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あたし、キャバ嬢。
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1:
綾香
キャバ嬢だって
恋すんねん。
キャバ嬢だって
一人の人間やねんで。2007-12-05 13:36:00 -
207:
綾香
『もし?』
『もしもし!?』
『昨日ごめんな。従業員と呑んでてそのまま潰れて寝てたわぁ。』
連絡の一つぐらい出来るやろ、と思いつつもその言葉を飲み込んだ。
重い女と思われたくない。嫌われたくない…理解しな、理解しな…2007-12-07 14:40:00 -
208:
綾香
『そーなんや。あたし今仕事終わった!』
『ほんまか。気つけて帰れよ。また家着いたらメールいれといて。』
『わかったぁ。』
海の声を聞くと、言いたかった事も言えなくなる。いや、些細な事なんてどうでも良くなってしまう。
…全てを許してしまいそうなぐらいに。2007-12-07 14:45:00 -
209:
綾香
ちょうどこの頃から、毎日あった海からの連絡は日増しに少なくなっていった。
休みの日も連絡が取れなかったり、取れたとしてもほんの5分ぐらいの電話だったり。
あたしは悶々とする毎日を送っていた。2007-12-07 14:49:00 -
210:
綾香
『綾香、今日この後ホテル行こや。』
…また始まった。よくある事。最初はやんわりと断ったり、話をそらしたりしていたけど、今日は延々一時間もその話をしてくる。
さすがにあたしもイライラして来ていた。
『だから無理やって!』『そうか。じゃあお前との仲もこれで終わりやな。チェック。』
『えっ…』2007-12-07 14:57:00 -
211:
綾香
『お前に今までなんぼ使ったと思ってんねん?やられへんキャバ嬢なんか誰が相手するか。お前らみたいなアホをな!!キャバ嬢はヤれんかったら価値無いんじゃ。覚えとけ!』
そう言って将ちゃんは会計を済ますと、さっさと帰って行った。
…悔しかった。
バカにされた事が、上手く交わせなかった自分が、今までの楽しかった二人のヤリトリが全て体目的だった事が…2007-12-07 15:02:00 -
212:
綾香
その日、うちの店は本当は休みの日だったけど、周年と言うことで開けていた。
今日は海の店は定休日だ。
慰めてくれなくていい。ただ声が聞きたい。
家に着くなり電話をかけた。2007-12-07 15:07:00 -
213:
綾香
…やっぱり、海は出ない。
一気に全てが嫌になった。まだお客さんはいる。また見つければいい。
頭ではわかっていても、一番の太客が切れた事への焦りはどうしようもなかった。
海の事も色だとか育てだとか考え出したらきりがなくて、布団にくるまりただひたすら泣き続けた。2007-12-07 15:13:00 -
214:
綾香
次の日は振り替えで休みだったから、何もせずにぼぉっと天井を見つめていたらいつの間にか寝てしまっていた。
…大音量で、海の指定着信音が鳴り響いた。
時計を見ると夜中の2時。2007-12-07 15:17:00 -
215:
綾香
『はい…』
『綾香ーごめんな。色々忙しかった。』
『…もう聞き飽きた。』『えっ?』
『あんたは、一通のメールを送る暇もないぐらい忙しいん!?ほんまに実家帰ってるん!?休みの日に連絡とれん彼氏なんかいらんわ!!ばいばい』
勢いで全てぶちまけ、電話を切った。2007-12-07 15:21:00 -
216:
綾香
電源を落とし、声をあげて泣いた。
ぽぽが心配そうに近寄ってくる。
『ぽぽ…あんただけは離れて行かんといてな?』真っ黒な瞳で、あたしを見つめるぽぽ。
…ニ年前、ぽぽは当時住んでいたマンションの前に捨てられていた。獣医さんにシーズーと言う種類だと教えて貰って、何冊も本を買いあさってずっと大切に育てて来た、あたしのたった一人の家族。
『捨てられた者同士仲良くしよな。』それがぽぽにかけた第一声。小さい頃はよく鼻が詰まっていて、ぽっぽって良く言っていたからぽぽと名付けた。2007-12-07 15:32:00