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涙の跡

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  • 1:

    今日、いつもの帰り道。思いもしない事が起きた。

    2008-01-10 01:58:00
  • 25:

    そして、日曜日なった。尚樹・涼太・優斗3人が家に来た。母親がいつも家に入れる。だからあたしは部屋でいつも会わない様にしてた。でもこの日は…
    尚樹『奈々ちゃん?体調どない?今日な、冬耶んち掃除しに行かん?』奈々『…』涼太『冬耶のおかんに鍵借りたから行こ?』

    あたしは部屋のドアを開けた。

    2008-01-13 05:55:00
  • 26:

    奈々『行く…。』
    みんな驚いていた。会いたくないとずっと拒んでいたあたしが出てきた事と、骸骨の様ながりがりのあたしを見て。

    でもみんなすぐ笑顔になって冬耶の家へ向かった。

    2008-01-13 05:58:00
  • 27:

    あたしは車に乗ってる間も何もしゃべらずただ外を見ていた。冬耶の家の近くになるにつれて、涙は止まらなくなっていた。

    冬耶と見た風景。冬耶と通った道。何も変わっていないのに、冬耶がいない。

    2008-01-13 06:00:00
  • 28:

    冬耶の住んでいたマンションに着いた。あたしはすでに泣きじゃくっていた。鍵を渡され開けて、中に入った。

    冬耶がいなくなる前と何も変わっていない。冬耶の匂いが染み込んでいる部屋。あたしは泣き崩れた。

    2008-01-13 06:02:00
  • 29:

    尚樹・涼太・優斗の3人もただ部屋に座っている。あたしはベッドに顔を付けて泣いていた。

    尚樹『さぁ!掃除しよか-。』優斗『うん!』奈々『…。洗濯はしやんとこな。冬耶の匂い消えるの嫌や。』 涼太『おっけ-っす!』
    みんなで掃除を始めた。あたしはテレビの横の台を拭いていた…。その台にはプラスチックの箱があった。その中には沢山の紙が入っていた。

    2008-01-13 06:08:00
  • 30:

    あたしは冬耶といた間、部屋を漁ったりした事がなかった。
    その紙を見てみた。

    そこには、あたしが記念日や冬耶の誕生日に書いた手紙全てが入っていた。

    2008-01-13 06:10:00
  • 31:

    また泣けてきた。いくら泣いても涙は止まらない。
    尚樹がそれに気付いて…『泣かせるつもりないけどな冬耶、奈々ちゃんから手紙もらう度に俺に自慢してきてたわ!』あたしはまた声をあげて泣いた。

    2008-01-13 06:13:00
  • 32:

    そこには書いたのに喧嘩をして渡せなかった1ねん記念の手紙もあった。渡す前に喧嘩をしてぐちゃぐちゃに丸めてあたしが捨てた。冬耶はごみ箱に入ってるのを見つけたらしい。尚樹『その手紙な、冬耶がキレててん。なんで捨てるんやって。気付かんかったらゴミなってたってスネててんで!笑』あたしはもう泣いてばかりだった。

    2008-01-13 06:17:00
  • 33:

    こんなに愛しいのになんで?なんで冬耶はおらんくなったん?あたしは掃除どころじゃなくなり、いつの間にか眠っていた。

    2008-01-13 06:21:00
  • 34:

    冬耶のベッドで寝ていると夢を見た。

    冬耶『よっ!久しぶり!奈々お前、痩せすぎ!そんなん抱き心地良くないからあかんわ!飯くえ!じゃないと抱っこしやんぞ!』奈々『冬耶ぁ。奈々に会いにきてくれたん?』冬耶『お前が心配ばっかかけるからやんけ。約束したらまた会いにくる。』奈々『何を約束するん?』冬耶『ちゃんと飯くって尚樹らの言う事聞く事やな。』奈々『…。わかった!約束守ったらまた絶対会える?』冬耶『くる、くる。来たるから約束守れよ!』そう言って笑いながら冬耶は消えていった。

    2008-01-13 06:28:00
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