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◆黄昏の赤◆

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  • 1:

    緋恋◆lZf.ArgVp2

    この街の月は赤く濁っていて気味が悪い。
    赤い光が街を益々汚れたように見せる。
    あたし達みたいな人間には美しい檸檬のような月明かりを望む事すら贅沢な事なのかもしれない。

    2007-05-28 23:54:00
  • 314:

    主◆lZf.ArgVp2

    「ようこそ!メリークリスマース!!」       
    それはちょっとないんじゃないかというむちゃくちゃな挨拶をしたスミトモはひと目見てわかる程はしゃいでいる。
    そんな彼は初めて見るスーツ姿で。はだけた胸元と派手なシャツはいかにもチンピラだったがレイチェルは嬉しそうだ。
    荘厳なゴシックの長くて狭い廊下は二人しか横に並べない。
    前を歩くスミトモとレイチェルはとにかく楽しそうだ。ぴったりスミトモに腕を組んで寄り添うレイチェルは頭に白い薔薇を飾っているせいか花嫁のようだ。

    2008-04-25 11:06:00
  • 315:

    主◆lZf.ArgVp2

    「……結婚式みたいに見えるかな?」         
    この間のレイチェルの声が頭をよぎる。
    もう一度スミトモとレイチェルを見つめた。        

    …うん、レイチェル…見えなくもないよ。

    2008-04-25 11:14:00
  • 316:

    主◆lZf.ArgVp2

    いつか本当のヴァージンロードを通って、スミトモも隣りでいきいきと笑うレイチェルの姿が見えた気がして。
    レイチェルが憎まれ口を言いながらあたしにブーケを渡す。

    そんな白昼夢。

    2008-04-25 11:20:00
  • 317:

    主◆lZf.ArgVp2

    「何笑ってるの?」
    「……秘密」             
    誰かに話したりしたら口からでた瞬間に幼い夢は消えてしまいそうな気がした。
    シャボン玉のようにパチンと跡形もなく。

    2008-04-25 14:10:00
  • 318:

    主◆lZf.ArgVp2

    レイチェルがうるさくする前から見られてはいるんだけど。
    アメは白っぽいグレーの細身のカジュアルなスーツをドレッシーに着こなしていたし、スミトモはスミトモでチンピラセンスが漂っているものの野良猫のようなしなやかな身体を包む黒いスーツはスミトモを色っぽく見せていた。
    丁度黒い格好のあたしとスミトモと白い格好のアメとレイチェルは四人掛けのテーブルにオセロの始めのように並んで打ち合わせでもしてきたようで。

    2008-04-27 11:42:00
  • 319:

    主◆lZf.ArgVp2

    「……なんかすっごく見られてない?!も〜お前がうるさいから!!!!それともなんか俺へん??」
    豪華なレストランに自分が誘った癖にソワソワしだすスミトモ。あたしも人のことはいえず、さっきからお尻のあたりがムズムズするような気がして仕方がない。
    「なんで?気分いいじゃん。アンジュとレイチェルが可愛いからだよね。誰もお前の事とかみてないし」
    「そっか」とスミトモは照れたように笑い、「そうそう」とアメは続けた。そのやり取りにレイチェルが笑い、テーブルにはシャンパンが運ばれてきた。

    2008-04-27 11:52:00
  • 320:

    主◆lZf.ArgVp2

    「…とりあえず」       
    メリークリスマス!!誰からともなくグラスを合わす。

    2008-04-27 12:05:00
  • 321:

    主◆lZf.ArgVp2

    「…今日は俺の昇進祝いに来て貰ってありがとうな」
    わざとらしい咳払いを一つして、スミトモは急にあらたまった挨拶をした。
    「あっそうなんだ」

    運ばれてきたオードブルに夢中になるあたしと「へー」と気のない素振りを隠すことさえしないアメはレイチェルに「その髪型可愛いね」などと話し掛ける。

    2008-04-27 17:48:00
  • 322:

    主◆lZf.ArgVp2

    「………お前らなあ」

    スミトモは正式に今いる組織のファミリーに迎え入れられる事になったらしい。なんでもスミトモの年齢では異例の事なんだとか。
    「じゃあこれから毎回ここはスミトモの奢りということで」
    「いやいや無理だから!」

    2008-04-27 17:51:00
  • 323:

    主◆lZf.ArgVp2

    レイチェルだけは正面のスミトモを見つめながらうんうんと頷いて真剣に話を聞いている。
    その笑顔はなんだか寂しそうで、無理してはしゃいでいるようにも見えた。
    今日だけはクリスマスだからと酒を飲む事を許されたはずなのに、彼女のグラスのシャンパンはなかなか減らない。
    ホワイトの地にパールとクリアのストーンがあしらわれたロマンチックなデザインのレイチェルのネイル。ネイルの上できらめくストーンは人知れず流した涙のようにみえた。

    2008-04-27 18:01:00
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