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◆黄昏の赤◆

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  • 1:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    この街の月は赤く濁っていて気味が悪い。
    赤い光が街を益々汚れたように見せる。
    あたし達みたいな人間には美しい檸檬のような月明かりを望む事すら贅沢な事なのかもしれない。

    2007-05-28 23:54:00
  • 224:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    「…………そんなわけない」                  
    「…………何回も刺した……………………………………………血がいっぱいでて…………………………動かなく……なるまで………刺し……」              
    「………子供の力だ、俺が見つけた時には、まだ生きていたんだ」               
    「……あたしが殺した……」                   
    「お前にはすまない事をした。人として医師として、許されない事をした。」

    2008-03-05 04:57:00
  • 225:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    後ろによろけると壁に背が当たって、そのままもたれ掛かろうとしたのにぐにゃりと床に尻餅をついた。                       
    「…意味がわかんない、ドクター」                            
    ドクターは祈るような格好でテーブルに突っ伏して動かない。泣いている。                    
    「…助けようと思えば助かったんだ。………だが…助けなかった。」

    2008-03-05 05:03:00
  • 226:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    頭の中は酷く鈍く動いて、ドクターの言葉が右から左へと流れていくだけだった。強く殴られた直後のように耳鳴りのようなものが脳内に反響する。                  
    「……お前には本当に済まない事を……………お前が心に傷をおっているのを知っていたのに…お前が気づかないのをいいことにそのままに…………お前はベスに似ているから…つらくて…最近は顔もあまり合わせられなかった」                        

    2008-03-05 05:13:00
  • 227:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    なんだか混乱している。
    お母さんはあたしが殺したんじゃない?
    ドクターが殺した?
    ドクターは傷ついたお母さんを見殺しに?
    あたしのことは助けたのに?

    2008-03-05 05:17:00
  • 228:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    のそりと立ち上がって力の抜けている足をドクターの方へ向ける。体の緊張はもう収まっているのに、なんだか肌がビリビリ強張っている。
    うなだれているドクターの肩のあたりのシャツを掴む。膝をついてドクターの耳元に近づく。                    
    「母さんを愛してなかったの?」             
    「………愛していたよ。だから…助けなかった。助けられなかった。」

    2008-03-05 05:24:00
  • 229:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

                               
    「もう殺してくれって言ったんだよ、彼女が」                                         
    優しい、優しい、ちょっと情けない、ドクター。
    好きな女の言うことみんな聞いてしまうような人。あなたがそんなに苦しむ必要はないのに。

    2008-03-05 05:29:00
  • 230:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    「あたしの事お母さんが頼んだの?」                   
    「…アンジュの事を頼むと言われた………それに………罪滅ぼしだと思った。」                           
    お母さん……優しい、優しい、弱い人。

    2008-03-05 05:32:00
  • 231:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    どうしてみんなしてこんなに苦しまなくてはならなかったのだろう。                       
    大きな背を丸めてドクターは泣いている。ずっと苦しんでいたんだ。
                                       
    「泣かないで、ドクター…」                       
    ドクターの頭を抱いた。お母さんがあたしにしたように。あたしがアメにしたように。あたしの涙でドクターのシャツの襟口が濡れて色が変わった。

    2008-03-05 05:42:00
  • 232:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    更新分>>229-238

    2008-03-05 05:44:00
  • 233:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    >>238
    「ふーん…じゃあアンジュとドクターは共犯だ」                               
    アメは話しを聞いてもさしてなんの感慨も抱くことなく世間話のような調子で言う。                     
    「………やめてよ」          
    ドクターはあたしを悪くないと言った。けれどあたしがした事がなければ母は死ななかった。どのみち重度の薬物中毒だったらしくあの時死んでいなくても今生きていたかはわからないけど。    

    2008-03-12 01:56:00
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