-
夜遊び夜遊び
-
お水お水
-
ホストホスト
-
風俗風俗
-
ビューティビューティ
-
ファッションファッション
-
悩み相談悩み相談
-
モデルモデル
-
芸能芸能
-
雑談雑談
-
食べ物・グルメグルメ
-
生活生活
-
恋恋
-
インターネット・ゲームネット・ゲーム
-
ギャンブルギャンブル
-
過去ログ倉庫過去ログ倉庫
-
運営運営
fallin'
-
1:
◆0eliurtmUc
さまよい願い、始まる世界…
2007-10-06 00:51:00 -
2:
◆0eliurtmUc
《そういうわけで、誠に申し訳ないけど、今月分の給料が払えなくなってなあ》
店長わそう言うと、湯気の立つインスタントコーヒーを啜り、気まずそうにうつむいた。
《えっ、そんな…困ります!》2007-10-06 00:53:00 -
3:
◆0eliurtmUc
私わ座ってたイスから立ち上がり、店長に向かって叫んだ。
《悪いなあ。私もどうにかしてやりたいけど、何せこの赤字で、どうにもできんくなってもうて…》
《たっ、退職金わ!?》2007-10-06 00:53:00 -
4:
◆0eliurtmUc
《すまない。》
《そんな……》
突然の解雇通知。2007-10-06 00:54:00 -
5:
◆0eliurtmUc
二年近く勤めていたスーパーが、近所に新しく出来たデパートに追い打ちをかけられ、赤字が続き、ついにわ営業を打ち切り倒産すると決まったのだ。
元々小さなスーパーで、地元の馴染みの古いお客さんばかりが顧客の、細々としたお店だったが、それなりに売り上げわ安定していた。
だが、すぐ近所にオープンした大型スーパーわ、物珍しさと立地の良さからかなり賑わい、あっという間にうちのスーパーの客入りわ減った。2007-10-06 00:55:00 -
6:
◆0eliurtmUc
《大丈夫かな》と、お店の従業員と噂したりもしていたが、店長や上の人間わのん気なもので、《大丈夫大丈夫。そのうちみんな戻って来るわ》と笑っていた。
それが突然の倒産。解雇だ。
《私、今日から無職やん…》2007-10-06 00:56:00 -
7:
◆0eliurtmUc
転職するなど考えていなかった私わ、次のあてなどすぐにわ浮かばず、呆然とした。
従業員のみんなも、突然の出来事にかなり驚いていたが、私のように怒ったりする人わ居なかった。
と言うのも、うちの従業員わ実家組がほとんどで、《働かず家にいるのわ気まずいから》と、申し分ない程度に家へお金をいれる為、適度に働いている。といった感じの人間ばかりだったのだ。だから、《しばらくわまたプーやなあ》なんて、突然訪れたプータロー生活を、喜ぶ人すら居たりした。2007-10-06 00:58:00 -
8:
◆0eliurtmUc
スナックで働いていた母わ、父と別れてからわずっと酒浸り。店のお客と何度も付き合い、何度も別れてわ、また酒にすがると言う、娘の私が呆れるような、自堕落な生活をしていた。
そんな母を見ていたら、素直に店を手伝おうという気にわなれず、進学の意志を話した時も、《出てく金わ出すから》と言った感じで、あっさりしたものだった。
父の顔わ知らない。2007-10-06 01:00:00 -
9:
◆0eliurtmUc
私が生まれて間もない頃に母と離婚し、今わ小料理屋を経営してるということを、一度だけ母から聞いたが、それっきり。
何も近況を知らなかった。
こんな母を愛し、結婚を決めた父がどんな人なのか、興味わあったし、どうして子供の私に会おうと思わないのかと、淋しくなったりもしたが、父のお店へ行って問い詰めたところで、悲しい答えが返ってくるのも怖かった。2007-10-06 01:01:00 -
10:
◆0eliurtmUc
買いたてのスーツとパンプスで歩き回り、何社何十社と面接を受けたのに引っかからず、最後にやけくそになって受けた隣駅のスーパーで、何とか正社員として採用してもらえたのだ。
給料的にわ不満だったが、店長の人柄の良さに惹かれ、気づけば二年も勤めていた。
最初の半年わあっという間に過ぎたが、一年経つと、日々の生活でいっぱいで、学費がなかなか貯まらない現状に焦りを感じ、すすんで店の残業を手伝った。2007-10-06 01:03:00