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年下男

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  • 1:

    名無しさん

    疲れた…仕事が終わってソファーに座って冷蔵庫のビールをあけた瞬間に携帯が鳴った。着信を見ると昔からの友達のミサからの電話。。『もしもし』
    『もし〜あんた仕事終わったんやろ?今からミナミ出ておいでやぁ?あたしこの前めっちゃいい店みつけてん?ホスクラなんやけど初回安いしかっこいい子いっぱいおるねんて』
    『ホスクラ?そんなんあたしら何才やおもてるん?場違いやって?』
    ミサが興奮して切り返す
    『あんた何言うてるん?あたしら年より若く見えるしごまかしてたら大丈夫やって!いつまでも前の彼氏の事引きずってやんと前みやな!気晴らしに出てきいょ!じゃぁTSUTAYA前12時集合やで!待ってるからな?』一方的にそう言って電話は切れた…
    今年29才…ユウカはソファの前に置いてる鏡で自分の顔を見ながらつぶやいた…年下男…―
    一ヵ月前に別れた彼氏も年下だった。職場が一緒のサトシはユウカより7才年下の22才だった。4月にユウカの働いてるメイクの会社に入社してきた。出会った頃、ユウカを見て彼はこお言った『僕より年上っすか?全然見えないっすよね?僕年上の女の人好きなんですよ?』
    『えぇ〜?そんなん言ってホントは年下の可愛い子が好きなんやろぉ?』
    『そんな事ないですよ?ぼく年下は疲れるんで?ゆうかさんこの店で店長してるんですね?バリバリのキャリアウーマンじゃないですか?憧れます?』無邪気な笑顔を見せる彼を可愛いと思った…ユウカとサトシが付き合うまでにそぅ時間はかからなかった。でもユウカにとって職場が一緒の年下の彼氏との付き合いは嫉妬の毎日だった。半年後彼には20才の同じ職場の女の子に惹かれてあっさりユウカの前から去って行った…別れ際『ユウカって重いんだよなぁ…なんかいちいち上から目線で一緒にいて疲れるんだよね。ユウカと居てたらなんか僕自身なにもできないダメな人って言われてるみたいで窮屈になるんだよ。ユウカの好きって気持ちには今の僕は答えれないよ』

    2007-09-05 17:41:00
  • 2:

    名無しさん

    『わかった。サトシにそんな重荷になってるの気付かなくて…ごめんね』あたしはホントに言いたい事を飲み込んでサトシにそう告げた。
    …あたしが重い?何も重い事なんてしてないし…あなたが仕事が終わって入れてきたメールに答えてただけ…あなたが会いたい時に合わせて会ってたし仕事の愚痴も一生懸命聞いて癒してきてたつもり…あたしが重い?わがままひとつ言った事なかったあたしが…
    あたしの言葉を聞いたサトシはホッとしてこぅ告げた『ユウカとは友達みたいな感じでこれからも付き合っていきたい?仕事の相談もしたいし?だめかな?』
    『いいよ』
    その返事をした瞬間満面の笑みを浮かべて『じゃぁそういうことで?』さとしは安心しきった表情を残してあたしの前から去っていった…一ヵ月前の事だった
    一ヵ月かぁ…ユウカは時計の針を見た。10時…ミサとの約束…

    2007-09-05 17:44:00
  • 3:

    名無しさん

    行ってみようかなぁ…
    前向くかぁ…あたしは飲みかけにしてたビールを空にして用意をしはじめた。
    ホスクラかぁ…昔一度会社の先輩に連れられて行った事がある。まぁ気晴らしになったらいぃかなぁ…
    そう思いながらユウカはミサと待ち合わせの場所へむかった。この時はこれがユウカの生活を一変する事になるなんて思っても見なかった。
    『遅い?』ミサがイライラしながら待っていた。『ごめん?タクつかったらめっちゃ道混んでて?』
    『とりあえずまだ店開いてないしお茶しよ?』
    ミサと近くの喫茶店に入った。『店一時からやねん?前行った時に指名した子にユウカと行くん言うてるから用意出来たらその子から電話かかってくるねん?』…ふぅ〜ん…あたしとミサは他愛もない話をして盛り上がってる時ミサの携帯が鳴った。ミサがウキウキしながら電話の相手と話している。どうやらもう店に行ける事になったらしい…
    ミサが目でユウカに合図する。出よ…あたしたち2人は店へ向かった。

    2007-09-05 18:04:00
  • 4:

    名無しさん

    『いらっしゃいませ』あたしは店に入った瞬間帰りたいと思った…シーンとした店内。ホストの男達の視線…場違い…帰りたい…ミサは楽しそうに出迎えてくれた男の子と話をしてる。たぶんあの子がミサのお気に入りの男の子なんだろう…案内された席に座るとミサを出迎えた男の子がミサの隣に座った。『はじめまして?諒です?名前聞いてもいいですか?初回は担当決まるまで色々なホストつけますね?どんな子がタイプとかあります?パネルもあるしゆっくり選んでください?』 『あっ…ハイ。名前はユウカです。適当につけてください?』ミサが緊張してるあたしを見て『ユウカ緊張しすぎ??お見合いじゃないんやから?』
    そっかぁ…それからいろんな男の子があたしの前に着いた。『名前はなんて言うんですか?』『どこに住んでますか?』かわるがわる来る男の子達に同じ質問ばかり同じ話ばかりが繰り替えされた…疲れた…一時間近く経った頃あたしの前にはたくさんのホストのおとこの子達の名刺でいっぱいになった。もぅ帰りたい?

    2007-09-05 18:51:00
  • 5:

    名無しさん

    そう思ってる時『席すわっていいですか?』声のする方を見てユウカが顔を上げた。ドキッ…エェ――カッコイイ?あたしの返答を待たずに彼はあたしの隣に座った『初めまして?俺の名前は和志。名前なんて言うん?』―…『ユウカです』その時ミサのお気に入りの諒が口を挟んだ『和志さんこの店のナンバー2なんですよ?』…ナンバー2…すごい人なんやぁ〜カッコイイもんなぁ…何才なんやろぉ…あたしより年下なんは確実やろけど……和志があたしの顔を覗きこんで話かけて来た『こういうとこ来るの初めて?』その和志の表情にあたしはまたドキッとした…『はい…』『そっかぁ?初めてかぁ?じゃぁ緊張してるんや?大丈夫?普通に話しよ?せっかく知り合ったんやし色々話しようや』

    2007-09-05 19:07:00
  • 6:

    名無しさん

    『うん?っていうか和志君何才なん?』思い切って敬語を使うのを止めて聞いてみた『俺?この前20才なったばっかり?ユウカちゃんは?』 『あたし?何才に見える?』 『俺とおないくらいやろ??』…ありえへん……『ありえへんし?和志君より年上だけど内緒?』 『うわっ?せこっ?俺だけ言い損やし?』和志はそう言うとユウカの頭をポンっとコツいた。ドキッ…あたしは和志の表情、仕草一つ一つにいちいちトキメイてた。夢中になって和志を見ていた。こんな風に初めて会った人の事想うなんてあたしどうかしてる…一目惚れ?なんでこんなにドキドキするんだろ…

    2007-09-05 20:25:00
  • 7:

    名無しさん

    略うざい

    2007-09-05 21:03:00
  • 8:

    名無しさん

    『あんた和志の事気に入ってたやろ?笑』 『別に…なんで?』『あたしとあんた何年の付き合いや思ってるん?そんなんすぐわかるし?』『カッコイイなぁとは思ったけどそれだけやし?相手ホストやし』『まぁなぁ…ホストにはまるのは絶対あかんっあの子らはハメる事をなんとも思ってないで。あぁいうとこは気晴らしに行くとこやし…ハマったら身も心も金も根こそぎ持って行かれるんやから?』…ミキが誘ったくせに…ハマるかぁ…さっきからあたしの頭の中から離れない和志の顔を無理矢理追い払った『わかってる』『ホストなんて好きでもないのに色かけてくるし枕はするし彼女や言うて本営するし深く関わらんと遊ぶのが一番やで?』…さっきからミキの口から出てくる言葉…色…枕…本営…何言ってるんやろ?…ユウカは疑問に思いながらもそれ以上聞けずにミキと別れてタクシーに乗った。

    2007-09-05 22:53:00
  • 9:

    名無しさん

    タクシーに乗り込むと行き先を告げて窓の外の景色を見た…和志…気付いたら彼の事ばかりを考えていた。笑った顔…冷たそうな目…従業員とふざけあってる時の子供みたいな顔…少し照れた時のぶっきらぼうな表情…あのほんの2時間であたしの中は和志でいっぱいになった。…もっと知りたい… そぅだッ和志の番号登録しとかなきゃ…カバンからもらった名刺を取り出した。その時携帯が鳴った…見ると番号登録外の電話番号…ドキッ―…『もしもし』 『もし〜俺…和志…もう家?』『まだ…今タク乗ってる』 『そっかぁ?今日ありがとうなッ気つけて帰ってな?また仕事終わったら電話するわ』 『うん?わかった?』電話は切れた…

    2007-09-05 23:37:00
  • 10:

    仕事終わったら電話するって?あたしに?これも仕事なんかなぁ…あたしをハメるため?ミキの言葉が頭をよぎった…ホストなんてハマったら身も心もお金も根こそぎ持っていかれる…29才でホストにハマる?あたし何してるんやろぅ…今のうちに関わらんとこ…家に着いて時計見ると4時…もぅ寝よう…仕事終わったら電話するわ……あかん…考えんとこう…ベットに入ると頭の中は和志でいっぱいになった…それを打ち消すかのようにユウカはきつく目を閉じた…―" " "07/09/05 23:55

    2007-09-05 23:55:00
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