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DEAR〜
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1:
アイ◆hsF3gEfPG6
これは、愛の16の時の実話です。
よかったら読んでください。2007-12-20 01:13:00 -
41:
愛◆hsF3gEfPG6
弟は泣きながら、体を震わせていて愛は弟の背中をさすっていた。 母さんは、しゃがむ事なく
「汚いから自分でふきなさいよ?…汚いわね」
そう言ったんだ。弟の目の前でいきなり。愛は着ていたカーディガンを弟にかけ、しゃがんだまま母さんを睨んだ。 普通母親なら心配したりするし、汚いなんて言葉言うわけない。
愛「何が汚いねん!」愛が母さんにそう怒鳴ると母さんは、くすっと笑い階段を降りていった。愛はおいかけたかったけど、真也の体調が心配で真也を支えながら階段を降りて洗面所で真也をうがいさせて、愛は雑巾と水を入れたばけつを持ち階段を上がった。2007-12-20 12:00:00 -
42:
愛◆hsF3gEfPG6
真也は泣きながら、「僕がふく…汚いから」ってそう言ったんだ。 まだ小さな真也の口からそんな言葉が出た事が、何よりも辛くて愛は泣きそうになったけどこらえた。
愛「汚いわけないやろ?!早くベッドに行って寝とき?…な?」そう言って真也が手にした雑巾を奪い、真也を真也の部屋につれていき愛は、真也の吐いた物を黙って拭いたんだ。
真也とは、いつも喧嘩ばかりしていて真也の為に何かするなんて愛にとったら今まで何回目かな、というくらい珍しい事だった。2007-12-20 12:05:00 -
43:
愛◆hsF3gEfPG6
綺麗な兄弟愛なんて全くなくて、いつも喧嘩ばかりしていた。 でも、真也の吐いた物が汚いなんて思えない。 拭くとき胃液が愛の手についたけど、愛は汚いなんて思わなかった。 母さんが家にやってきて2ヶ月くらい経った時の出来事だったよね
薄々気付いてはいたけど、父さんの前じゃ母さんはいい母親だったからあんまりピンとはこなくて、あれが決定的な出来事だった。
愛は、夜中に家を出てリサや地元の連れと遊ぶようになり、父さんから殴られても殴られてもそれはやめなかった。2007-12-20 12:10:00 -
44:
愛◆hsF3gEfPG6
姉ちゃんが門限の時間を過ぎても父さんは、姉ちゃんを殴ったり叱る事はしないのに、愛には容赦なし。
何をするにも、父さんは姉ちゃんを優先させていた。愛には、話し掛けようともしないのに……
愛は、居場所がないような気にどんどんなり、いつもお母さんがいた頃を思い出すようになっていたんだ。2007-12-20 12:19:00 -
45:
愛◆hsF3gEfPG6
優しかったお母さんは、父さんのせいで逃げるように出ていった……晴れた日曜日の夕方に、愛達をこの家に残して………
父さんが全て悪い。父さんが全て悪い。父さんが全て悪い。
愛は、母さんが来てからしばらくしてから父さんを恨むようになっていた。何かにつけて父さんを恨み母さんの存在を拒むようになり、母さんがする全ての事を否定するようになり父さんはその度々に愛を殴ったけど、愛は母さんが父さんの居ない時にする事を黙っていた。 言っても無駄。父さんは母さんの言うことを信じて、愛の言うことなんて信じないんだから……2007-12-20 12:25:00 -
46:
愛◆hsF3gEfPG6
今日は7月7日。すっかり暑くなり、梅雨を終え太陽の日差しがアスファルトに照りつけアスファルトはもやもやとしている。
愛「ごめん(笑)ぼーっとしとった」愛は尚美に苦笑いすると尚美は、驚いた顔をしてからにこりと笑った。 尚美「もうっ!愛いつも話聞いてないんやからっ!」どうやら尚美は、彼氏の話を愛にしてきていたらしい。愛は、全く聞いてなかったや……2007-12-20 12:36:00 -
47:
愛◆hsF3gEfPG6
愛と尚美は、だらだら他愛ない会話をしながら歩いているて愛の視界に、喫茶店の前に原付を二台停め原付に二人が座りその周りにしゃがみながら何やら話している五人が飛び込んできた。 見た感じからして、アツシの周りにいそうなかんじだ。 愛はふと、立ち止まるとすぐ尚美が愛に視線を向けて顔を覗いた。
尚美「愛?どうしたの?」 愛「…なぁ、違うとこにしいひん?」 愛がそう言うと、尚美は愛の視線の先に視線を向けて立ち止まる。 尚美は、不良が苦手だって前から言っていたし、もしアツシの知り合いだとしたらかなりうざったい。 愛は何週間も経つのにアツシからのメッセージに返事を一度もしていなくて、今更メッセージを送る気にすらならなかったんだ。
だから、もしアツシの知り合いやアツシの連れだとしたらかなり気まずい。ユキや亜美からのメッセージにさえ返事してへんし、リサからのメッセージもあまり返事してないし。2007-12-20 13:32:00 -
48:
愛◆hsF3gEfPG6
さっきのデパートにも食べる店はあるし、そっちにしようという事になり、愛と尚美は体をデパートへと向けて歩きだした時―
ブイーン…原付のやかましい音が聞こえてきて、どんどん愛に近づいてくるのが分かり、愛は振り向くと喫茶店の前にたむろってた、二人が愛と尚美の前に来てエンジンをかけたまま停まった。
1人は髪を脱色して派手な服を着て見た目からして、不良な感じ。もう1人は、綺麗な顔でどこか幼く、でも不良だろなと感じる。二人はニコニコしながら愛と尚美をはさむように停まった。2007-12-20 13:40:00 -
49:
愛◆hsF3gEfPG6
駅では見たことはないけど、見た目からして絶対アツシの周りの奴等と連れか知り合いだろなと思った。
愛は尚美の手を引っ張り早歩きしてると、二人は原付で付いてきたんだ。「なぁなぁ、あの店入ろうとしてたんやろ?!」派手な方の男が愛に向かって話してきたけど、無視。
「行けばいいやん?何で行かないん?」綺麗な顔の男が尚美に話し掛ける。尚美の手を握ったまま歩いてるけど、尚美は愛の手を握る手に力を入れるのが分かった。2007-12-20 13:47:00 -
50:
愛◆hsF3gEfPG6
それでも二人は、やたら話し掛けてくる。愛はだんだんうざくなってきて、イライラしてきて歩くのをやめて、立ち止まり派手な方の男に体を向けて思い切り睨んだ。 男は、動じない感じで原付に乗ったまま愛を見ている。
愛「しつこい!うざいんやけど!?」「だから、喫茶店に行けばいいやんって…「あんたに関係ないやろが?!ナンパばっかして暇なんか?!誰があんたらなんかに付いていくねん!どっか行けや!」 愛は男の言葉をふさぐように怒鳴り、尚美の手をぐいっと引っ張り喫茶店に向かって早足で歩きだした。
なんであんな奴等の為に、喫茶店を諦めなあかんねんって考え。尚美に前からあの喫茶店の事を話していてやっと今日尚美が行けるんやから!2007-12-20 13:53:00