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DEAR〜

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  • 1:

    アイ◆hsF3gEfPG6

    これは、愛の16の時の実話です。
    よかったら読んでください。

    2007-12-20 01:13:00
  • 181:

    愛◆hsF3gEfPG6

    愛が母さんの顔を睨むと、母さんはテーブルの椅子に足を組んだまま愛をまるで見くだすように見下ろした。 父「そんな事しとるんか?!」 父さんが声を張り上げる。 …あんたは、何でも信じるんやな…                          
    愛は母さんを睨んでいた。拳に力が入る。 父さん「答えぇ!!」父さんの怒鳴り声。愛はそれでも母さんを睨んでいた。                             
    愛「そう思うなら思えばいいやんか!!」愛がそう怒鳴ると、父さんはテーブルの上に置いてるタバコを愛に投げつけ、床にタバコが散らばる。

    2008-01-08 05:37:00
  • 182:

    愛◆hsF3gEfPG6

    愛は今まで、父さんや母さんには、手をあげた事がなかった。理由は親だから。どんな嫌味を言われようと、どれだけ殴られようとも泣かないし、歯を食い縛り耐えてきた。 何を言われても、ぐっとこらえてきたんだ。                                 
    「はぁ……あんたの母親はどんな人なんやろね(笑)どんな育て方してきたんやろね(笑)」母さんがタバコを消しながら、ため息まじりにそう言ったんだ。まるであざわらうように…                           
    「母さん!言い過ぎや…」父さんが、すぐさまそう言ったけど、母さんはくすっと笑ったんだ。                             
    殺してやる……こいつは殺してやる……愛は、立ち上がりテーブルの上にあるガラスでできた灰皿を掴み、思い切り母さんにぶつけると、灰皿が母さんの腕にぶつかり床の上で割れ、それと同時に父さんが立ち上がり愛を殴りはじめた。

    2008-01-08 05:46:00
  • 183:

    愛◆hsF3gEfPG6

    父「なんて事するんや!!!」怒鳴りながら愛の体を殴り続ける父さん。昨日の夜中の痛みに加わり今にも悲鳴をあげてしまいそうな激痛が身体中に広がる。                          
    愛「殺してやる!!!殺してやる!!!」愛は殴られながらも、そう叫んでいた。 しばらく、父さんは愛を殴りつづけ、母さんの前に愛を引きずり、愛の頭を押さえつけ土下座をさせた。                                   
    父「謝れ!母さんに謝れ!」愛の頭を押さえつけたまま、そう怒鳴る父さん。力を入れて顔をあげようとしても、父さんの力に叶うわけもなく愛は母さんに土下座をさせられた。

    2008-01-08 05:52:00
  • 184:

    愛◆hsF3gEfPG6

    母さんは、そのままリビングから去っていき、寝室へ行ってしまい、愛と父さんがリビングに残った。  しんとするリビング。殴られすぎて、身体中の感覚がわからない。                              
    愛の頭から手を放した父さん。愛はうつむいたまま、父さんのパジャマのズボンを掴み「……愛の言う事は信じないくせに…」そう言ったけど、父さんが答える事はなくて、愛はうつむいたまま唇を噛み締めた。                         
    愛「……もう…邪魔なら殺して……」愛がそう言うと父さんはため息まじりに「迷惑かけんといてくれ…」そう言い残し、寝室へ行ってしまった。

    2008-01-08 05:58:00
  • 185:

    愛◆hsF3gEfPG6

    愛は感覚の分からない体でゆっくり立ち上がり、足を引きずりながら階段を一段一段のぼりきると、姉ちゃんの部屋のドアが見えて立ち止まった。                              
    鍵が新しく付けられたドア。お母さんの嫁入り道具のフランス製の真っ白な洋服ダンスとドレッサーがあった部屋。 《愛が大きくなったらあげようね》笑顔で愛にそう話してくれたお母さん。。 その家具すべて母さんがこの家に越してきた時、引っ越し業者に捨てろと言って、愛の目の前で全て運ばれて行ったんだ…                         
    愛にとってお母さんがいなくなっても、唯一お母さんを感じれる特別な場所だった……今は冷たく閉ざされた愛が入る事のできない部屋……

    2008-01-08 07:08:00
  • 186:

    愛◆hsF3gEfPG6

    胸が締め付けられたように痛む…愛は、そのドアから視線をそらし自分の部屋へと入り、床にぺたりと崩れ落ち、くやしくて涙を流した。 兄ちゃんと弟のゲームする音が聞こえる。。                         
    愛は…愛の居場所は……こんな家なんかじゃない……父さんは、愛が邪魔なんだよね…愛を殴る時の父さんの目は、愛情なんて何一つ感じれなくて、お母さんの首をしめた時の目と同じ。 愛がお母さんに似てるから? だから……                            
    ポタッ…涙が太ももの上に落ちる。愛はゆっくり立ち上がり、部屋を出て階段を降りて足をひきずったまま家から出た。

    2008-01-08 07:15:00
  • 187:

    愛◆hsF3gEfPG6

    向かう場所は、まぁくんの家。 足をひきずりながらゆっくり歩いていく。通り過ぎる原付の音にびくつきながら、それでも立ち止まらずに歩き続けた。 泣きたくないのに、涙が次から次へと溢れて、そのたびに手で拭き取った。                            
    まぁくんの家の前にたどり着き、まぁくんの部屋のある場所を見上げると、電気がついていて、愛は舌打ちをすると、少ししてからまぁくんが窓を開け愛の姿を見てびっくりしている。

    2008-01-08 07:19:00
  • 188:

    愛◆hsF3gEfPG6

    誠「愛っぺ!?…どないしたん?!入ってこいや!」窓を開けたまま愛にそう言って、すぐさま窓を閉めまぁくんの姿は見えなくなり、愛は足をひきずりながらまぁくんの家に入ると、おばさんの焼くお好み焼きの匂いがした。 おばさんは、仕事をしている。                            
    階段を上り、ドアを開けるとまぁくんがドアの前に立っていて愛は、まぁくんに抱きついたんだ。

    2008-01-08 07:22:00
  • 189:

    愛◆hsF3gEfPG6

    誠「どないしてん?!」愛「もういやや……いややぁぁ」愛はまぁくんに抱きつきながらそう言っていた。 まぁくんは愛を力いっぱい抱きしめ、その場に二人で座りまぁくんに抱きつきながら、愛はまた泣いた。                         
    愛は決して泣かない。人前で泣くのが何よりも嫌い。なのに…まぁくんには、まぁくんの前では、泣き虫。。                       
    この夜、愛は自分に誓った。まぁくんが愛の唯一の居場所って……

    2008-01-08 07:27:00
  • 190:

    愛◆hsF3gEfPG6

    DEAR
    あの頃…強かったわけではなくて、強がる事でしか自分を守る事ができなかった…                                   
    あの頃…人前で泣かなかったのは、そんな余裕さえないくらい精一杯だっただけ                        
    話しを聞いてもらえてたのなら、今の自分は変わっていたのかな…そんな事今更遅すぎるのかな                                         
    ねぇ、まぁくん? 愛があの時誓った事は、ただの逃げでしかなかったよね…君の重荷になりたくなかったのに、結局重荷になりたかっただけだね……ごめんね…

    2008-01-08 07:32:00
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