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鬼の家
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1:
純
彼女はごく普通の家に生まれ、ごく普通の暮らしをしていた。
彼女は20歳の時に運命の相手と出会い、24歳で結婚をした。
彼女の運命と信じた男は本当に彼女の運命を変えた。2008-08-21 00:25:00 -
11:
純
もうすぐのはずが、そこから1時間以上山道に揺られ着いた時にはフラフラになっていた。
フラフラの涼子はすぐに緊張で胃がキリキリと痛み始めた。
直樹の実家は田舎町で昔からある有名な美容室で人々は皆、この美容室に通い詰め、直樹が子供の頃には客の多さに追い付けず、客がたらいで自分の頭を洗っていたほどだったらしい。
直樹はずっと美容室の自慢話をして、金持ちなんだと言い続けていたから涼子はより緊張していた。2008-08-21 01:28:00 -
12:
名無しさん
ワクワク(´・ω・`)
2008-08-21 01:29:00 -
13:
純
直樹「ただいま帰りました。」
緊張の中、実家に入ると涼子は目を疑った。
古く汚い部屋で昼ご飯時だった直樹の両親と住み込みの従業員たちは野菜の煮物ばかりの戦後みたいなご飯を食べていた。
挨拶を済ませると両親に昼ご飯を誘われ、断るわけにはいかず、戦後の食卓につかされた。2008-08-21 01:33:00 -
14:
純
見た目通りにマズく、薄味すぎて野菜の苦い味しかしない料理を無理に飲み込んだ。
両親との話をしていると直樹と同じで自慢話ばかりだった。
金持ち…それは間違いない。しかし、涼子がイメージするような金持ちではなく、庶民より稼いだ金を貯め、庶民よりも質素な生活を送り金を貯めて貯めてしていた。
金持ちだが貧乏…不思議な家庭だった。2008-08-21 01:38:00 -
15:
純
夜になり、またあの山道を通って帰った。街頭しか光がない田舎町から帰ると大阪の深夜のうるささや人ごみが嬉しかった。
直樹は地元に帰らないと決めていたので安心して付き合いは続き、結婚も決まった。
当時を振り返り涼子はビールを片手に「若気の至り…」と呟く。2008-08-21 01:43:00 -
17:
名無しさん
面白い??
2008-08-21 11:50:00 -
19:
涼子
しばらくして結納の日となった。朝から涼子の母は着付けや料理と慌ただしくしていた。
予定の時間になり、親子三人で玄関先で待っていると一台のタクシーが止まる。
阪神ファンのように眩しい黄色のワンピースに細木数子がよく付けているような大きな宝石をジャラジャラと付けた女が出てきた。
直樹の母、和子!!2008-09-08 02:15:00 -
20:
純
しばらく世間話というか…相変わらず和子の自慢話を終え、結納が始まった。
和子は鞄から風呂敷を取り出し風呂敷を開けると札束が出てきた。次に指よりデカい大きな宝石の付いた婚約指輪を出した。
和子「恥ずかしながら息子はまだ経済的余裕がありませんが私共には資産がありますのでご安心下さい。式場もこちらですべて決めております。新婚旅行は金額内で好きな所を2人に選んでもらいます。」2008-09-10 15:42:00