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一般ピープル

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  • 1:

    あき

    実話を元にして書きますが、詳しく書けないところは少し変えたいと思います?なのでフィクションとして読んでいただければ幸いです?

    2008-07-31 09:25:00
  • 68:

    あき

    結局その日、シンから連絡が来る事は無かった。
    あたしは気にしつつも加奈の家を後にし、いつもと同じ様にお風呂に入り、いつもと同じ様に眠りについた。
    結局、そんなもの。
    わかっていたはずなのに、寝ている時も携帯を肌身離さず握り締めている自分がいた。

    2008-07-31 20:56:00
  • 69:

    あき

    うちの実家は、人の気配がしない。
    兄弟は居ないし両親も仕事仕事で、昔からあたしの授業参観にすら来た事は無かった。
    昔は寂しかったけど今は寝る家があるだけマシだと思ってる。給料は最低限の生活費に消えるだけだし、貯金は増えるし。

    2008-07-31 21:00:00
  • 70:

    あき

    プルルル…
    眠りについて一時間後、握り締めていた携帯が鳴った。
    慌てて飛び起きて画面を見ると、シンだった。
    嬉しい気持ちを抑え、待ち望んでいた事を悟られないように電話に出る。

    2008-07-31 21:07:00
  • 71:

    あき

    『もしもし?』
    『お〜昨日ごめんな。今から東京帰るわ。』
    『あっそぉなん。気つけてな。』
    そんな感じで昨日のあのラブラブな雰囲気はどこに行ったのかと思うぐらいあっさりと電話は終わった。
    でも連絡があった事が嬉しくて、幸せな気持ちで再び眠りについた。

    2008-07-31 21:31:00
  • 72:

    あき

    それからは二、三日に一度連絡が来るぐらいであの日の出来事が夢だったのかと思うぐらい実感が湧かない日々が続いた。
    一度しか逢った事の無い彼氏。
    寂しい日は、シンと出逢ってから買い集めたCDで、シンの声を聴きながら眠った。
    いっその事、もう二度と逢わない方がいいんじゃないかと思い出した頃…

    2008-07-31 21:42:00
  • 73:

    あき

    『あきさんお願いします』いつも通り仕事をしていたあたし。
    『指名?誰?』
    『ホストやわ。あき指名で来たから一応入れたんやけど…』
    …まさか…
    客席を見ると、徹の姿。

    2008-07-31 22:23:00
  • 74:

    あき

    『無理…帰らして。』
    『もう入れてもうたからなぁ…一回つくだけついて無理やったらもう一回ゆっといで。』
    今は仕事中。これだけ人が多ければ外面のいい徹は何もしてこないだろう。
    そうは思っても、速まる心臓の鼓動と冷や汗を止める事は出来なかった。

    2008-07-31 22:27:00
  • 75:

    あき

    『…失礼します…』
    恐る恐る隣に座る。
    『…久しぶりやな。』
    この目がわらっていない笑顔は、徹が怒っている証。『なんか飲みや。』
    そう言われビールを頼む。

    2008-07-31 22:30:00
  • 76:

    あき

    『いただきます…』
    軽くグラスを交わし、ビールを喉に流しこむ。
    『お前逃げたわりにパネルとか使って宣伝して堂々としてるやん。』
    徹はふっと鼻で笑う。
    『…なめてんな…』

    2008-07-31 22:34:00
  • 77:

    あき

    徹のその言葉に、びくっとする。
    『…何で今日来たん?』
    『連れ戻しに。』
    ハッと徹の顔を見ると、薄ら笑いを浮かべたまま真っ直ぐにこっちを見ている。『…もうあたし…彼氏出来たから。帰って。』
    『今日は帰るけど…お前は俺のもんやからな…』

    2008-07-31 22:40:00
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