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ななめ後ろ

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  • 1:

    田中

    廊下からバタバタと誰かが走ってくる音
    がらっと教室のドアが開いた必死な顔で友達の隼人が「大変やべーよ」

    2008-03-19 15:01:00
  • 11:

    田中

    「あなたは…部活?」綾瀬さんは明らかに動揺している僕を見て少し笑ながら言った
    「あっはい」あなたと言われ自分の名前を知らないという事に気付く…名乗るべきか?
    「そう、頑張ってね。さよなら」彼女は僕が名前を言うタイミグを遮り靴を履いて昇降口を出た

    2008-03-19 16:16:00
  • 12:

    田中

    何だか言わないと後悔するような気がした…
    僕はとっさに走り彼女を追いかけた
    「綾瀬さんっ!」門を出た所で歩いている彼女を呼び止めた
    「何?」不思議そうに振りむいた
    「僕、森岡真吾!よろしくね」と言うと僕は走って逃げた
    自分でもなんであんな事したのか分からない。でもなんだかスッキリしたそんな感覚だった

    2008-03-19 16:23:00
  • 13:

    田中

    部室に行くと隼人が待っていた
    「遅いぞ真吾!」
    「わりっ」平謝りするとすぐ着替えてスパイクに履き替えた
    隼人に後ろめたい気持ちが少しだけあった
    「真吾行くぞ」待ちきれない様子の隼人は先に部室を出た

    2008-03-19 16:29:00
  • 14:

    田中

    一時間サッカーを楽しむ恋よりサッカーのが楽しいそう思っていた。
    告白された事はなくはないでも付き合う意味がよく分からず断っていた…
    でも真吾の気持ちは徐々に変わりつつあった
    今日転校してきたばかりの彼女に出会う事によって

    2008-03-19 19:34:00
  • 15:

    田中

    毎朝起きるのが苦痛だった面倒…その言葉が適切か
    だけど今朝は母親の声で起こされる事なく
    余裕をもって家を出た
    早く学校へ行って彼女に会いたかった

    2008-03-19 19:44:00
  • 16:

    田中

    学校へ向かう道
    通いなれている道のはずなのにいつもと違って見えるのは多分人が歩いてないからだろうか
    学校に着くと教室も廊下もガランとしていた

    2008-03-19 21:22:00
  • 17:

    田中

    「やべー早く着きすぎたぁ」ぽつりと呟いて自分の席についた。
    何やってるんだろ…そう思ってるとガラッと教室のドアが開いた

    2008-03-19 21:27:00
  • 18:

    田中

    「おはよ森岡くん」…
    「おっおはよ…」
    綾瀬さんだった…朝早く来たかいあったと心はガッツポーズを決めていた。

    2008-03-19 21:34:00
  • 19:

    田中

    しかし、次に話す言葉が見当たらず黙って2人座ったまましばらく沈黙…
    彼女は僕のななめ後ろの席振り向いて話しかければいいのに後ろを振り向けずにいた。
    「昨日…」
    沈黙を破ったのは綾瀬さんだった

    2008-03-19 21:45:00
  • 20:

    田中

    「昨日、たくさん話しかけてくれる人いたけど自己紹介してくれたの森岡くんだけだったから嬉しかった。友達になってくれる?」
    意外…いや何て言うんだろ予想外?友達になってって言葉が愛の告白のように響いて
    嬉しさで放心状態だった

    2008-03-19 22:01:00
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