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霊感体質
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1:
菫
―痛いよ…。淋しい…。
いつもの帰り道。消えかかった街頭の下に、いつもならいないものが、そこにはいた。ツインテールの髪型に、フリルがついた服を着て、その子は泣いていた。年は10才にも、満たないといった感じだ。
2007-09-26 23:59:00 -
11:
菫
百合から貰ったのは、パンダがやたら垂れたヌイグルミだった。ブサイクだけど、まぁいっかと言う事で、そのヌイグルミと、リビングにある、百合が隠しているお菓子を、二、三個拝借し、俺はミサのいる所に向かった。
2007-09-27 18:58:00 -
12:
菫
―お兄ちゃん、来てくれたの!?
俺を見るなり、ミサは嬉しそうな顔をした。先程までの、泣いたり、怯えた目をしていたのが、嘘みたいに。「なんか、適当に持って来たよ。」
俺は、そぅ言って、ミサに持ってきたお菓子やらヌイグルミをあげた。正確に言えば、ミサのいる場所に、供えた。2007-09-27 19:02:00 -
13:
菫
―お兄ちゃん、ありがとう!
ミサは、嬉しそうに言った。「なぁ、ミサちゃんはどぅしてここにいるの?」
俺は、ミサに聞いてみた。ミサは嬉しそうに、お菓子やら、ヌイグルミを見ていたのをやめ、俺の方に視線を向けた。2007-09-27 19:08:00 -
14:
菫
そして、口を開いた。
―分かんないの。気がついたら、ここにいて…。誰もミサを見てくれなくて、ミサどぅしてここにいるのかな?俺は、どぅしたもんかと思った。幽霊になってまで、この現世で、留まるのは、未練があるからだろぅが、この子は、自分がなぜ今もまだ、ここにいるのかを、分かっていない。2007-09-27 19:14:00 -
15:
菫
「そぅだ、ミサちゃんさ、最初ママに会いたいって言ってたじゃん?ママは、どこにいんの?」
俺がそぅ聞くと、ミサの目から大粒の涙が流れた。するとミサは、その場に蹲り、泣きだしてしまった。
―ママァー…、ママに会いたいよぉ…。
俺は、聞いちゃいけない事を聞いた気がして、いたたまれなかった。2007-09-27 21:40:00 -
16:
菫
蹲り、泣くミサを前に、俺はなんて声をかければいぃか分からなかった。
「…ごめん。」
そぅ呟いて、俺はミサの体を包み込むよぅに、抱き寄せた。俺の腕の中で、ミサは小さな嗚咽を、あげていた。やっぱり、関わなければ良かったのかも知れない。結局、俺には何も出来ない。ただ、この小さな幽霊を、抱き締めてあげる以外は。2007-09-27 22:59:00 -
17:
菫
五分くらい経った頃、急にミサの口が開いた。
―誕生日。
「え?」
俺が、聞き返したら、ミサは俺の方を見て、さっき言った事を、今度はハッキリと言った。2007-09-28 03:12:00 -
18:
菫
―誕生日!ママね、誕生日だったの!
「誕生日?それ以外で、何か思い出した事はある?」そぅ聞くと、またミサは、下を向いて俯いてしまった。これ以上、無理矢理聞くのも、可哀相な気がして聞けなかった。だから、その日はもぅ、家に帰る事にした。又明日、ミサに来ると約束して。2007-09-28 03:17:00 -
19:
菫
―次の日、眠い目をこすりながら、リビングに行くと、百合が必死になって、お菓子を探していた。
「何やってんだお前?」
と、俺が聞くと、百合は物凄いキツい目で、俺を睨み言った。2007-09-28 03:22:00 -
20:
菫
「すみちゃん!百合のお菓子食べたでしょ!!」
「お菓子?あぁ、昨日、二、三個貰ったぞ。」
「はぁ!?マジ意味分かんない!!あのお菓子を食べる為に、百合がどれだけ大変な思いして、ダイエットしたかガリガリのすみちゃんには分かんないでしょ!!」
百合のキレは、異常をきたしていた。我が妹ながら、少しだけ、恐いと思った。2007-09-28 03:27:00