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  • 1:

    由里aya

    ――2005年7月20日――元気な男の子が産まれた ―名前は、「誠」
    パパから貰った大切な名前パパ。         誠は6ヵ月になったよ――

    2006-02-08 03:12:00
  • 600:

    名無しさん

    ?

    2006-06-02 01:13:00
  • 601:

    名無しさん

    泣いた

    2006-06-02 20:51:00
  • 602:

    名無しさん

    ??

    2006-06-02 21:37:00
  • 603:

    名無しさん

    2006-06-03 03:34:00
  • 604:

    名無しさん

    (:_;)

    2006-06-03 23:30:00
  • 605:

    名無しさん

    >>1ー100 >>101ー200 >>201ー300 >>301ー400 >>401ー500 >>501ー600

    2006-06-04 01:29:00
  • 606:

    名無しさん

    アゲ

    2006-06-05 06:25:00
  • 607:

    カォリ

    アゲ?

    2006-06-07 01:08:00
  • 608:

    名無しさん

    あげます

    2006-06-08 18:06:00
  • 609:

    由里

    今から更新します。

    >>596

    2006-06-08 18:18:00
  • 610:

    由里

    私は遺影と、まだ納骨していない白いカケラの信人をみてジワジワ「信人の死」を実感していく。

    「辛く、苦しい時に一緒にいてほしいのに……まこと……………。」

    2006-06-08 18:19:00
  • 611:

    由里

    どんなに明るく振る舞おうとしても、どんなに平気な顔してるようにみえても、心の中は真っ暗な暗闇だった。立ち直ったはずやのに…。約束したのにな……。

    2006-06-08 18:19:00
  • 612:

    由里

    と、そこにインターホンが鳴る。
    ……理香だった。


    仏壇のまえに座り込む私をみて悲しそうな目をしている。

    2006-06-08 18:21:00
  • 613:

    由里

    「由里…おかえり」

    「うん………」

    私は言葉が出なかった。

    2006-06-08 18:21:00
  • 614:

    由里

    「……ゆり、あたし子育て協力するからな……?何でもいってな……?由里は一人ちゃうからな!あたしがいつも側に、おるからな…!?」
     
    理香は必死に自分の気持ちを伝えてくれた。

    2006-06-08 18:22:00
  • 615:

    由里

     
    「……………」
     
     
    私の頬を大粒の涙が流れる……。

    2006-06-08 18:24:00
  • 616:

    由里

    「理香…本間にありがとう……。あり…がと…う…」

    「……何を…今更★アンタの事はなんでも知ってるし、いろーんな事乗り越えてきたやんか★あたしがずっと面倒みたるからッッッ★★それと信人の事忘れたりせんでいいと思うで!いつも由里の一部となってた信人なんやし。今も一心同体!赤ちゃんと由里の事見守ってくれてるんやからさッッッ★ほら、沙菜があたし等の中に生きてるのと同じやで…?」
    理香は明るくも、悲しげに言った。

    2006-06-08 18:26:00
  • 617:

    由里

    「うん………そうやな…由里が元気無かったら…信人も沙菜も…怒る…よな…」

    理香と話してると、いつも励まされる。
    私の心友とよべる人は理香だった。

    2006-06-08 18:29:00
  • 618:

    由里

    【ありがとう…
    理香が辛いとき何もしてあげれないのに、ごめんな……?ほんまありがとう…】

    2006-06-08 18:30:00
  • 619:

    由里

    それから私達は信人に手を合わせ、リビングに向かった。
    お母さんがお茶を入れてくれて3人で話した。

    2006-06-08 18:33:00
  • 620:

    由里

    「赤ちゃん、名前何にすんの??」
    お母さんが聞いて来た。

    「まだ考えてないなぁ…どーしようかなぁ???」

    2006-06-08 18:42:00
  • 621:

    由里


    前から信人と決めていたのは女の子の名前ばっかりで、男の子の名前は、なかなか決まらなかった。

    2006-06-08 21:01:00
  • 622:

    由里

    理香が張り切って「うーん…夏生まれやから、海ってかいてカイは??!」って。
    結構ベタやな★(笑)ってお母さんと笑った!

    2006-06-08 21:02:00
  • 623:

    由里

    お母さんは「お母さん昔から創って言う字すきやねん!ハジメってどう???!」
    ってまた張り切ってた。

    2006-06-08 21:02:00
  • 624:

    由里

    「ウーーーーーーーーン…………」
    私はすごく悩んだ。

    結局その日は決まらず、赤ちゃんをお風呂に入れたり授乳したりと、慌ただしく時間が過ぎていった。

    2006-06-08 21:05:00
  • 625:

    由里

    【信人。名前めちゃめちゃ悩んでるねん……何がいい???カッコイイ名前…でも、赤ちゃん、かわいらしい顔してるんやけどなぁ…信人やったら、なんて言ったかなぁ……?】

    2006-06-08 21:05:00
  • 626:

    由里

    赤ちゃんを寝かして、かばんの中から“最初で最後の手紙”を取り出す。

    一枚目を読み終え、二枚目に差し掛かろうとした時、一枚目の便箋が下にパサッッッが落ち、裏返った。

    「あーあ…」と、拾った時…。そこに書かれた文字をみつけた。

    2006-06-08 21:14:00
  • 627:

    由里


    《優しい・優》
    《誠実・誠》

     

    2006-06-08 21:17:00
  • 628:

    由里

    一瞬、目が点になった。

    「コレ…名前………??優しい誠実な子になってほしいって事……?」

    2006-06-08 21:17:00
  • 629:

    由里

    私は名付けの本を、ぺらぺらめくり、「優」を探す。ほかにどんな読み方があるか調べた。
    ゆ・ゆう・やさしい・と書いてある。
    次に「誠」
    せい・まこと・と書いてある。

    2006-06-08 21:22:00
  • 630:

    由里

    「組み合わせると、ユウセイ……ん…?マコトとも読むんよな。。誠実のセイでマコト…………」

    ……しばらく悩んだ。

    2006-06-08 21:23:00
  • 631:

    由里



    「………うん…マコトにしよう…。」

     

    2006-06-08 21:29:00
  • 632:

    由里

    最後に書き綴られた、文字。それは、父から息子に宛てた最後のプレゼントだった。そこから一文字もらい、私は、『誠』と名付けた。
    「今日から、あなたの名前は誠クンやで…☆パパの分まで、一緒に頑張って生きて行こうね…?」

    スヤスヤ眠る誠に話し掛けて、ソッと布団をかけ、少し私も隣で眠った。

    2006-06-08 21:32:00
  • 633:

    由里

    夢を見た。
    信人が「ありがとう」って言ってた…
    きっと誠って名前気に入ってくれたんやろな…

    2006-06-08 21:35:00
  • 634:

    由里


    【信人……由里は、夢の中で信人に会えるだけ幸せや。毎日とはいわへんから…たまにはでてきてや?】

    2006-06-08 21:43:00
  • 635:

    由里

    翌朝、家族に名前を言うと大賛成してくれた。

      命名・誠(まこと)

    誠実で、優しく、人に信用される人になりますように。

    2006-06-08 21:45:00
  • 636:

    由里



    その2日後。
    信人の骨を納骨した。

    2006-06-08 21:45:00
  • 637:

    由里

    誠をお母さんに預け、私だけむこうの親戚に混じって行った。

    綺麗な景色の見える所のお墓…きっと夜景が綺麗やろうな。

    2006-06-08 21:47:00
  • 638:

    由里

    【信人、夜景好きやったからうれしいんちゃぅ…?でも怖がりやからなぁ!暗い所はビビって、由里の服掴んでたもんな!少し淋しいけど、すぐに来るから待っててな……?】

    私は手を合わせ、目をつむり信人の笑顔を思い出していた。

    2006-06-08 21:48:00
  • 639:

    由里

    「由里ちゃん…」

    義母が、か細い声で私を呼んだ。
    「おかあさん…」

    義母の顔はやつれていた。

    2006-06-08 21:53:00
  • 640:

    由里

    「由里ちゃん……ごめん…ね……?許して…ね……?不安…よね……?本当…に…勘忍したってね……?ほんま…にあの子は…ゥッ……あかん…子…やなぁ……」
    義母は、涙が枯れていた。泣いてるのに、涙が出ていなかった。
    よっぽど泣いたんだろう。

    2006-06-08 21:54:00
  • 641:

    由里

    「お義母さん…信人は…あかん子違いますよ……最後まで、由里達を…守ってくれたんです……………」

    我が子を失う哀しみは、痛い程よくわかる。
    きっと私より辛く、深い悲しみに陥ったと思う。

    2006-06-08 21:56:00
  • 642:

    由里

    一生懸命産んで、悪戦苦闘しながら子育てをし…
    可愛い我が子だから出来ること。
    我が子だからこそ、自分を犠牲にできる。
    何歳になっても、我が子は我が子。
    きっと、義母は「代わりに死ねれば、どんなに良かったやろう」と、もがき苦しんでいる。

    2006-06-08 21:56:00
  • 643:

    由里

    私も、今ならその気持ちがわかる。


    義母は生き甲斐を無くし、ただぼーっとお墓を見つめていた。

    2006-06-08 21:57:00
  • 644:

    由里

    私は掛ける言葉が、見つからなかった…。

    その、小さくなった背中を見ると胸が苦しくなってしまった……。

    2006-06-08 21:59:00
  • 645:

    由里

    「お義母さん……うちに、赤ちゃん見に来てあげてください…名前、誠にしたんです………」

    私にかけられる唯一の言葉だった。

    2006-06-08 22:14:00
  • 646:

    由里

    「名前……マコトに……?ウッ……ゆりちゃん…ありがとう……ね…?ゥッッッ…」

    私は何も話せなくて黙り込んでしまった…。

    2006-06-08 22:15:00
  • 647:

    由里


    そしてしばらくしてから私達は、信人にお別れをし、うちへ向かった。

    2006-06-08 22:15:00
  • 648:

    由里

    今日はここまでにします☆★>>610-647
    あげてくださった方・読んで下さった方ありがとうございました★

    2006-06-08 22:22:00
  • 649:

    名無しさん

    アゲ

    2006-06-09 00:12:00
  • 650:

    名無しさん

    涙止まらへん。。

    2006-06-09 04:36:00
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