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明日への光
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1:
ひかる◆iQc6tVdR/2
どうして
生まれてきたんだろう。2008-04-04 01:47:00 -
11:
ひかる◆iQc6tVdR/2
「ひかるちゃん 祐子ちゃんのお母さんが呼んでる〜」 ひかるはテレビを見るのをやめ、玄関先に向かった。
「おばちゃん、なに?」2008-04-04 02:26:00 -
12:
ひかる◆iQc6tVdR/2
ひかるが尋ねると祐子の母親は物凄い剣幕でひかるを怒鳴りつけた。
「あんた何?ちゃうわ!うちの祐子ひかるちゃんにビンタされたって泣きながら帰ってきたんやで!なんでそんな意地悪すんの!祐子が何したの!」2008-04-04 02:29:00 -
13:
ひかる◆iQc6tVdR/2
「え?そんなんしてない…」 身に覚えのないひかるは困ったように言った。 「嘘つくんか!ほか祐子きてみ!叩かれたんやろ!この子に!」 否定するひかるに更に腹を立てたように怒鳴りつけ、隠れていた祐子を引っ張り自分の隣に来させた。 祐子は手で右の頬を押さえていた。
2008-04-04 02:34:00 -
14:
ひかる◆iQc6tVdR/2
「ほら祐子ほっぺた痛いからずっと押さえてるやんか。あやちゃん達見てたやろ?ひかるちゃんが祐子のこと叩いてたやろ?」 「あの…ひかるちゃん何もしてないよ!祐子ちゃんが勝手に帰ってん。」あやがそう言ったが祐子の母親は信じなかった。
2008-04-04 02:39:00 -
15:
ひかる◆iQc6tVdR/2
「あんたらまで一緒に嘘ついて!祐子可哀想でしょう」ひかる達には身に覚えがないし混乱するばかり。だが祐子の母親は怒り狂ったように怒鳴り続けた。祐子は黙ってみているだけだった。 あやの両親は共働きで家にはいなかったので仲裁できる人もいなかった。
2008-04-04 02:44:00 -
16:
ひかる◆iQc6tVdR/2
「ひかるちゃん 警察いきましょう! 悪いことしたんやから当然やね!」 祐子の母親はそう言いながらひかるを無理やり引っ張った。 「悪いことした子はちゃんとお巡りさんに話聞いてもらわなダメやからね!行きたくなかったらちゃんと祐子に謝りなさい!」
2008-04-04 02:49:00 -
17:
ひかる◆iQc6tVdR/2
『警察に連れて行かれる…』 ひかるは怖くなった。何もしていないとは言え、今謝った方がいいんじゃないか。幼いながら混乱した頭で考えた。
「ご… ごめんなさい」ひかるは祐子に向かって謝った。2008-04-04 02:53:00 -
18:
ひかる◆iQc6tVdR/2
「ひかるちゃん、あんた悪いと思ってないやろ?祐子は痛い思いしたのに。何 その態度は」 ひかるの謝り方が気に食わなかったらしく祐子の母親はまた怒鳴りだした。
2008-04-04 02:56:00 -
19:
ひかる◆iQc6tVdR/2
ひかるは怖さで涙が溢れ出た。親以外の大人にこんな剣幕で怒鳴りつけられたことはなかった。 あや達も後ろで様子伺いするだけ。祐子の言葉を完全に鵜呑みにしている母親。ひかるの味方は誰もいなかった。
2008-04-04 02:59:00 -
20:
ひかる◆iQc6tVdR/2
ひかるは泣きながら何度も「ごめんなさい」と言った。言うしかなかった。土下座し頭を下げ ようやく祐子の母親の怒りはおさまった。「あんた今度祐子にこんなことしたら絶対許さんからな!分かったな!」 そう言い残し家を出て行った。その時祐子は 少し笑っているように見えた。
2008-04-04 03:02:00