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憎しみと金とあたし。
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1:
名無しさん
−目の前には、ひらひらと舞う一万円札が、何十枚。
「これで、お前とは終わり。」
ブランド物の、スーツを綺麗に着こなしたホストは、ひどく冷たい声で、あたしに言った。
あたしは、ひらひらと舞う万札を、生気のない目で、ただ見つめていた。2007-11-10 01:42:00 -
187:
梅雨
アリサが、あたしにだけ聞こえるよぅに言った。彼女の目は、賢吾を見たまま。
「そぅ。」
「あたしね、彼がNo.1になったら決めてる事があるの。」
と、あたしの方を向きアリサが言った。その時の、アリサの目は何かを決心している目だった。
「何を?」2007-12-17 16:37:00 -
188:
梅雨
「カミングアウトする。」
「カミングアウト?」
「そぅ。彼には、全て知って欲しいの。それに、隠してるのも結構辛いのよ。」そぅ言って、笑うアリサ。
「さ、今日はとことん飲むわよ!」
アリサは近くにいたホストに、「シャンパンもぅ一本!」と言った。2007-12-17 16:45:00 -
189:
梅雨
その日は結局、店の閉店時間まで、アリサに付き合わされた。
「気持ち悪い…。」
アリサはソファに横になりながら、青冷めた顔で何度も同じ事を言っている。
「アリサ、大丈夫?」
あたしがそぅ聞いても、アリサは「気持ち悪い…。」としか言わない。仕方なく、あたしはボーイの子に、水を持ってきてくれるよぅに頼んだ。2007-12-18 02:53:00 -
190:
梅雨
「アリサ大丈夫ですか?」
頭の上から、声が降ってきたから見上げると、賢吾が心配そぅにアリサを見ている。
「大丈夫じゃないわね。どぅしようかしら。」
「俺、看てるんで、サユさんは先に帰ってもいぃですよ?サユさんも疲れたでしょ?」
あたしは賢吾の言葉に甘えて、先に帰る事にした。アリサに、気付いたら連絡するよぅに頼んで。店から出ると、空はもぅ明るい。道ばたには、潰れて座りこんでいるホストが何人かいた。2007-12-18 03:00:00 -
191:
梅雨
そんなホストを横目に、あたしはタクシー乗り場まで歩く。すると、少し先を歩く、見慣れた後ろ姿があった。
―煉だ。隣には、真っ赤なコートを着た、二十代半ばの女性。仲の良いカップルのよぅに、腕を組んで歩いている。どぅやら彼等も、タクシー乗り場に向かっているよぅだった。このまま行けば、煉と会ってしまう。そぅ思い、あたしは咄嗟に目についた喫茶店に入った。
「いらっしゃいませー。」可愛らしい店員が、あたしを席に案内し、コーヒーとだけ言って外を見る。煉と、赤いコートの女性が、キスしているのが見えた。2007-12-18 03:08:00 -
192:
名無しさん
楽しみにあげ
2007-12-18 11:14:00 -
193:
梅雨
「相変わらずね。」
そぅ呟いて、店員が持ってきた苦いコーヒーを口に運ぶ。『俺、色とか出来ないから。』
あたしといた時、彼は良くそぅ口にしていた。あたしはそんなの嘘だと、分かっていても、彼の言葉を信じよぅとしていた。だけど、サイトにはあたしの信じよぅとする事を、否定するかのよぅに彼の【色】で、常に盛り上がっていたっけ。
煉の姿が見えなくなったのを、確認してあたしは店を出た。空はさっきよりも明るくなり、街には会社へ行く人や、学校に行く人でいっぱいになっていた。2007-12-18 17:44:00 -
194:
名無しさん
更新されてる?
2007-12-18 18:28:00 -
195:
梅雨
201サン?
読んでくれて、ありがとうございます??
203サン?
更新せずごめんなさい?
今からしていきます?2007-12-18 20:35:00 -
196:
梅雨
行き交う人のなみを、抜けタクシーに乗り、家に帰る。家に着くと、一気に疲れが押し寄せ、あたしは眠りについた。
『サユは特別だから。』
夢を見た。まだ煉が、あたしの隣で眠っていた頃の。あたしの髪を撫で、優しく笑いかける煉。その笑顔が、あたしは大好きだった。愛しくて。その頃のあたしには、煉が全てだった。2007-12-18 20:39:00