-
夜遊び夜遊び
-
お水お水
-
ホストホスト
-
風俗風俗
-
ビューティビューティ
-
ファッションファッション
-
悩み相談悩み相談
-
モデルモデル
-
芸能芸能
-
雑談雑談
-
食べ物・グルメグルメ
-
生活生活
-
恋恋
-
インターネット・ゲームネット・ゲーム
-
ギャンブルギャンブル
-
過去ログ倉庫過去ログ倉庫
-
運営運営
■愛しき人■
-
1:
向日葵
短編ですが、実話交えて書いて行きます。読んでくれたら嬉しいです?
2007-05-14 16:47:00 -
21:
名無しさん
?
2007-05-16 16:30:00 -
22:
―もしも、こんなあたしを本気で思っていてくれてるなら…本当の事を、話してもいいかもしれない。11歳で、母親に捨てられた事も、親戚のおばさんに邪険にされた事も、年の離れた妹が、孤児院で生活している事も。そして、あたしは、最低な方法で小遣い稼ぎをしてきた事も…―" " "07/05/16 17:21
2007-05-16 17:21:00 -
23:
向日葵
―あたしの全てを話しても、この人は変わらず、あたしを必要とし、好きと言ってくれるのだろうか…― 『そろそろ話してくれてもええんちゃう?俺は何を聞いても気持ち変わらんで』 「簡単に言わないで」 『…分かった。お前から話してくれるの待つわ。』 洋介は、部屋を出ていった。 やっぱり言えなかった。生まれてきて15年、あたしは人に気持ちを伝えた事なんてない。きっと、同情され、哀れな目を向けられるだけ。そう思っていたから。それでも、洋介には、言えるような気がした。洋介なら、分かってくれるかもしれない、と。洋介が、あたしにいつもくれる笑顔の裏には、どこかあたしと似ているものがあった。 だけど、やっぱし言えなかったのは、きっと、洋介に嫌われたくなかったからだろう。 どうでもいい、と思いながらも、あたしは、洋介に引かれていたから。 きっと、この気持ちが、愛しい、という感情だと感じたから。
2007-05-16 17:34:00 -
24:
向日葵
―愛しい…― あたしの心の中に、初めて生まれた感情。 だけど、この感情をあたしはうまくコントロールする事が出来なかった。 自分の過去も話せず、ただただ洋介に対しての罪悪感や嫌悪感が、次々に生まれてくる。
2007-05-17 12:51:00 -
25:
向日葵
―吉野美鈴18歳、夏― あれから、3年の月日が経った。洋介とは、喧嘩する事も無く、だけど、さほど仲良くもなかった。 それは当たり前だ。 洋介と暮らし初めて3年の月日が流れたが、洋介があたしの事でしっているのは、あたしの歳と、名前。そして、あたしの性格。 洋介は、今だにあたしの過去を知らない。
2007-05-17 12:56:00 -
26:
向日葵
『美鈴…俺なぁ、先輩に告られたわ。』 「そぉなんだ。で、どうするの?」 『付き合う事にする。』 洋介は、何かをふっきったようにそう言った。 思ってもいなかった。 いつもなら、冗談ぽく、どうしよ〜かなぁ、と、あたしの顔色を伺うのに、今回は、真剣な眼差しで、あたしを突き放すかのように、言った。 『別れよ。もう疲れたわ』 その一言は、鋭く尖った刃物よりも、鋭く、あたしの心を簡単に、そして確実に、深く引き裂いた。
2007-05-17 13:05:00 -
27:
向日葵
「そう。今までありがとね。おじさん達にも挨拶しなきゃ…」 『ええって。』 「そんなに早く出ていって欲しいの?心配しないで。すぐにでも出ていってあげる」 『そうして。』 彼はあたしに背を向けベットに横たわった。 その背中を見るのは凄く滑稽で、まるで自分を見ているかのようだ。 ―彼は、3年間もの間、あたしの背中を、こうして見続けてきたのだろうか。何かを言いたくても、言葉が見つからない複雑な気持ち。身がキリキリ痛むような、まさにこんな気持ちで、きっと、ずっとずっと、ずっと…あたしを見てきたのだろう―
2007-05-17 13:15:00 -
28:
向日葵
―洋介…あたし、気付いたの。あなたが、すっごく好き。愛しい…。そんな言葉が言えたら、どんなに楽だろう。ねぇ、洋介。あたしの傍にいて…― 心の中で、幾度も、幾度も、洋介の背中に話しかける。だけど、そんな心の声なんて、聞こえるはずは無かった。 あたしはきっと、この瞬間を、いつになく、後悔するだう。何度も何度も思い出しては、何度も何度も後悔するだろう。
2007-05-17 13:26:00 -
29:
向日葵
荷物を詰め終わったあたしは 「ありがとう。ぢゃあね」 と、彼に言い残し、前田家を後にした。 大きな、立派の門から1歩外に出るだけで、ぞっとした。 あたしは、洋介と暮らした3年間、仕事もしていから、ある程度の貯金はある。だけど、怖かった。 これから先は、誰があたしを守ってくれるのだろう。誰が、あたしの支えになるのだろう。 知っている道のはずなのに、全く知らない道を歩いているかのようだ。 あたしは目頭が熱くなるのを感じると同時に、頬に、冷たいモノが流れた。
2007-05-18 11:39:00 -
30:
向日葵
この時に流した涙は、明らかに3年前の涙とは違った。 独りが寂しいのは、独りだから寂しいんじゃない。 誰かといる、幸せを知ったから。 独りが怖いのは、独りだから怖いんじゃない。 誰かといる、安心感を知ったから。 涙を流すのは、悲しいからじゃない。 誰かといる、温もりを知ったから。 あたしはきっと、これから先、今までよりも、もっと、もっと、人間らしく生きられるだろう。
2007-05-18 11:52:00