ、お疲れっす!はい。めちゃ久々っすね〜!!」
    光輝くんとは、あれ以来会ってなかったせいもあり、久々の連絡に、龍二は嬉しそうに電話に出た。
    「え?今っすか〜?いや、なんもしてなぃっすよ!」ん‥‥‥?この展開は‥‥嫌な予感がする。
    「えっ…はい!全然来て下さいよ〜!めちゃくちゃ暇してるんで!!笑」

    2006-01-15 20:15:00
  • 251:

    理都

    ガーーーーーーーン↓↓ やっぱり・・・・・
    『ちょっ…龍二、部屋見てみや。汚すぎやろ!?人とか入れへんって…!』
    あたしは、慌てて電話を片手に持つ龍二に、小声で言う。
    「え?大丈夫やって。そんなん気にせん気にせん!」・・・・・おい。
    アンタが気にしなくても、あたしは気にするってば…。

    2006-01-15 20:21:00
  • 252:

    名無しさん

    ????????????

    2006-01-15 20:27:00
  • 253:

    ???

    しおり?

    2006-01-15 20:41:00
  • 254:

    理都

    ?チャン、???チャン、いつもありがとう!(*^_^*)

    2006-01-15 21:30:00
  • 255:

    理都

    「…あ、いや大丈夫っす。うぃっす!んじゃあ、待ってますんで〜!」
    【カチャ―】
    『ちょっ・・なぁ!光輝くん来るん!?』
    「え?おう。近くおるからあと15分くらいで着くってさ。」
    15分って・・・・・

    2006-01-15 22:53:00
  • 256:

    理都

    『アンタ、なんでいっつもそんな勝手なん…!?あたしスッピンやし、髪もボサボサやし、部屋も台所も…見たら分かるやろっ!?』寝起きやし、人なんか呼べる状況やないのくらい理解出来るやん‥‥。
    「だからぁ、そんなん誰も気にしーひんって。部屋なんかいつも汚いやんけ。」『……っ、そーゆう問題やないやん!!』      
    ほんまに、嫌。こーゆうのは、ほんまに・・・
    女と男の【違い】。アンタは、分かってるん?

    2006-01-15 23:02:00
  • 257:

    名無しさん

    ????????????????????????

    2006-01-15 23:27:00
  • 258:

    理都

    龍二はいつもそうやった。    
    一緒に住んでからだって、夜中でも平気で友達を呼ぶし、あたしがお風呂からあがったら、いきなり誰か、来てた日もあるくらい。 《え…なんでっ?人が、お風呂入ってんねんで!?》   
    その度に、口論になった。だけど、龍二は、
    《呼びたきゃ、お前も呼べばええやん!》
    と、いつも、悪怯れもなく答えるだけだった。

    2006-01-15 23:39:00
  • 259:

    理都

    『いい加減にしてよ……。あたしの事とか、ちょっとは気使ってよ……?』      
    光輝くんが苦手なのも、理由の一つだったのかも知れない。それは、以前から龍二にも言っていたから。    
    「はぁ…お前もいい加減、慣れてくれや。俺の先輩やで?見た目イカツイだけで恐ないやろ…?」    恐いとか、恐くないとか、そーゆう事じゃないのに

    2006-01-15 23:49:00
  • 260:

    理都

    『もう、ええわ。』
    あたしは、そう言って龍二から背を向けると、化粧ポーチを手に取った。
    ………さすがに、眉毛だけは書いとかんとな。      
    「ったく、なに機嫌悪なってんねん。気悪いなぁ。」  
    《気悪いんは、どっちやねん・・・・。》

    2006-01-15 23:57:00
  • 261:

    理都

    イライラを隠せないまま、簡単に化粧をして、髪の毛を水で濡らしてから、部屋に散らばるゴミを拾って、手際よくゴミ箱に入れる。      
    【ピンポーン―――】
    あ・・・その時、部屋のチャイムが鳴った。
    「おっ、光輝くん来たみたいやな!」
    龍二は、ダボダボのスウェット姿のまま、玄関へ向かった。

    2006-01-16 00:23:00
  • 262:

    名無しさん

    ????????????

    2006-01-16 00:56:00
  • 263:

    名無しさん

    ????????????

    2006-01-16 01:28:00
  • 264:

    名無しさん

    ????????????????????????

    2006-01-16 01:36:00
  • 265:

    理都

    【ガチャッ――】
    「あ、お疲れっすー!笑 マジ久々っすね☆入って下さい入って下さい!」
    「うぃーす。お前久々やなぁ。元気してたかぁ?」

    玄関の開く音と一緒に、少し懐かしい光輝くんの声が聞こえた。

    2006-01-16 02:20:00
  • 266:

    理都

    「まぁ〜、ぼちぼちっすね。最近、ダラダラっすけど!」
    「なんやお前、仕事どーしてん?続けてんかぁ〜?」「や〜それが…色々あったんすよ〜。これまた。」
    「はぁ?笑 色々ってなんやね――、……お、りぃ!久しぶりやんけっ!」     
    『あ…お久しぶりです。』

    2006-01-16 02:27:00
  • 267:

    名無しさん

    あ|+〃?

    2006-01-16 12:15:00
  • 268:

    はよ?

    2006-01-16 16:42:00
  • 269:

    名無しさん

    ????????????????????????

    2006-01-16 16:46:00
  • 270:

    理都

    「なんやぁ、りぃお前スッピンちゃぅん?スッピンやと小学生みたぃやな。笑」   

    は・・・?
    しょっ…小学生ぃぃぃ・・!?
    アリエン………(;´c_` ?)

    2006-01-16 23:07:00
  • 271:

    名無しさん

    ????????????????????????

    2006-01-16 23:13:00
  • 272:

    理都

    『いちぉ・・・化粧してますよ。』           
    童顔ってこと、気にしてんのにな……。          
    「あははっ!小学生とか!お前、痛いとこつかれてるや〜ん!笑」         
    ・・・・は?

    2006-01-16 23:29:00
  • 273:

    名無しさん

    ????????????

    2006-01-16 23:32:00
  • 274:

    理都

    ↑略すみません?

    2006-01-16 23:32:00
  • 275:

    理都

    「光輝くんっ、こいつコレでもメイクしてるんで〜!いつもが濃いだけっすよ。笑」
    「あっ、そぅなん?髪もストレートやし、いつもとイメージちゃうもんなぁ。」「…ストレートやと、小学生ってかヤンキーみたいしょっ!?」
    「あははっ、確かにスウェットやから尚更なぁ。」   

    ・・・・・ヤンキー?

    2006-01-16 23:43:00
  • 276:

    理都

    「おいっ理都…!?お前、何険しい顔してんねん。そんな顔したら、更にヤンキーやぞっ!笑」        

    ・・・・イライラする。  
    ・・・・急に来たんは、どっちなん?    

    2006-01-16 23:49:00
  • 277:

    理都

    『……ちょっと、コーヒー入れてくるわ。』         
    あたしは、表情を変えずにその場を立ち上がった。    
    「おいっ、理都。」     

    2006-01-16 23:54:00
  • 278:

    理都

    …………        後ろで龍二が呼んでいたけど、あたしは、振り返らずに台所へ向かった。      

    『はぁ。』         
    なんで、あたしが笑い者にされなあかんのかな。

    2006-01-17 00:01:00
  • 279:

    理都

    ヤカンの熱湯をカップに注ぐと、コーヒーを入れ混ぜて、一気に飲んだ。
    『………つっ。』      
    ――こんな、些細な事で、イライラしてる。      
    あたしが、おかしいん?

    2006-01-17 00:09:00
  • 280:

    理都

    龍二が最近おかしいのは、心に余裕がないからだと、思ってた。
    イライラしたり、何にでも突っ掛かったり。
    あたしは、それを理解してるから。
    いつも、彼の言葉に笑って答えてた。     

    2006-01-17 00:14:00
  • 281:

    理都

    『……痛っ。』         
    …………治まってたのに。   
    ………胃が、痛い。           
    ……痛くて、倒れそうや。

    2006-01-17 00:19:00
  • 282:

    理都

    あたしは、そのままキッチンの床に、座り込んだ。     


    気付かなかった。

    2006-01-17 00:22:00
  • 283:

    理都

    気付いて、いなかった。    


    余裕がなくなってるのは、アタシ―――?

    2006-01-17 00:25:00
  • 284:

    理都

     
    略何度も、すみません。 気を付けます。

    2006-01-17 00:26:00
  • 285:

    理都

    「…おいっ!お前何してるん?」
    『え‥‥?』         
    キッチンに入ってきた龍二の声で、我に返った。
    『あ…ごめん。コーヒー飲んでたら、また胃が痛くなって。』

    2006-01-17 00:30:00
  • 286:

    理都

    「胃…?治ったんやなかったん?ってか、コーヒー俺らのも入れてや。」
    『あ、うん…分かった。』  
    「俺の砂糖いらんから。」   
    あたしは、食器棚からカップを二つ取出し、お湯を注いだ。

    2006-01-17 00:36:00
  • 287:

    理都

    「おう、サンキュー☆りぃ気きくやんっ!」
    『コーヒーしかないですけど…。』
    「えーよえーよ。ちょうどコーヒー飲みたい気分やったし。笑」

    ―――光輝くんは、思ってるより嫌な人ではないのかもしれない…。

    2006-01-17 00:41:00
  • 288:

    理都

    なんやろう。
    見た目だけで判断するわけじゃないけど、話し方とか雰囲気とか。
    一見、すごく【軽薄そう】に見える。
    だけど、本当は、違うのかもしれない…ふと思った。

    2006-01-17 00:46:00
  • 289:

    名無しさん

    ???????????????

    2006-01-17 01:31:00
  • 290:

    理都

    「ってか、光輝くんコレ見て下さいよっ!めちゃくちゃ渋なぃっすか!?」
    「おぉー…☆なかなかえぇホイル使っとんなぁ!」     
    その後、龍二と光輝くんは専門雑誌を見ながら、車の話でだいぶ盛り上がってる様子やった。        
    車とか…分からんしな。

    2006-01-17 02:11:00
  • 291:

    理都

    車に詳しくないあたしは、いまひとつ二人の話に入り切れず… 一人で、携帯のテトリスをする事にした。   
    《♪ピロ〜ピロ♪》
    テトリス独特の音楽が、部屋に響く………。     
    「っつか、何!?誰よ? テトリスやってんの。笑」

    2006-01-17 02:20:00
  • 292:

    理都

    『……えっ!?』      
    「お前、隅の方で音だけしてるし。淋しいって。笑」――声をかけてきたのは、光輝くん。
    『あ、だって、話いまいち分からへんから…。』  「…あぁ!悪い悪い。話夢中になってもてたなぁ。車は男のロマンやからなっ。話し始めたら…そのまま日変わってまうわ。笑」    
    『……どんだけやねん。』あたしは、思わず大袈裟な光輝くんの言葉に、笑ってしまった。

    2006-01-17 02:42:00
  • 293:

    理都

    「そういや龍、あのお前の元カノよ。メール返ってこんねんけど。笑」      
    ―あ、カヨちゃんの事や。    
    「…えぇ!マジっすか!?アイツ〜今から電話して言いますわ。」
    「いや、せんでええって。忙しいゆうとったし、しゃーないやろ。」

    2006-01-17 02:49:00
  • 294:

    理都

    「でも…光輝くん、気に入ってたんちゃいます!?」「…気に入ってたってか、まぁ、確かにええ子はええ子そうやったけどな。向こう学生やし、色々事情もあるやろうしなぁ。」

    カヨちゃん… やっぱりメール返してなかったんや。  
    「事情あったって、メールくらい返せますって。俺、カヨに言いますわ!」

    2006-01-17 02:55:00
  • 295:

    理都

    『ちょっ…龍二っ!?やめときぃな!』
    ……カヨちゃんにだって、考えがあるんやし。
    「はぁ?なんでやねん。メールくらい返せるやろ。」『……カヨちゃんの学校、めっちゃ進学校やろ?やから勉強とか…大変かも知れへんやんっ。』
    「アイツ、そんな優等生ちゃうから。ちょぉ理都、電話取ってや。」

    2006-01-17 03:04:00
  • 296:

    理都

    『やめぇなっ!カヨちゃんの気持ちも……考えたら?アンタ…なんか知らんけどすごいエラそうよな!?元カノやからって、そんな態度取るもんちゃうやろ?』    
    龍二のカヨちゃんに対する態度は…始めから、どうも不信感が取り払えない。   
    「お前、いきなりなんやねん?…何、突っ掛かってきてるん?」

    2006-01-17 03:12:00
  • 297:

    理都

    『……突っ掛かってるワケちゃうわ。』         
    だって、カヨちゃんに対する龍二は‥‥‥‥すごく、【嫌な男】に見えるから。   
     
    「…おいおい、お前ら喧嘩すんなって!りぃもそない怒んな…?なっ? 龍、俺が電話せんでえぇ言っとんやからせんでえぇねん。」

    2006-01-17 03:21:00
  • 298:

    名無しさん

    ???????????????????

    2006-01-17 06:28:00
  • 299:

    名無しさん

    ぁげ???

    2006-01-17 09:34:00
  • 300:

    名無しさん

    ????????????

    2006-01-17 15:36:00
新規レスの投稿
名前 (8文字まで)
E-mail
必須本文 (750文字まで)
━続・傷跡━を見ている人におすすめの掲示板

スレッドタイトルを対象とした検索ができます。
※スペースのあり、なしで検索結果は異なります。