-
夜遊び夜遊び
-
お水お水
-
ホストホスト
-
風俗風俗
-
ビューティビューティ
-
ファッションファッション
-
悩み相談悩み相談
-
モデルモデル
-
芸能芸能
-
雑談雑談
-
食べ物・グルメグルメ
-
生活生活
-
恋恋
-
インターネット・ゲームネット・ゲーム
-
ギャンブルギャンブル
-
過去ログ倉庫過去ログ倉庫
-
運営運営
★ママになるという私☆
-
1:
ユキ
2001・夏pm6時
『はい。今日からママですよ。』この一言から始まったユキのママ人生。
17才成り立てホヤホヤだった私は勿論赤ん坊を抱いたことも、抱き方すら分からなかった。
ヘタクソ&母親失格ですが、暖かい目で見守って下さい。2007-08-24 11:02:00 -
101:
ユキ◆x4VpNOUB/w
母と会うのは、約1年ぶりになる・・・。 ユキ『あかん。めちゃ憂鬱やわ・・・。』潤『大丈夫やって、ユキ。』・・・そうはいっても・・・。家に入ったのがバレタ途端、今までみたいに武器もっておそいかかってくるんやないかな?
そんな私の不安を他所に電車はドンドン私の住む町へと近づいてゆく・・・。
「○○駅ー○○駅ー」2007-09-23 22:39:00 -
102:
ユキ◆x4VpNOUB/w
潤『じゃあ、ユキ、俺もう家もどるし、また電話かメールしてきてな?』ユキ『・・・あ、うん。ありやとぉ。』憂鬱だった私は、そう愛想のない返事を返した。
潤一と久々の別れをすると私は姉、夏希の待つ改札へと急いだ。 夏希『ユキちゃん〜!!ココ!ココ!!』ユキ『おおー!!なっちゃん!ごめんやで!急に!!』 夏希『ええよ。とりあえず、家かえろっか。』 ユキ『・・・あ、うん。』
ーガチャっー
『わんわん!!わん!!』犬が吠える。靴を見てみると・・・。母は帰っている様だ。2007-09-23 22:48:00 -
103:
ユキ◆x4VpNOUB/w
何時もと違った様子の犬達の声に違和感を感じた母が、奥の部屋から顔を出した。
母『・・・!!ユキ!!!あんた、なんしにかえってきたんや!?なんやのそのみっともないお腹は!!!』 ユキ『・・・みっともないって!赤ちゃんやん!』 母『何をあほなことまだゆうてんねや!?とうとう頭おかしなってしもたんか!?あんた!』 ユキ『ウチ、何にもあほなことなんかゆうてへんやん?!』 母『悪いことはゆわへん、お金やったらだしたげるから、直ぐおろしてきなさい!!』 ユキ『もう、おろすことできへんで!?七ヶ月もうすぎてんもん』
母『・・・・!!!!』母は絶句した様子だった。2007-09-23 22:59:00 -
104:
名無しさん
a
2007-09-24 01:08:00 -
105:
ユキ◆x4VpNOUB/w
107番さん
あげて頂き、ありがとうございます。2007-09-24 11:16:00 -
106:
ユキ◆x4VpNOUB/w
言葉を失った母は、こういった。
母『あんた・・・?何を考えてるん?あんたの未来、もう終わりやで?』ーはぁ!?私の未来はこれからやん!?この子を、守っていくって言う、やっと自分の未来がみえてきたんやんー
・・・。そんな簡単なことじゃなかった。子どもを守っていくっていう事。だけど、これからっていう子どもを殺してしまうっていう事。
その事の方がきっと、簡単な事じゃない、そう思っていた。 間違ってなんかいいひんやんなぁ?私??2007-09-24 11:22:00 -
107:
ユキ◆x4VpNOUB/w
母はそんな台詞を残し、また奥の部屋へともどっていった。
・・・今なら分かる。この時冷たいと思った母の、これが私に対しての、精一杯の【やさしさ】だったんやんなぁ?
・・・ママ、ごめんな?2007-09-24 11:29:00 -
108:
ユキ◆x4VpNOUB/w
いつもの猛烈な母とは違った、母の態度に拍子抜けしながらも、私は無言のまま自分の部屋へと戻った。
ーやった!なんか知らんけど、諦めはいりよったわ!!− 私は直ぐ潤一に電話をかけた。
ユキ『潤!?なんか知らんけど、家はいれたわ♪』 潤『そか。よかったな。』そんなたわいもない会話をして電話を切った。2007-09-24 11:34:00 -
109:
ユキ◆x4VpNOUB/w
大変なのは、これから。 だった。 家をずっとでたままだった私を、近所の人達はもちろん、知りはしない。
隣人『佐々木さんとこのあの子、誰なん!?』 母『身寄りのない可哀相な他所の子を、預かってやってんねんよ』必要以上に他人の目を気にする母は笑いながらそういった。
私は今も、実家に帰ると、身寄りのない他所の子 を必死で演じている。2007-09-24 18:34:00 -
110:
名無しさん
待ってるなり?
2007-09-28 22:21:00 -
111:
名無しさん
ほんまに??何かすごい辛い?
2007-09-29 11:23:00 -
112:
ユキ◆x4VpNOUB/w
113番 114番 さん♪♪ありがとぅございます♪
冗談の様な話ですが、コレまじですww2007-09-29 14:07:00 -
113:
ユキ◆x4VpNOUB/w
初めは流石にショックをかくしきれなかった私。近所の人達がわたしを見る目が、明らかに違う。同情の眼差しとはまさにこの事だと実感した。
まだ、16歳だった私。そんな子どもの私が親元で暮らす事ほど、当たり前なことはない。そんな当たり前のことですら、私はゆるしてはもらえないの?
そんな家族の対応へ思わず不満を漏らす。ゆわなきゃよかったなって本気で後悔するような内容のえげつない言葉が次々に浴びせられる。自業自得なんだと、私に傷ついたりできる様な資格なんかない。
そう思って、分かっている筈なのに、私の気持ちとは裏腹に、『ソレラ』は容赦なく私の心へと突き刺さっていく。こんな弱い自分を自分で認めたくなんかない。いや、絶対にみとめやしない。それがちっぽけで惨めな、だけれど私にとっての精一杯のプライド。だったに違いない。 絶対に泣いたりなんかするものか・・・。2007-09-29 14:18:00 -
114:
ユキ◆x4VpNOUB/w
・・・そう心にきめた私。
泣かなくなれば、なるほどにそれと同時に笑うこともできなくなっていっていた。 そんな私を生き返らせてくれた『貴方』
3ヶ月たった今でも、私は『貴方』を、『貴方』だけを愛しているよ。
私には、きっともう『貴方』しか愛せはしない。私はきっと『貴方』の前でしかあんな笑顔で笑える事はない。
人の気持ちは移り変わり行くものだと、いうけれどこの気持ちダケは、きっとこれから先何があろうとも変わりはしない。変わるわけがない。・・・永遠に。2007-09-29 14:26:00 -
115:
ユキ◆x4VpNOUB/w
永遠なんてずっと信じたことなんてなかった。永遠なんて言葉が大嫌いだった。
けどね、・・・きっと。きっと。絶対に・・・。私の産まれて初めての永遠。
『貴方』への想いだけはきっと・・・永遠なんだって私は心の底から誓えます。
2007-09-29 14:33:00 -
116:
ユキ◆x4VpNOUB/w
私の愛する『貴方』は、
今もあのミナミの街でキラキラ輝いていますか?2007-09-29 18:55:00 -
117:
名無しさん
だぁいすき?かいてね?
2007-09-30 13:40:00 -
118:
名無しさん
楽しみにしてます?
2007-10-07 05:11:00 -
119:
名無しさん
えっ?終わった系ちゃぅやんな?!
2007-10-08 21:23:00 -
121:
ユキ◆x4VpNOUB/w
120、121、122、123番さん♪
読んで頂いてありがとうございます!!めちゃうれしかったです♪
なんか、病んでしまっていて更新できなくってごめんなさい!!
少しですが、今から更新します!!
2007-10-10 03:02:00 -
122:
ユキ◆x4VpNOUB/w
ーもう、子供やないんや!!私は母親なんやから!!ー 一つも大人になんてなれてはいなかった。ただ強がっていただけ。痛々しい位に。必死に。 ーそうや、私はこの子の為に今を生きている。今からを生きていくんやから!なぁ?そうやろ?私?ー
潤一は、久しぶりに離れた私に会いに、仕事が終わると単車にまたがって毎日の様にあいにきてくれとった。そんな潤一の優しさも強く生きていかないとあかん筈の私には、辛いだけやった。泣いてしまいそうになるから。『怖いよ、母親になれるんか怖いよ。』誰にも話してなかったのんな想いを、つい打ち明けてしまいそうになる気がして。
家の近所にある小さい公園で毎日の様に密会する姿を、母はきがついていたみたいだった。
だけど、おなかの子供に対しても何にも触れてくることは相変わらずなかった。2007-10-10 03:15:00 -
123:
ユキ◆x4VpNOUB/w
けれど、少しずつ、少しずつではあったけれど、母と普通の会話ができるようにはなっていっていた。ホンマ少しだけだったけれど、よく考えてみると母と普通の会話なんてしたのは、産まれてから初めてのことだった。
ホンマ、必要最低限でしかないう些細な会話。それでも、それだけでも、私の心は救われていった。そしてある日のこと・・・。
母が始めておなかの子供のことについて触れてくれた。その会話はいままでタブーだったのに。そのタブーを破ったのは以外にも母だった。
母『あんた、ホンマにうむつもりなん??ホンマに絶対後悔するで??なんにも、自分のことできやんくなる。自分の時間なんてなくなる。あたしも20で子供産んだけど、あんたはまだ16や。ホンマにそれでいいん??』ユキ『あたしな、今やりたいことも、できることもなんにもないねん。正直、自分だけの人生なんてもういらへん。子供にこんな母親なんかって後悔されることはあったとしても、私は産んだことに後悔するつもりなんてないで。』2007-10-10 03:27:00 -
124:
名無しさん
更新されてる?やったぁ?頑張ってな?
2007-10-10 09:37:00 -
125:
?りん?
しおり?
2007-10-12 00:20:00 -
126:
名無しさん
.
2007-10-12 22:39:00 -
127:
ユキ◆x4VpNOUB/w
127 128 129
ありがとうございます☆ また、少しですが更新します。2007-10-14 17:19:00 -
128:
ユキ◆x4VpNOUB/w
そういうと、母は難しい顔をしながらこう言った。母『あの子、潤一くん?とはどないするん!?毎日あってんねんやろ?』母は潤一に1度だけ会ったことが有った。
しかし、警察署の中で。潤一が窃盗をして警察に捕まり、一緒にいた私も共犯として補導されたときだった。だから、潤一の印象は最悪・・・。
母『毎日2耳塞ぎたくなるような音する単車で家こられたら近所になんかいな思われるから、本間辞めて欲しいわ・・・。家の近所来たらエンジンきるようにゆうときや!!』と小言を言われた。
ユキ『・・・うん、分かった。』母『とりあえず、一回家につれといで。このままじゃあかんやろ!?』2007-10-14 17:30:00 -
129:
ユキ◆x4VpNOUB/w
ユキ『・・・うん、分かった。』その日、いつもの様に潤一が来ると、母から言われた事を伝えた。
潤一『ええ!?おばちゃんが!?俺、嫌や!!』現場の仕事をしていた潤一は、今日もニッカの作業服で泥だらけ。
ユキ『・・・嫌や、やないやん・・・。』ーホンマ、こいつヘタレやなぁ・・・− ユキ『とりあえず、その格好で行ったら逆効果やおもうし、次の日曜にしよう。』
潤一『・・・、この頭もどないかしたほうがええやなぁ・・・??』これでもかっていう位に脱色された頭を指さしながら、潤一は言った。容姿にはウルサイ母。私ですら、母『近所にかっこ悪いから、家出入りするとき帽子かぶってくれるか!?』という位だ。この時代は今みたいに髪を染めてる子も少なく、金パツ=ヤンキーという印象だったからなおさら。2007-10-14 17:42:00 -
130:
ユキ◆x4VpNOUB/w
ユキ『・・・。多分。ユキはその頭好きやけどなぁ・・・。』潤一『分かった。』ユキ『・・・あと、いつもみたいにジャラジャラ、アクセつけてきたあかんで?』潤一『おお、分かってる。』
そう次の日曜に約束をして、潤一と別れた。ユキ『・・・憂鬱やぁ・・・。』
ー日曜日ー
約束の時間が近づいてくると、遠くから聞きなれたマフラーの音がした。ユキ『あ・・・、潤一や。』一応近所でエンジンを切っていた様だったけど、全く無意味(笑)ープぉーーン!!−いつもの様に家の前でフォーンを鳴らす潤一。−いや、分かってるって!!(笑)ー2007-10-14 17:58:00 -
131:
ユキ◆x4VpNOUB/w
私はそそくさと階段をおりると、潤一の元へ向かった。−・・・えぇ!!!!あれ、じゅ、潤一!???−
そこにいたのは・・・。ハゲ頭のだっさい男!!お洒落さんだった潤一の姿は微塵も無い。 ユキ『・・・潤一!?なにその頭!?(爆)』
潤一『うっさい!!笑うなや!!金無かったから、家で坊主にしたんやって(笑)』 ユキ『だって!!まるで、ゴリラやん!!(爆)』 潤一『しゃーないやんけ!!(笑)笑うなって!!(笑)』
潤一には悪いけど正直、うけた!!(笑)潤一の頭の形の悪さに倍うけた(笑) けど、素直に嬉しかった。やたらと、おしゃれを気にしてた潤一が頭を丸めてきてくれたんやから!!2007-10-14 18:13:00 -
132:
名無しさん
しおり〜??
2007-10-14 19:10:00 -
133:
ユキ◆x4VpNOUB/w
135 さん
しおりありがとうございます♪
少し、更新しますね☆2007-10-14 23:27:00 -
134:
ユキ◆x4VpNOUB/w
私は、こみ上げてくる笑いをどうにか落ち着かせて、潤一と家へ戻った。
ユキ『ママー!潤一きたでぇ!』その声を聞いて母は奥の部屋から顔を出した。普段、遊びにいっていなかった父も今日は家にいてた。
リビングのテーブルに座る4人は誰一人として二コリともしない・・・。気まずい雰囲気が流れる。母『初めまして・・・、やないやんな?覚えてる?警察で1回会ってるやんな?』潤一『・・・、あ、はい。』
口下手な潤一は気まずそうに下を向きながら、そう返事した。母『はっきりゆうとくわ、私等はな、あんたみたいなアホな男はだいっきらいや。』そう厳しい表情で、母は冷たく言った。2007-10-14 23:36:00 -
135:
名無しさん
ぁげ
2007-10-15 08:47:00 -
136:
ユキ◆x4VpNOUB/w
138さん
あげありがとうございます♪
更新します☆2007-10-16 14:29:00 -
137:
ユキ◆x4VpNOUB/w
潤一『・・・は、はい。』ー潤一の方がえげつないけどなぁ・・・− 母『・・・、でもなぁ、貧乏生活させるようなトコへ嫁に行って欲しくない、それはわかるなぁ?』潤一『は、はい。すみません。』母『あんた、さっきから「はい、すみません」ばっかりやなぁ!』相変わらずキツイ母の言葉。。。
母『・・・、とにかく出産費用はどないすんねん?この子、普通分娩できへんかもしれへんねんで!?』そう、若い上に低身長だった私が普通分娩をするには、骨盤が狭すぎる。帝王切開を覚悟しておくように。と医師から事前にいわれていた。潤一『・・・、一応毎月10万づつ貯めて、今30万貯まっています。』
母『・・・、一応お金は貯めてるんやな!?・・・、もうめんどくさいわ!あんたもココ住み!!』ーはぁ!?ナニいいだすねん!?−
潤一も唖然としている。まさか、母の口からそんなセリフが飛び出すだなんて、天と地がヒックリ返ってもあり得ない筈。2007-10-16 14:58:00 -
138:
ユキ◆x4VpNOUB/w
この時、気が付いておくべきだった。気難しい母が他人と上手くやっていけるわけがない、という簡単な事に。
母『はい!キマリ!』ユキ『ちょお!キマリ!ってナニ勝手に決めてるん!?』母『それ以外にいい案あるん!?』そういわれてもある筈がなかった。
母『部屋、丁度1つ空いてるし、そうするしかないやろ?』確かに・・・。ユキ『潤一?どうする・・・?』潤一『・・・、え!?あ、うん。』絶対嫌やったんたと思う。
でも、そんなことに、そんな簡単な事に私は気がつきもしなかった。2007-10-16 15:12:00 -
139:
名無しさん
めちゃおもろぃ?
2007-10-16 16:21:00 -
141:
ちえ
しぉり??
2007-10-16 21:56:00 -
142:
ユキ◆x4VpNOUB/w
143 144 145さん♪
読んでもらってありがとうございます!!めちゃうれしかったです♪
今から更新しますね!!2007-10-17 15:14:00 -
143:
ユキ◆x4VpNOUB/w
そうして、母の独断で半強制的に同居生活が始まった。しきり屋の母は、なんでもかんでも勝手に1人で決めてしまう。
母『潤一くんは3階の部屋使いや、ユキは2階で寝なさい!』ユキ『・・・は!?なんで!?』母『シングルベットじゃ2人ねるには狭いやろ!?』ユキ『・・・、いや、今までだってそうやったから、別に平気やけど?』
母『いいから!!キマリ!!』ユキ『いや!きまり!やないやん!!』母『潤一くん!!あんた居候やねんから!それでいいやんな!?』潤一の表情がピクリと引きつる。潤一『・・・、は、はい。』母はいつだってこうだ。
相手の気持ちなんて、これっぽっちも気にしないで、ズバズバいいたいほうだい。2007-10-17 15:26:00 -
144:
ユキ◆x4VpNOUB/w
挙句の果てにこうだ。毎日遅くまで仕事へ精を出す、潤一。母『潤一くん、あんた仕事今月末で辞めてしまい!!うちで働いたらどう!?』
当時、自営業をしていた父。ユキ『は!?何いいだすん!?』母『その方が、給料あんま変わらんけど、あんたも安心やろ!?』ユキ『・・・、いや、そりゃそうやけど・・・。』
母『潤一くん、それでいいやろ!?職場も近くなることやし。』それじゃあ、まるで寮生活。いや、缶詰状態だ。 潤一『・・・え!?いや、あの、その。。。』母『いや、あの、そのちゃうやろ!アホみたいな喋り方もどうにかせなあかんし!きまり!』
潤一『え・・・・、あの・・・。』母『あの、何!?』潤一『親方に1回相談してみないことには・・・。』母『そうやな、ちゃんと、辞めてくんねんで?』ーいや、そうゆう意味とちゃうやん・・・!−2007-10-17 15:39:00 -
145:
ユキ◆x4VpNOUB/w
とんとん拍子に物事がすすんでゆく。全て母の独断で。「辞めてくれ」だなんて、情けないことに言い出せなかった。
反抗してしまうと、母は私たちを追い出すだろう。貯金は全て母の管理下。家も、現金もなんにもない。この状態で追い出されてしまっては、正直困る・・・。
潤一はとうとう仕事を辞めて、父の元で働き始めた。毎日夕方に帰ってきては、ご飯を食べ、TVを見て風呂に入って寝るだけ。二人の時間はない。気の休まる時間もない。
なにからなにまで、母の言うとおり。そうだった、元はといえばこれが嫌で、この家から早くでていきたかったんだった。2007-10-17 15:50:00 -
146:
ユキ◆x4VpNOUB/w
それでも、母がいない事にはやってはいけない、母のいうことが、間違っているわけでもない。母は母なりに協力してくれていた。
その事が、どんな形であったって、嬉しかった。私は。その自分の気持ちで精一杯過ぎて、潤一の気持ちには、これっぽっちもきがついてやれてはいなかった。
そう、私と母は親子だ。だが、潤一は他人だった。潤一の実家で自分が、されて嫌だった気持ちをすっかり私は忘れてしまっていた。
2007-10-17 16:02:00 -
147:
ユキ◆x4VpNOUB/w
妊娠はやっと臨月へと指しかかってきていた。その頃から、私は内職を始めた。出産費用に10万貯金して、食費を3万入れて、という状態だったから、少しでも、お金が欲しかったから。
作るのはヘアゴム。1個作ってやっと25銭。それでも、納期が差し掛かると、寝る時間も惜しんで作り続けた。1日中作り続けて出来るのは、150個程度。それでも、十分だった。
検診の日。医師『貧血と、後、妊娠中毒症を引き起こしている可能性がありますね。体重管理をキチンとして下さい。それに、子宮こうが1cm開いてしまっている。早産止めの薬を出しておきましょう。』
気が付いた時には25キロも体重は増加。糖に蛋白も出ているし、足のむくみも酷い状態。更に、この早産止めの薬を飲むと手が震えて仕方がない。内職が思うように出来なくなっていた。2007-10-17 16:27:00 -
148:
ユキ◆x4VpNOUB/w
ーある日のことー
その日の夜中、私はなにやら体の調子がおかしかった。なんだか、お腹がチクチク痛む?気がする。気のせい?いや、気のせいではなかった。痛みはどんどん強くなってゆく。
ユキ『なんやねんこれ・・・。』私は慌てて3階へと駆け上がると、潤一を起こしに言った。ユキ『怖い!怖い!怖い!!』私の心が不安に覆い尽くされてゆく。
ユキ『潤一!!起きて!!ユキ、ばりハライタイ!!』潤一『はぁ??なんやねん・・・。トイレいってこいや。』寝ぼけながら、またもや冗談みたいな事を本気でゆう潤一。ユキ『ちゃうやん、ウンコやないって!!陣痛やって!!』潤一『・・・。』ー起きない!!ー2007-10-17 17:00:00 -
149:
愛
15才の母書いてる愛です?いつも読んでます?
2007-10-17 17:11:00 -
150:
ユキ◆x4VpNOUB/w
153 愛さん♪
読んでもらってありがとうございます♪
私もいつも読ましてもらっています☆子育てお互い頑張りましょうね!2007-10-17 17:30:00 -
151:
ユキ◆x4VpNOUB/w
ユキ『ちょお!潤一ってば!頼むから起きて!』潤一『・・・。』ー起きない!− 私は余りの不安から、とうとう泣き出してしまった。その声を聞きつけて母が顔を出した。
母『なにをぎゃぁぎゃぁゆうてんねん!』ユキ『だって、ハライタイゆうてんのに潤一がおきへんねんもん!』母『何をないてんねん!潤一くん!!起き!!』潤一『・・・!!は、はい!!』コイツ、1瞬で起きやがった!
母『とりあえず、パパ起こしてくるわ!ユキ、あんた着替えとき!病院いくで!!』ユキ『うん・・・。』まだ、心の準備ができてはいない。だけど、陣痛はそんな事お構いなし。
母『潤一くんも用意しときや!』潤一『は、はい!!』2007-10-17 17:39:00 -
152:
ちえ
しおり??
2007-10-18 12:23:00 -
153:
ユキ◆x4VpNOUB/w
156ちえさん♪
またまたしおりありがとうございます☆
少し、更新します!2007-10-18 21:38:00 -
154:
ユキ◆x4VpNOUB/w
そうして、私は父の車で潤一と一緒に病院へと向かった。
胎児の心音を聞き取る機械を取り付けられ、分娩へと備える。医師『陣痛はまだまだの状態ですが、一応入院という形にしましょう。』
ユキ『あかん!!めちゃくそ腹いたいやん!!』言葉では、とても表現できない痛みが走る。腰の骨が砕けそうな位のなんともいえない痛み。
ユキ『あー!!痛い!!痛い!!』とにかく無意識にも悲鳴を上げてしまう。そんな痛みだ。2007-10-18 21:46:00 -
155:
ユキ◆x4VpNOUB/w
立会いをしてくれている潤一は、というと・・・。潤一『ZZZ...』眠っている。
わが子の出産といえど、父親は本当に呑気な物だ、と私は思った。看護師さんが往診に来る。
看護師『まだまだ、子宮こうが開いてないので、ちょっとじっとしていてくださいね。広げますから。』ユキ『はぁ!?』
そういうと、ゴム手袋を嵌め、ゼリー状の液体を塗りたくり、膣の中へ指というよりも手首を突っ込んでおもいっきり広げようとする!!ユキ『痛い!!痛い!!痛い!!』看護師『直ぐ済みますから!!じっとしていてください!!』ユキ『いや、じっとって!!痛いって!!』2007-10-18 22:17:00 -
156:
ユキ◆x4VpNOUB/w
その痛みに思わず看護師さんをぶん殴ってやりたい位の勢い(笑)もちろん、そんなことはしませんでしたが(笑)
1日、そして2日、3日目。食事も喉を通らない。眠る事もできやしない。とりあえず『あり得ない位痛い!!』
思った以上に難産だった私の体力はもはや、限界を通り越していた。潤一は相変わらずよく食べ、よく眠っていた。ユキ『こいつ!!絶対ぶっころしたんねん!!』何故か、潤一にまで殺意が芽生える始末(笑)
そんな時だ。−パァァン!!−私のお腹の中で、ドデカイ水風船が破裂した!!ユキ『うわ!なんか水でてきた!!』2007-10-18 22:32:00 -
157:
ユキ◆x4VpNOUB/w
潤一『うわ!お前!!こんなトコでションベンすんなや!!』本気で引いた顔をする潤一...。コイツホンマ!(怒)
そんなアホな潤一は無視して、ナースコールを押す。看護師『佐々木さん!どうしましたか!?』ユキ『破水したみたいなんですけど!!』
看護師『では、往診しますね。あれ?確かに、破水はしているみたいだけれど、子宮こうがまだ4センチしか開いてない!これじゃぁお産ができませんね...。先生呼んできますね!』
そういい残すと、看護師さんは慌てて医師を呼びにいった。2007-10-18 22:42:00 -
158:
ユキ◆x4VpNOUB/w
医師『このままでは、いけないので陣痛促進剤を使いましょう。』ユキ『なんですかそれ?』医師『陣痛を強める薬です。ただし、効き方に個人差があります。全く効かない人も有れば、効きすぎる人もいる。その事に納得した上で、この同意書に署名してください。』
ー強めるって!!今でも大概痛いのに、まだイタなるん?− そう思って渋っていた私へ医師が言った。医師『赤ちゃんの為です。母体の貴方の体力も限界にきている。』ユキ『分かりましたぁ...。』そういって私は同意書に署名した。
直ぐに点滴が用意され、私の体内へ陣痛促進剤が流れ込んでゆく。この時は全く気が付いてなかった。この次に起こる事態に...。2007-10-19 01:59:00 -
159:
ユキ◆x4VpNOUB/w
最初は、なにも分からなかった。コレが陣痛促進剤の威力か!みたいな感じ(笑)
やけど、そんな気持ちは10分ももたなかった。ユキ『ぁぁああ!!痛ぁぃい!!痛ぁぃぃ!!』
この世のものとは思えない様な痛みが私を襲った。陣痛には、本来波というものがあるのだが、全くソレすらもない状態。
ユキ『痛ぁぁい!!』痛い!痛い!痛い!痛い!痛い!痛い!痛い!痛い! ユキ『誰か助けて!!』2007-10-19 03:52:00 -
160:
ユキ◆x4VpNOUB/w
そう。私は陣痛促進剤が通常以上に「効きすぎる」体質。だったのだ。あり得ない痛みが私を襲い続ける。止むことなく。
ユキ『痛ぁぃぃ!!痛いよーー!!』まるで、悲鳴のように叫び続ける私。ユキ『ぁぁぁぁーー!!』意識が朦朧としてくる。
そんな姿を横で心音を見ながら、見守っていた看護師が言った。看護師『佐々木さん!?息、ちゃんと息してください!!分かりますか!?お母さん!?』ユキ『....。』
もはや、返事すら出来ない。看護師『佐々木さん!ちゃんと息をしてください!!お腹のあかちゃんが息出来ていない!!お母さん!?わかりますか!?聞こえてますか!?お母さんが息をしないと、赤ちゃんも息できてないんですよ!!しっかり息して!!』2007-10-19 04:02:00 -
161:
名無しさん
あげ?
2007-10-19 12:43:00 -
163:
ユキ◆x4VpNOUB/w
意識がどんどん朦朧としてゆく。そんな中でも私は必死に息をしようとはしてみる。だが、そんな努力も虚しく、呼吸が出来ない。−このまま、息をしない方が楽ーだった。だが、そんな訳にはいかない。
看護師が私の頬を何度も、何度も打つ。看護師『佐々木さん!!息をしてください!!しっかりして!!このままじゃ、赤ちゃんが死んでしまいますよ!!佐々木さん!!』直ぐに、酸素マスクが取り付けられた。
看護師『佐々木さん!酸素ちゃんと吸ってください!』私は、発作?の様なものを起こして痙攣し始めた。意識はどんどん薄らいでいく。看護師『このままじゃ、危ない!!直ぐに先生呼んできて!!』
薄らいでいく意識の中でバタバタと何人もの看護師さんが走り回っている靴の音だけが聞こえていた。2007-10-19 18:24:00 -
164:
ユキ◆x4VpNOUB/w
なんとか、目は開けてみるもののぼやけた視界の中で映る白い天井。目を閉じてしまいそうになると、また看護師が私の頬を何度も打つ。その繰り返し。
パタパタと足音を立てながら、医師が走ってきた。医師『佐々木さん!分かりますかー!?家族の人は誰かいますか!?』看護師『廊下にお父さんがいてる筈です!!』
(こっからは、潤一に聞いた話)医師は廊下にいた潤一の元へと行くとこういった。医師『お父さん?ですね?今、とても危険な状態です。このままだと母子共に死んでしまうかもしれません。緊急オペをしましょう。同意してもらえますか?』潤一『!!・・・は、はい!』医師『佐々木さんは今サインできる状態ではないので、直ぐにこの同意書にサインしてください!・・・。失礼ですけど、お父さんは18歳をこえてられますか!?』潤一『いや、まだ17です。』医師『それでは、10分以内に直ぐに大人の人を呼んでください!緊急を要します。覚悟していてください!!』2007-10-19 18:43:00 -
165:
ユキ◆x4VpNOUB/w
潤一は慌てて公衆電話へ走っていくと、母に電話をした。
母『・・・はい?』潤一『潤一です!ユキが、ユキが、大変なんで、5分でこっちに来てください!!』母『え!?ユキが!?』
母は慌てて自転車へ乗ると本当に5分で病院へときた(笑)母が同意書へサインした。医師『佐々木さーん!ちょっと、今お母さんも赤ちゃんも苦しい状態なんで、お腹切りましょうか!?分かりますかー?赤ちゃん早く取り出してあげて楽になりましょうね!?』私は、やっとのことで頷いて返事を返した。
ーガラガラっガラガラー 私は直ぐに手術室の手前、麻酔室へと運ばれた。2007-10-19 18:58:00 -
166:
ユキ◆x4VpNOUB/w
そして、私は背骨?の部分へと麻酔を打たれた。どんどん痛みがおさまってゆく...。
そしてオペが始まった。
..........................ーォギャぁー!!ォギャぁー!!!−2007-10-19 23:44:00 -
167:
ユキ◆x4VpNOUB/w
難産で、緊急オペ。出血量も多量だった為、少し輸血もした。
だけど、無事、7月2日午後6時。弟一子・日向(♀)が生まれた。私、ユキはママになったのだ!!
この時の感動といったら、それはもう....。だけど、この時は死にそうな位の痛みと、無事産めた事の喜びで、実はあまり覚えていませんっ!!(汗)
2007-10-19 23:53:00 -
168:
ユキ◆x4VpNOUB/w
私は手術をしたばっかりで、麻酔が切れていないしで、残念ながら抱いてあげる事は出来なかった。
ガラガラと潤一の所へ運ばれていく。潤一はギコチナイ抱き方でそっと自分の娘を抱いていた。苦笑いをしながら。
顔は潤一のコピーだった!(笑)色白な私。色黒な潤一。(自黒な上、焼いているのでますます黒かったが(笑))自黒な娘。
母は、母『ホンマ!潤一くんの子供で間違いないな!(笑)』といって笑っていた!(笑)ーいや、間違いあったら、困るやろ!−と一応突っ込んでおいたが(笑)2007-10-20 00:05:00 -
169:
ユキ◆x4VpNOUB/w
本当に、嬉しかった。これから、起こるであろう幸せな家族像を私は必死に思い描いていた。
だけど、産むこと。なんかより、育てていくこと。の方が何倍も、何十倍も、何百倍も、大変だという事に、この時の私は気が付いてもいなかった。
気が付く筈さえなかった。潤一が、心の底ではソレを期待してなんかいなかった。だなんて・・・。2007-10-20 00:15:00 -
170:
愛
読んでます?
2007-10-20 07:05:00 -
171:
名無しさん
ガンバってね?
2007-10-20 10:46:00 -
173:
ユキ◆x4VpNOUB/w
そして、無事退院の日を迎えた。看護師『はい、やっと退院ですね!おめでとうございます!』そういって、日向を渡された。
ユキ『ぬお!重い!!』看護師『お母さん!大丈夫ですか!?(笑)落とさないように気をつけてくださいね!(笑)』
そうはいっても、うまく抱く事さえ出来ない!なんて頼りない母親ですか?私は・・・。我ながら呆れた・・・。
さぁ、今日から自由やー!まずい飯ともおさらばでっせ♪そう喜んだのもつかの間・・・。2007-10-20 17:42:00 -
174:
ユキ◆x4VpNOUB/w
日向『ぉぎゃー!おぎゃー!』我が子ながら、大爆音の泣き声。−ちょお!日向産んだので大概つかれてんねんから、ちょっとゆっくりさしてくれや!−
そうねがってはみるものの・・・。日向『おぎゃー!おぎゃー!』ユキ『ちょぉ、まだ1時間しかねてへんねんけど・・・。』数時間起きに必要とされる、オムツがえに授乳。
更には、母『あんた等、かねないねんから布オムツでやりや!』ーまじですか!?−洗濯。授乳したか、おもったら、日向『・・・、ゲボっ!』ユキ『ゲボって!ホンマたのむでー↓』着替え。休まる暇なんて、微塵もない。これが、子育てか・・・。
母『あんたこんなんで、しんどいゆうててどないすんの!?今が1番楽やねんで!寝てばっかやし、文句もいわへんし!大変なんはこれからやで、まぁせいぜい頑張りや(笑)自分がえらんだことやろ!』ユキ『・・・。分かってますがな。』元々、子供好きって訳じゃない母。全然助けてはくれません(笑)潤一は・・・、『ZZZ・・・』やっぱな。期待してへんかったけどさ(笑)2007-10-20 17:55:00 -
175:
名無しさん
めっちゃ気になる?おもろいからひまがあればチェックしてます?
2007-10-20 18:07:00 -
176:
ユキ◆x4VpNOUB/w
退院してから、3日目の真夜中・・・。その日は、出生届を出して国から出産祝い金の入った日。
いつもの様に眠っていると、背後で誰かの気配がする。ユキ『なんやろ?』振り返ってみて見ると、そこには寝ていたはずの潤一の姿。しかも、私服に着替えて。
ユキ『・・・?あんた、なんしてんの?』潤一『ユキ、出て行くぞ。』ユキ『・・・?はぁ?あんた何ゆうてんのん?』潤一『今日金入ったやろ!ソレもって出て行くぞ!俺、もう限界や。』ユキ『なにゆうてんのん!?日向どうすんのん!まだ、外出されへんのんわかってるやろ!?』潤一『ちょっと位、大丈夫やって。』ユキ『つか、こんな時間から出て行って一体どこいく気なん!?あんた、頭おかしなったん!?』潤一『分からん。なんし、限界や。日向も産まれたし、金も入った。もうココには用ないやん。』
私は、その潤一の言葉にすごく腹が立った。用ないやんって、こんな夜中に金もって生まれたばっかりの子供抱えて出て行こうって何を考えてるん!?そんなんうちの親利用しとっただけやん!!2007-10-20 18:09:00 -
177:
ユキ◆x4VpNOUB/w
ユキ『あんた、なにゆうてんのん!?もうちょっと、落ち着いたら家借りて出て行こうなって今日も話しとったトコやん!それに、こんな時間になにをゆうてんのん!?仕事は!?どないすんのよ!!』潤一『もう我慢できへんねんて。仕事なんか、またさがしたらええ話やん』ユキ『あんなぁ、出て行きたいんは分かったわ。せやけどな、今はうち等二人だけやないやろ!?日向もおんねんで!?しかも、産まれたばっかりやねんで!?あんた、よう考えてから、物いいや。』潤一『さっきから、日向日向ってなんやねん!ユキは俺の事どうでもいいんか!?』ーいや、お前父親やろがー
ユキ『なにを子供みたいなことゆうてんのん!?大体、うちの親になんてゆうん!?お金入ったから、もう用済みですって!?』潤一『それでええやん。』ユキ『あんた、大概にせえや!もっかい自分のゆうてることちゃんとかんがえてみい!』潤一『俺、なんも間違ったことゆうてへんやんけ!!』そう言って潤一は切れ始めた。ーあかん!こいつ全く理解できてへんわ!!−
ユキ『そんなどうなるかわからへんのに、日向連れて出て行けるわけないやろ!?しかも、今の考えの潤一なんかと出て行きたくなんかないわ!!』潤一『なんでやねん!?なんで、俺のこともっと大事にしてくれへんねん!』ユキ『俺、俺、とちゃうやろ!?うちもう母親やねんで!?』潤一『今まで、いつも俺1番やったやんか!なんで、そんなんなったんや!?』ーあかん!こいつ話ならへんわ!−
ユキ『そんな出ていきたいんやったら、一人で出て行ってちょっと頭冷やしといで!!今のあんたじゃ、話ならへんわ!』潤一『ユキ、なんでやねん!?』ユキ『いいから!もう今のあんたとは話したない。出て行きたかったら出て行きや!』2007-10-20 18:40:00 -
178:
いちご
読んでますぅ?
ぁたしも促進剤打ちましたぁ?ぁたしも効きすぎる体質で打たれた瞬間ヤバかったですぅ??
産まれた日は違うけど時間は一緒?2007-10-21 00:52:00 -
179:
愛
待ってます?
2007-10-22 00:30:00 -
181:
ユキ◆x4VpNOUB/w
本当に腹だたしかった。しかも、私の親に直接そう話すのではなく、夜逃げの様な方法で出て行こうと言い出した事へ倍腹が立った。私はへタレな男が、女々しい男が、だいっ嫌い。特に、面と向かって話しも出来ない様なウジウジした男は大嫌い。男でも、ボコボコにしばいてやりたくなる位だ。
潤一『・・・、ユキ。。。』ユキ『ユキちゃうやろが!出て行きたかったら、ごちゃごちゃぬかしとらんと、さっさ出ていかんかい!!我みたいな男知らんわ!』潤一『出て行っていいんか!?ユキはホンマにそれでええんか!?』ーまだ、ゆうかコノ糞男!− ユキ『だから、でていけゆうとるやろが!まだごちゃごちゃぬかすんか!』潤一『分かったわ、後悔したってしらんからな!』
そう、冷たく最後に言い放つと、潤一は軽く荷物をまとめて出て行った。−別れた訳じゃない、距離をおくだけだ。頭を冷やさせた方がいい。ーそう、思っていた。
この時の私は、尖ったトゲが取れて、すっかり丸くなった様に見せていた潤一のお陰で忘れてしまっていた。おもいっきり、縛り付けるくらいにして見張っておかないと、マトモに生きていく事すらも出来る様な人間なんかじゃなかったってことを。2007-10-22 04:35:00 -
182:
ユキ◆x4VpNOUB/w
ずっと、人を疑う事を知らなかった。けれど、潤一はずっと何度と私を裏切り続けてきていた。
前には、書いてはいなかったけれど、子供を妊娠したと分かった時、一緒にもうやんちゃは卒業しようと約束しても、それを何度も、何度も裏切っていた。
仕事だと、ウソをついては深夜まで遊び歩いていた。多分、浮気も数え切れないだろう。でも、私はウソをウソで何度塗り固められようと、そのウソを何度も本気で信じていた。そんな事をされた事も忘れ去ろうとしていた。自分がされて、嫌な事はひとにはしない。だから、私は絶対に裏切らなかった。それが、相手を信用していく為の術だとおもっていたから。
今の私が、反対に全く人を信じれなくなってしまったのは、きっとずっと人を信じていた事の結果だろうと、私は思う。2007-10-22 04:55:00 -
183:
ユキ◆x4VpNOUB/w
そんな風に喧嘩したものの、潤一とは毎日の様に連絡を取り合っていた。そして、約束をしていた。
「新しく、仕事を探してキチンと働く。」そして「それを私が認めて、落ち着いたらもう1度家を借りて今度は3人で暮らそう」と。
言い争いはしたものの、そんな事問題ではない。お互い、相手が必要であるかないかの問題だ。それが、仮に物凄い裏切りをされたり、酷いことを言われたって。
キチンと向き合って話をすれば、理解して納得すれば、そんな事は問題ではない。相手が自分を必要とさえしていれば、同じことを繰り返しはしないだろう。そう思っていた。私は。2007-10-22 05:09:00 -
184:
ユキ◆x4VpNOUB/w
遊びに行く事が嫌だとか、悪いだとかいうわけではなかった。それは、個人の自由だと思う。
ただ、それがマトモな遊びかどうかの問題。私達の周りで、マトモな遊びだなんて文字はずっとなかった。マトモでないこと。が私達にとってのマトモだった。
ココでは書く事のできない様な卑劣な事。それが、私達にとっての遊びだったから。マトモな遊びなんて、私達にとったら、つまらないモノでしかなかった。
離れて暮らすようになってから、ある日のこと。潤一は未だ仕事にはつかず、今までの分を取り戻すかのように遊び呆けていた。きっと寂しかったんだと思う。2007-10-22 22:46:00 -
185:
ユキ◆x4VpNOUB/w
なぁ・・・?潤一?
あんたがあの時、背中一面に彫ったあの、見事な親子龍の刺青は
何を思って彫ったん?私は、ソレすらも聞いてあげんかったでな。。。2007-10-23 02:24:00 -
186:
愛
頑張れ?
2007-10-23 02:27:00 -
187:
ユキ◆x4VpNOUB/w
だけど、それは私も一緒だった。子供ができたことをきっかけに、私は全ての友達と縁を切った。メモリーも200件以上削除した。
何故なら、自分がどれだけ弱い人間かということを自分自身理解していたから。意思が弱く、流されてばがりして生きていた事を分かっていたから。
そうでもしなければ、大人になんかなれない、そう思った。周りを取り巻く、全ての娯楽を消してしまわないと、きっと私は自分を抑える事すら、きっとできないだろうと。
私の周りに1つでも娯楽という文字が有れば、私という最低で、弱い人間はきっと、母親として生きていく事すらも、出来ないだろうと思ったから。2007-10-23 02:42:00 -
188:
ユキ◆x4VpNOUB/w
この日、私はいつもの様に潤一と電話で話しをしていた。離れて暮らして1ヶ月半。あれだけ、毎日一緒にいて方時も離れる事のなかった私達。だけど、私は絶対に会おうとはしなかった。
会ってしまうと、きっと寂しさが溢れ出して止まらないだろうと思った。あれだけの口を叩いたのだから、私自身もっと強くならなくてはいけなかった。弱音なんて、絶対に吐くものか。
ユキ『・・・。なぁ、潤一?いつになったら、仕事見つけて働くん?』潤一『ちゃうんやって!ちゃんと、探してんねん!けど、免許がなかったらアカンって、どこもやっとってくれんくってさ!』ユキ『・・・。免許なぁ。』潤一『でな、ユキ!あの貯金してた出産費用の残りやねんけど、免許代に貸してくれん!?』ユキ『ええ!?』潤一『頼む!免許代さえあれば、仕事みつかんねんからさ!そしたら、家借りて一緒に暮らせるやん!?なぁ、ええやろ!?ユキ!?』2007-10-23 02:54:00 -
189:
ユキ◆x4VpNOUB/w
大事な貯金。それは、本来ないお金だった。帝王切開となった事で保険が適用され、残ったお金。それは一緒に暮らしたときのせめてもの貯えに、と私が一銭も使わずに残しておいたもの。
ユキ『そんなんゆうてもなぁ・・・。』潤一『なんやねん、ユキは俺と一緒に暮らしたくはないんか!?』ユキ『いや、そりゃ一緒に暮らしたいで!?日向の為にも。』潤一『じゃぁ、ええやん!なぁ!?今日、いや、今から取りに行くからさ!』ユキ『え!?今から!?』
深夜12時を回っていた。私は少し考えた後、言った。ユキ『じゃぁ、起きて待ってるわ。』潤一『おお!単車飛ばしまくって行くから、15分くらいで着くから!絶対起きとけよ!!』ユキ『いや、ゆっくりでええよ、ちゃんと起きとくから。』
ーそう約束を交わした。−2007-10-23 03:07:00 -
190:
ユキ◆x4VpNOUB/w
・・・20分程、経過しただろうか。
いつもの様に、聞きなれたマフラーの音がした。と、同時にフォーンの音が鳴り響いた。私は、日向が眠っているのを確認すると、階段をおり、潤一の元へと向かった。
ユキ『あれ?圭介くん!!』てっきり1人だと思い込んでいた私。そこには、潤一の1番の友達で、1番の悪友でも有る圭介くんの姿が。ユキ『なんや、1人やなかったんや?』圭介『ユキちゃん、久しぶり!』
ちょっと、戸惑ったけれど、ユキ『久しぶり。』と、一応挨拶を交わした。潤一『ユキ、金持ってきてくれた!?』ユキ『いや、金銀行やからさ、カード渡しとくわ。』潤一『合性番号は!?』ユキ『○○○○やで!』潤一『おう!分かった!圭介待たして悪いし、悪いけど俺、もう行くわな!』ユキ『はぁ!?もう!?』と思ったけれど、家では日向が寝っている。ユキ『分かったぁ・・・、気をつけて帰りや。』とだけ言って別れた。2007-10-23 03:19:00 -
191:
ユキ◆x4VpNOUB/w
・・・次の日・・・
いつもの様に潤一の携帯へと電話をかける。−教習場の手続き、ちゃんとしてきたかな?−
プルルル・・・プルルル・・・ 出ない。ーおかしいな?ーそう思ってもう一度番号を押す。プルルルル・・・プルルルル やっぱり、出ない。虚しくコール音が鳴り響くだけ。。。もう一度・・・。
−電波の届かない場所におられるか、電源が入っていない為かかりませんーそう、アナウンスが流れた。ユキ『はぁ!?・・・、一体、何!?』2007-10-23 03:32:00 -
193:
ユキ◆x4VpNOUB/w
私は、その状況に全く理解が出来なかった。きっと、家で寝てるかなんかで、電源きれてしもたんやろな、そう思っていた。−夜なってから、もっかいかけるか・・・。−
私は、そう思いながらも、内心心配で仕方がなかった。−あの後、事故ったんとちゃうやんな・・・−
・・・そして夜・・・
ーおかけになった、電話番号は、電波の届かない場所におられるか、電源が入っていない為、かかりませんー相変わらず、そうアナウンスが流れるだけ。2007-10-23 03:56:00 -
194:
ユキ◆x4VpNOUB/w
仕方なく、私は潤一の実家へと電話をかけた。潤一祖母『はい。』ユキ『ご無沙汰しています、ユキですけど。。。』潤一祖母『あらあら、ユキちゃん!?』潤一の祖母とは、日向を産む前に私から謝って和解済み。
ユキ『あの、潤一いますか!?』潤一祖母『それが、朝には帰ってきてたんだけど、起きてからまたどこかへ出かけてしまったみたいで今、いないのよ。ごめんなさいね。』ー帰っていたって事は事故ったわけじゃなかったんやー
ひとまず、それに安心した。−だったら、何!?−
潤一を信用しきっていたこの時の私は、全く気が付いてはいなかった。まさか、自分が潤一に騙されていただなんて。2007-10-23 04:05:00 -
195:
愛
いいとこで終わった?続きめっちゃ気になります(*´д`*)
2007-10-23 04:19:00 -
196:
ユキ◆x4VpNOUB/w
>>201愛さん♪
いつも、メッセージ書いてもらってホンマありがとうございます!!
最強に不眠で眠れないので、少し更新しますね!!2007-10-23 09:20:00 -
197:
ユキ◆x4VpNOUB/w
それから、私は何度も、何度も潤一へ電話をかけ続けた。実家にも何度と電話をした。だけど、いつ、何度かけたって、潤一とは、一向に連絡が取れない。
私は、それでも潤一を信じ続けた。−きっと、なにかあったんだ、そうだ、そうに違いないーと。信じておかないと、やりきれなかった。だけど、内心、嫌な予感がしていた。
ーなんか、いらん事しとんちゃうやんな。。。?− 不安で、不安で、何もする気が起きない。だけど、日向がいる。何もしない訳にはいかなかった。
2週間が過ぎた、有る日の事。残念な事に、私の嫌な予感は、見事的中した。2007-10-23 09:26:00 -
198:
ユキ◆x4VpNOUB/w
その日、私はいつもの様に潤一の実家へ電話をかけた。潤一祖母『・・・・、実はね、ユキちゃん、言いにくいんだけど・・・。さっき、警察から電話があって。潤一が、警察へ捕まったみたいなのよ。』ユキ『・・・ええ!?一体なにしたんですか!?』潤一祖母『それが、まだ分からないのよ。』ー嘘に決まってる。ーそんな筈がないのは、何度も捕まった事のある私には分かった
きっと、何か私に言いにくい事をしでかしたに決まっている。潤一が何をしたのかは、今でも本当の所分からない。けど、私が渡したお金が免許代なんかに使われたわけじゃない。はじめっから、そんなつもりじゃなかったんだ。それくらいは、私にも分かっていた。
潤一祖母『とにかく、今から警察へいってくるから、また連絡くれる?』ユキ『分かりました・・・。』電話を切った後、私は呆然としながらも、潤一との会話を思い出した。
『『頼む!免許代さえあれば、仕事みつかんねんからさ!そしたら、家借りて一緒に暮らせるやん!?なぁ、ええやろ!?ユキ!?』』2007-10-23 09:41:00 -
199:
ユキ◆x4VpNOUB/w
あの言葉が、嘘だっただなんて。やっと、前向きに考えてくれていた言葉が私は嬉しかった。だから、迷うことなくお金も渡した。でも、ソレがきっかけで捕まるような事になったのかもしれない。
そう、思うとやり切れなかった。私が、信じてお金を渡したばっかりにこんな事になった。ー私の責任だー
48時間後。潤一祖母『潤一、鑑別所へ入る事になったのよ。』受話器越しの潤一の祖母が、そう申し訳なさそうに言った。
最悪の結果だ。まさか、こんな事になるだなんて。。。2007-10-23 09:52:00 -
200:
ユキ◆x4VpNOUB/w
とにかく、本人と話をしないことには、何ともいえない。私は潤一の祖母と一緒に鑑別所へ面会に行く事にした。本来親族しか面会は受け入れられない。だが、潤一の祖母と一緒に、そして日向も一緒に。「内縁の妻」という名目で面会は許された。
ー鑑別所ー
ここへ来るのは2年ぶりだな。冷静にそう思った。だけど、今回は逆。私が面会をしに来たんだ。潤一が面会の部屋へとやってきた。足を引きずりながら。ユキ『あんた、なにやってんの!?その怪我どないしたん!?』潤一『単車ですっころんでん!』そう笑いながら潤一はいった。その姿は、2週間前とは似ても似つかない。ガリガリにやせ細って、髭は生え放題。ユキ『あんた、あのお金どないしたん?』潤一『ああ、あれ?もうないわ!全部遊びに使った!』悪びれる様子もなく、潤一はそう言った。
ーアホや・・・。こいつマジで。− 怒る気力なんてとうにない。もう、済んでしまった事だ。だまされた?騙された私が悪いんだ。これで懲りてくれればそれでいいじゃないか。誰にだって間違いを犯す事はある。私はそう思った。人間は結局は自分が1番可愛い。だから、相手を許し、受け入れあう。それが大事。2007-10-23 20:05:00