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闇の中の心臓
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1:
夢魔
鼓動が脈打つ。 激しい嘔吐。 フラッシュバック。 もうあれから3年。 後遺症はいまだ続く。 真っ白な壁が血で染まる。 血だらけの拳。
2008-08-01 09:55:00 -
77:
夢魔
愛なんてもういらない。 金の切れ目は死を意味していた。 血の匂いが欲しくて夢魔は自らの額を切り刻んだ。
2008-10-25 08:40:00 -
78:
夢魔
ガラスが割れる。 壁には血しぶきが飛ぶ。 毎日が絶望の繰り返し。 夢魔はテキーラを流しこむと赤玉を9発ほど流しこんだ。 このまま二度と目が覚めなくても構わない。
2008-10-25 08:48:00 -
79:
夢魔
いつの間にかあれだけ求め続けた夢を忘れていった。 映像が徐々に薄れていく。 電話が鳴る。 夜の後輩の涼からだ。 この着信が後の夢魔を変えることになるとはこの時の夢魔には想像もつかなかった。
2008-10-25 08:53:00 -
80:
名無しさん
続き読みたいです^^
2008-10-27 07:11:00 -
81:
夢魔
涼はホストクラブのオーナーをしていた。 1年前の立ち上げのときは小さな小さな店だったが、いまでは月に400万以上の売上を上げていた。 店も広く、綺麗になっていた。 「いまはまだまだ通過店にすぎないっすよ。 これからうちの店はどんどん大きくなりますよ。」 涼の目は輝きに満ちていた。 2年前、ケンカ、ナンパ、薬ばかりしていた涼はそこにはいなかった。
2008-10-28 08:41:00 -
82:
夢魔
夢魔はじぶんの夢を改めて再確認した。 薄れかけていた夢が再びリアルな色彩を帯びていった。 その頃から夢魔には新たな人格ができた。 いまの自分を再確認するもう一人の自分の存在。
2008-10-29 07:58:00 -
83:
夢魔
また怖いものはなくなった。 描き続けた夢。 過信は徐々に確信へと変わっていった。 その時ふいにフラッシュバックが起こった。 再び殺しのメロディーが流れ始める。 クラクションが鳴る。 黒のハイエース。 夢魔は神経が切れた。 執行猶予中だったが関係なかった。 そのとき後ろのハイエースが夢魔にクラクションを鳴らした。 夢はハイエースの扉をこじあけると気が付けばまた殴り続けていた。 夢魔は精神障害なのかもしれない。 ハイエースの座席が血に染まる。 夢魔はまた笑っていた。 笑いが止まらない。
2008-10-29 08:10:00 -
84:
名無しさん
あ
2008-10-29 08:40:00 -
85:
夢魔
知り合いの女がいた。 名前は愛華。 愛華は酒を飲み始めると止まらない性格だった。 その日は愛華の親友のまりなと夢魔、涼の4人でひたすら飲んだ。 愛華は酒に呑まれて立てなくなった。 夢魔と愛華は1年以上の付き合いだった。 倒れて動けない愛華を夢魔は必死に介抱した。 転んだ傷なのか愛華の口元には血がにじんでいた。 夢魔はまりなを探した。 だがそこにはもうまりなの姿はなかった。 明日は朝から仕事らしくすでにタクシーに乗り込んで帰っていた。 何度も電話を鳴らしたがまりなは一向に電話をとらなかった。 夢魔は愛華を抱き上げると夢魔の家までなんとか連れて帰った。 肌寒い季節。 放っておけば確実に死んでしまう。
2008-10-30 06:22:00 -
86:
夢魔
愛華には特に恋愛感情もなかったが放っておくわけにはいかない。 完全に気を失った人間を運ぶのは至難の技だったがなんとか家まで運ぶことができた。 愛華の親友のまりなは全くの無関心だったのだろうか? 夢魔はなぜか涙が止まらなかった。
2008-10-30 06:26:00