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★ママになるという私☆
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1:
ユキ
2001・夏pm6時
『はい。今日からママですよ。』この一言から始まったユキのママ人生。
17才成り立てホヤホヤだった私は勿論赤ん坊を抱いたことも、抱き方すら分からなかった。
ヘタクソ&母親失格ですが、暖かい目で見守って下さい。2007-08-24 11:02:00 -
11:
ユキ
トイレから真っ青な顔して出てきた私に、 潤一『アっ!ユキ!お前、先にみたやろ!?見たあかんゆうたやんけ!』 とか馬鹿な事をのんきにはなす。 潤一『んで、どないやったん!?妊娠…』 潤一の言葉を途中で遮り、
ユキ『妊娠してる。』…………。このとき、酷く長く感じたけれど数秒間の沈黙の後、潤一がやっと重い口を開いた。
潤一『ちょぉ、ユキ。俺風呂入るわ。お湯溜めてくれや。』 ユキ『はぁ?!なんで急に風呂はいんねんな!?』 潤一『ええから、早く!』 私は渋々お風呂へお湯をはった。 潤一『入ってくるわ』
―なんやねん。なんでなんもゆうてくれへんねん― 私は、いつもより何倍も長く風呂に入る潤一を待ちながら必死に泣き出しそうなのを堪えていた。2007-08-24 14:34:00 -
12:
ユキ
そして、約子一時間
2007-08-24 14:39:00 -
13:
ユキ
↑ミス
…そして、約一時間がすぎやっと潤一が風呂から上がった。そして私の方を見て申し訳なさそうに口を開いた。潤一『…ユキ。俺、やっぱ自信ないわ。まだ父親になる自信ない。悪いけど、卸してくれへんか?頼むわ。』
頭をなぐられた様な衝撃が私に走る。 ―はぁ?こいつたかが風呂一時間で決断だしよったんか?!有り得んしや…―
ユキ『嫌や嫌や!!私絶対生むから!あんたは私に自分の子ども殺せって人殺しになれゆうんか!?この人殺し!!』妊娠中で情緒不安定だった私は狂った様になきわめいた。2007-08-24 14:49:00 -
14:
ユキ
泣きわめきながら、私の心には不安がよぎる。
―どうやって…?―
案の定、潤一の言葉が私の不安に拍車をかけた。 潤一『どうやって産むねん!どうやって育てるねん!俺等まともに働いてもなけりゃ貯金もない。金どうするねん!その前にお前よう育てれんか?自分等の身の回りのことですらよう出来てへんねんぞ?!』 潤一の言葉はもっともだった。私も思っていた、分かっていた。でも答えなんて今の時点で出もしないし、分からない。そう思った。ユキ『あんたみたいな男もういらんわ!絶対下ろせへんから!一人ででも産むから!』
潤一『ユキ、頼むわ。俺わかれたくはない。頼むから卸してくれや。』ユキ『どうしても下ろせゆうなら、私も一緒にこの子と死んだるわ!この子一人殺す様な事、絶対にさせへん!』 私は気がふれたかの様に狂って泣きわめき、ベランダへ走っていった。
ここは五階だ。下はコンクリート。2007-08-24 15:06:00 -
15:
ユキ
慌てて潤一が止めに来た。 潤一『おい!ユキ!なんしてんねん!お前ちょぉ落ち着けって!頼むから!』 ユキ『離して!触らんといて!私この子といっしょに死ぬねん!この子だけ殺す様な事私には出来へん!』
必死にフェンスを乗り越えようとする私を潤一が無理矢理抱きかかえ部屋へ運んだ。 まだまるで子どもの様に泣きわめく私に潤一は呆れた様な顔をしながらも、私が良からぬ気を起こさない様になだめた。 潤一『分かった、俺、お前とはわかれたくないしもうちょっと考えてみるから、とにかく落ち着いてくれ。とりあえず、今日はもう寝ようや?』
私は泣きじゃくりながら潤一の腕の中でいつの間にか眠っていた。2007-08-24 15:21:00 -
16:
ユキ
…そう。私の考えは産む。のとこから進めてはなかったのだ。 いや。というよりそれ以上を考える余裕が私にはなかった。ただこの私のお腹に宿った小さな命を守りたい。そんな思いでいっぱいいっぱいだった。 それから何度と潤一とどうするかの話し合いの後、潤一は言った。潤一『よし、分かった。ユキがそんな産みたいゆうなら俺も一緒に育てるわ。俺、職案行って仕事探して真面目に働くわ』 とは言ったものの、潤一が仕事を見付けて来た時には既に一ヶ月半もの月日が流れていた。まだ、妊娠の事をお互いの両親にも話せてはいない。だけどお腹の子は成長していく。私と潤一はまだ全然成長してはいなかった。
2007-08-24 15:39:00 -
17:
ユキ
お互いがお互いの責任の重さと、そしてそのプレッシャーに押し潰されそうな、そんなぴりぴりした緊迫した日々を過ごしていた。 つわりが酷く、寝込む私を始めはいたわってくれた潤一。私はその優しさに完璧に甘えすぎて何もしなくなった。いや、何故か無償に何も出来なかった。体がひたすらダルい。 仕事をはじめストレスがたまりきっていた潤一は、そんな私に苛立ち、痺れを切らしていた。 ―なんで俺だけしんどい目して、お前グウタラしとんねや―
それから潤一と私は、喧嘩ばかりしていた。2007-08-24 15:48:00 -
18:
ユキ
―ガチャっ―
潤一『ただいまぁ〜!って真っ暗やんけ!おいユキ!?』 ユキ『ん〜?潤?』 潤一『お前まだ寝てたんか?!』 ユキ『しんどいし体だるくてしゃ〜ないねん。』 潤一『まぁええわ、腹減った!飯は?!』 ユキ『ごめん!まだできてへんねん!』 潤一『はぁ!?お前今日一日なんしとったんや?!』 ユキ『…だってしんどかってん。』 潤一『しんどいしんどいそればっかりやないか!俺かってしんどいんじゃ!』 顔を交す度、同じ事で喧嘩していた。もはやまだまだ子どもな二人でこのプレッシャーに耐えきれなくなっていた。 だけど一向におやへ言おうとはしてくれない潤一。言おうとするのを待ってくれという潤一。
私は苛立ちを隠せなかった。2007-08-24 16:22:00 -
19:
ユキ
毎日繰り返される口論。
そして潤一が私に手をあげ始めた。
最初は平手一発。 そして次はグーで一発そして次に蹴り三発。
暴力はエスカレートしていく一方だった。 もう既に潤一への愛情は覚めていく一方だった。だけどあんなデかい口を叩いておきながらも、もはや私にはココしか居場所はなかった…。2007-08-24 16:30:00 -
20:
ユキ
ある日、私は積もりに積もっていた不安を潤一に打ち明ける事にした
ユキ『なぁ、潤。ユキなぁ、潤が頑張ってんのんようわかってんねん、ユキがもっとガンバらなあかんのも分かってんねん、けどな。』 潤一『けど、なんやねん!』 ユキ『まだお金全然貯まってへんやん、生活費も全然たらへんやん、お腹の子にちゃんと栄養』2007-08-25 16:25:00